デジタルマーケティングソリューション ポイント管理システム PointInfinityの導入事例
株式会社メニコン様多機能で実績豊富なポイント管理システムを採用し、共通IDにもとづくデジタルマーケティングを実践
コンタクトレンズ大手のメニコンは、広範な顧客と密接につながることをめざしてCRMを強化中です。その一環としてポイントシステムを始めるにあたり、日立ソリューションズの「PointInfinity」を採用しました。2020年12月にMENICOiN(メニコイン)というブランド名でサービスを開始。各種業務の自動化やリアルタイム化などの機能拡張を継続しつつ、他事業領域への適用も進めています。
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背景
見込み顧客や退会者も含めたデータ管理が必要に
平田 浩二 氏
株式会社メニコンは、国内コンタクトレンズ事業の草分けとして知られる企業です。商品が初めて出荷されたのは1953年で、2001年には会員制のサブスクリプション型サービス「メルスプラン」を始めました。
メルスプランは、会員契約を結んだ顧客に対して、コンタクトレンズを販売店が提供するビジネスモデルです。会員数は2022年初に134万人を超えており、ここで取得されたデータは顧客とのコミュニケーションに役立てられています。
「メルスプランはサブスクリプションのみの仕組みですから、退会後のお客様や、コンタクトレンズ使用を考えておられる“デビュー前”のお客様とはつながることができません。また、メルスプランを利用しないコンタクトレンズ購入者のデータは販売店にあり、メルスプラン会員のデータは別管理されている状況であったため、各データが分断されており、見込み顧客から会員顧客までのデータの流れがスムーズではありませんでした」(平田氏)
そこでメニコンが考えたのは、ひとつのIDでお客様へサービスを提供するデータベースを構築し、さらにポイントを使った優良顧客対応(FSP)の制度を導入することです。しかし、当時のメニコンにはポイント管理の経験がなく、システム化と並行して習熟していく必要がありました。
取り組み
ポイント管理機能の充実度と実績で選択
メニコンでは、2019年にポイント管理システムの提案依頼(RFP)を出す数年前から、構想をスタートさせていました。検討を重ねたRFPに対し、提案された各社の案には、スクラッチ開発によるものもあれば、市販のソフトウェアパッケージを適用するものもありました。日立ソリューションズはポイント管理システム「PointInfinity」を提案し、説明会でのプレゼンテーションなどを経て、2019年9月に受注に至りました。
「『PointInfinity』に決めた最大の理由は、ポイント管理に必要な機能が標準で備わっているソフトウェアパッケージだった点です。国内大手の大規模なポイントシステムで実際に使われているという実績も、大きな安心材料となりました」(平田氏)
導入プロジェクトは2019年11月にキックオフされましたが、要件定義で既存システム連係機能を追加開発する必要があることが判明し、こちらも日立ソリューションズと開発を進めることになりました。
実装とテストに要した期間は、2020年1月から11月までの11カ月です。2020年12月には、「PointInfinity」ベースのポイントサービスMENICOiNがスタートしました。
効果
広範な顧客との密接なコンタクトが可能
メニコンは、MENICOiNの導入に伴い、ClubMeniconというWEBサイトとアプリをリリースしました。ClubMenicon内でMENICOiNを付与するなど、顧客とのコミュニケーションを促進するとともに、見込み顧客や退会者との接点を維持することも可能になりました。
「MENICOiNでは、お客様にスマートフォンなどから登録していただくという1ステップが増えますが、その分、提供できるサービス内容が向上するので、納得感を持ってもらえると思います。従来はキャンペーン開始前には大がかりな準備が必要でしたが、MENICOiNを使えば内製でスピーディーに施策を始めることも可能です。例えば、エコバッグを持参されたお客様にポイントを付与する『エコバッグ×MENICOiNキャンペーン』などです」(平田氏)
さらに、「PointInfinity」のポイント管理機能を駆使することによって、他社ポイント交換を実現。これまではキャンペーンごとに一律の特典でしたが、お客様の好きな商品(ポイント)に交換できるようになりました。また、スマートフォンアプリの利用率も約70%まで高まっており、マーケティングのデジタル化も進んでいます。
展望
稼働後も自動化などの機能拡張を実施中
MENICOiNが稼働した後も、メニコンはポイント管理システムの改良と機能拡張を続けています。現在進行中の主なテーマは、各種業務の自動化やリアルタイム化などです。今後はさらに、WEBサイトやアプリも含めて、顧客コミュニケーションの幅を広げていくことをめざしています。
動物医療やライフサイエンスの事業にも携わるメニコンは、コンタクトレンズ事業以外でも消費者との接点があります。これらの事業にもポイント制度を適用すれば、消費者とのあらゆる接点での関係性を深めていけることが見込まれます。そうすれば、複数事業のシナジー効果を出せるのではないかと同社は考えています。
「パッケージ製品の採用が決まった後に、既存システムとの連係部分をスクラッチ開発でお願いするなど、日立ソリューションズには臨機応変に協力してもらいました。開発期間中は関連システムとの調整会議で進行役も務めていただき、スムーズに進行できました。予定通りにMENICOiNをサービスインできたのは、そういった親身な支援があったからだと思います」(平田氏)
今や、ポイント管理システムは消費者向けビジネスに不可欠のツールといえます。日立ソリューションズは「PointInfinity」で、B2C企業のデジタルマーケティングを支援していきます。
ポイント管理で築くデジタルマーケティング
- 広範かつ複雑な加盟店の構造に対応し、大量トランザクションも確実に処理できる高性能と高信頼性
- キャンペーン・ポイント還元・クーポン付与などの多様なインセンティブプログラムに対応可能
- 小売・運輸・エンターテインメント・公共公益などの大規模ポイントシステムにおける豊富な実績
株式会社メニコン
所在地 | 愛知県名古屋市中区葵三丁目21番19号 | |
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設立 | 1951年2月(創業)、1957年7月(設立) | |
従業員数 | 1,577名(2022年3月時点) | |
事業内容 | コンタクトレンズの製造・販売、動物医療事業、環境バイオ事業、ライフサイエンス事業 | |
URL | https://www.menicon.co.jp/ |
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本事例の内容は2022年6月2日公開当時のものです。
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最終更新日:2024年8月26日