スマートデバイス対応 セキュアリモートデスクトップ Array DesktopDirectの導入事例
株式会社スペース様Array DesktopDirectの導入により、社外から社内システムへのアクセスが可能になり、承認業務のスピードアップを実現。
1948年の創立以来、商業施設を中心に文化施設・余暇施設などの調査・企画・デザイン・設計・施工などを手がける株式会社スペース。社外へ外出する機会の多い管理職の承認業務等を円滑に行うため、社外から社内ネットワークにアクセスできるリモートデスクトップの仕組みを、富士ゼロックス株式会社+株式会社日立ソリューションズのプロジェクトで構築した事例のご紹介です。
- 従来の課題
- 導入プロセス
- システム構成
- 日立ソリューションズの取り組み
- 導入効果
- 今後の展望
- 日立ソリューションズへのコメント
- お客さまプロフィール
- パートナー企業様プロフィール
- 導入事例ダウンロード
この事例に関するソリューション・商品
従来の課題
管理職の外出時の業務スピードアップを目指して
近藤 彰敏 氏
株式会社スペース(以下、スペース)では、部長クラスの管理職が外出する機会が多く、決裁等の承認業務が滞ってしまうという課題がありました。従来の仕組みでは、社外から社内ネットワークにアクセスできないため、外出中の管理職は、承認業務のため外出先から最寄りの拠点に立ち寄るか、帰社してから業務をする必要がありました。
社外から社内ネットワークへアクセスし、基幹システム上で承認業務等を行えるようになれば、全体的な業務のスピードアップが実現できるため、リモートアクセスの仕組みづくりを検討していました。
導入プロセス
セキュリティの確保とマルチデバイスへの対応が選定のポイントに
南出 啓嗣 氏
システム選定に際しては、以下の2つがポイントになりました。
-
セキュリティの確保
機密情報の漏えいを防止するため、端末側へデータの保存ができないこと、また、「なりすまし」を防止するためのネットワークセキュリティ対策も重要なポイントでした。 -
マルチデバイス対応
社外に持ち出す端末をどうするか検討した際に『ノートPCは単価も高く、また、良くも悪くもいろいろなことができ過ぎてしまう』という懸念がありました。そのため、PCだけでなく、スマートフォンやタブレットといったマルチデバイスに対応していることを重視しました。
「やはり、セキュリティが高いシステムであること、そして、今後の機能拡張を見据えて、マルチデバイスに対応しているシステムである必要がありました。社員に支給する端末は、容易にデータを残さないという点や、重量も軽く、携帯性に優れる点などを踏まえ、通信機能を内蔵したiPadを採用することとし、2012年9月頃より、本格的にシステムの選定に入りました。」(近藤氏)。
「スペース様にArray DesktopDirect(以下、Array)をご提案するきっかけとなったのは、弊社の推奨するソリューションを掲載したカタログをご覧いただき、そこでArrayに興味をもっていただいたことでした。販売元である日立ソリューションズに依頼し、ご提案を進めました。
Arrayは、既に弊社でも数社のお客様への導入実績がある有力な提案商材であったため、安心して提案できました。」(富士ゼロックス 幸田氏)。
「システム選定に際し、Array以外にもいくつかの競合製品が検討の候補に挙がりました。Array 導入の決め手となったのは、「セキュリティの確保」「マルチデバイス対応」を実現できることに加え、リモートアクセスに特化したソリューションであり、当社のやりたいことが「シンプル」に実現できると感じたことです。また、アプライアンスなので、パッケージに備わった機能でカスタマイズも必要なく、コスト面での優位性も決め手となりました」(近藤氏)。
システム構成
外出先からは、サーバ上の仮想デスクトップ環境を経由して基幹システムヘアクセス
幸田 知恵 氏
システムの構成は、セキュリティ面も考慮し、自席デスクトップ環境に外出先から直接アクセスするのではなく、サーバ上の仮想デスクトップ環境を経由して基幹システムヘアクセスさせるようになっています。さらに、現状では、社内ネットワークに容易に入れないよう限定的なシステム構成にしています。
また、データを端末に残さない仕組みや、マルチデバイス対応、また、端末と社員IDを紐づけて認証する『個体識別認証』によるなりすまし防止など、各種システム要件はArrayに備わった機能で全て実現できました。
Array導入決定後、約2カ月間の構築期間を経て、2013年1月にシステム稼働となりました。
日立ソリューションズの取り組み
メーカーと密に連携し問い合わせにも迅速に対応
Array導入決定後は、まず、デモ機による検証環境を用意し、検証後、本番環境を構築する流れでプロジェクトを進めました。
日立ソリューションズとしては新ハードウェアでの導入ということもあり、メーカーとも密に連携し、導入のバックアップ体制を整えました。
「検証機を貸し出していただけるということで、すぐに日立ソリューションズにデモを実施してもらいました。また、今回のシステム構築は弊社側で行ったのですが、本番環境とほぼ同じ環境下で検証を行った際、様々な問合せに対応してもらいました。例えば、iOSとAndroidとの細かい挙動の違いなど、端末自体の問い合わせについても、日立ソリューションズにメールや電話で事細かく対応いただいたので、安心してお任せすることができると感じました」(南出氏)。
「検証の途中でArrayのバージョンアップが必要となり、対応機種(WindowsやInternet Explorerの対応バージョンなど)の確認、調整に時間がかかりましたが、日立ソリューションズ側には、導入できるモデルの確認等を迅速に対応してもらい、非常に助かりました」(富士ゼロックス 幸田氏)。
導入効果
業務効率の向上と、緊急時対応にも貢献
現在、部長職以上の約50人がシステムを利用しています。システム導入後の効果としては、業務効率の向上と、情報システム部門として緊急時対応が容易になったという2つのポイントが挙げられます。
「管理職は、外出先からiPadを通じて基幹システムのほとんどの機能が使えるようになり、承認業務等が必要に応じて社外からできるようになりました。また、社内メールの送受信や、Officeソフトでの資料作成なども外出先でできるようになりましたので、業務のスピードアップに貢献していると思います。
外出先で資料作成した場合でも、データはサーバ側に保存され、端末側には残りません。さらに、端末と使用者である社員IDが関連づけられていますので、他のユーザーが端末を使いまわすこともできませんし、万が一、端末を紛失した場合も、ID/PASSの入力が必要なため、社内ネットワークにアクセスできないようにしています」(近藤氏)。
「副次的な効果として、有事の際に、自宅で業務をする必要が出てきたときには、ライセンスを追加するだけで同時アクセスの拡張が可能なので、情報システム部門としてはありがたいです。また、利用者側では、端末へのソフト(アプリ)のインストールと接続設定という単純な作業のみですので、万一の場合に備えた対策が比較的容易に整備できたのも大きいですね。
利用開始からは、ドラッグ&ドロップの方法など、アプリの操作について時折問い合わせはありますが、機能的な問い合わせはほとんどありません。Arrayの使い勝手としては満足しています。
お客様との商談中に、iPadでArrayを通じて提案資料を見たり、Webで調べものをするなど、様々なシーンで活用しているようです」(南出氏)。
今後の展望
利用者拡大と、必要に応じてBYODも視野に
「今後は、管理職だけでなく、一般社員への拡大も視野に入れています。一般社員にシステム公開する際には、社外での業務時間の考え方を検討する必要もありますが、その部分がクリアされれば一気に利用を広げられると思います。そういった、利用者拡大のスピードにも安心して対応できる仕組みもArrayで実現できたと思います。また、いずれはBYODへの対応も検討していきたいですね。
製品に対する要望としては、Array側で新しいバージョンが出るたびに、Windowsやブラウザ(IE)への対応状況を確認する必要があるので、さらなる対応のスピードアップや、マニュアルなどのドキュメントの日本語化をしていただけると嬉しいですね。
Arrayは、非常にシステムの拡張性が高いのが特長です。弊社としては、例えば、産休などの休暇から復職する際の在宅勤務など、子育て支援の仕組みにも活用できないか現在検討しているところです。そういった様々な状況にもArrayなら対応できると感じています」(南出氏)。
日立ソリューションズへのコメント
BYODをはじめとするさらなる利用シーンの拡大に向けての提案に期待
「日立ソリューションズには、利用者の拡大、働き方の多様化などに対応できる拡張性の高いソリューションをご提案いただきました。今後は、BYODをはじめとするさらなる利用シーンの拡大に向けて、新しい機能や適用事例などについてご提案いただければと思います」(近藤氏)。
「今回は、日立ソリューションズと一緒にArrayを提案、導入させていただきました。今後も、スペース様には新しい機能などを提案して、継続的にご支援させていただきたいです。
また、今回提案したArrayは、別のお客様にも展開できるよう、日立ソリューションズと協力関係を高めていきたいです」(富士ゼロックス 幸田氏)。
株式会社スペース
スペースは、創立以来、商業施設を中心に文化施設・余暇施設などの調査・企画・デザイン・設計・施工などのサービスを提供してきました。今後も、コミュニケーション性、ファッション性、都市性、文化性の4つのファクターを融合させ、人と生活の快適な関係をデザインした多彩な商業空間を創造していきます。
所在地 | 東京都中央区日本橋人形町3-9-4 | |
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設立 | 1948年7月 | |
従業員数 | 652名(2012年12月31日現在) | |
資本金 | 33億9553万円 | |
事業内容 | ショッピングセンター、百貨店、専門店、飲食店等、商業施設の企画、設計、監理及び施工等 | |
URL | http://www.space-tokyo.co.jp/ |
パートナー企業プロフィール
富士ゼロックス株式会社
富士ゼロックスは、複合機やプリンター等のハードウェアに加え、各種ソフトウェアやネットワークサービスなどを取りそろえています。ドキュメントに関するノウハウとITを組み合わせ、個々のお客様それぞれに満足度の高いソリューション/サービスを提供しています。
所在地 | 東京都港区赤坂九丁目7番3号 | |
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創立 | 1962年2月 | |
従業員数 | 45,040名(2013年3月期 連結) | |
資本金 | 200億円 | |
事業内容 | 複合機・複写機、プリンター等の各種情報機器の製造・販売、システム・サービスの提供 | |
URL | http://www.fujixerox.co.jp |
この事例に関するソリューション・商品
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本事例の内容は2013年10月3日公開当時のものです。
最終更新日:2013年10月3日