アプリケーションデリバリコントローラ ArrayAPVシリーズの導入事例
三重大学様ArrayAPVを適用し、新・財務会計システムに求められるSSLパフォーマンス向上と安定稼働を実現。
環境先進大学として、また地域の「知」の拠点としての役割を担う三重大学。
日立グループ企業であるニッセイコムのシステムパッケージ GrowOne 財務会計のパフォーマンスおよび安定性の向上をArrayAPVで実現しました。
この事例に関するソリューション・商品
導入前の課題
旧・財務会計システムのサポート期間終了を控え、対策の必要性を検討。
佐野 洋一 氏
三重大学では、これまで利用してきた財務会計システムのサポート期間終了を控え、バージョンアップまたはリプレースなど対策の必要性が検討されていました。そんな中、いくつかのITベンダーに声をかけ、協力を要請しました。
「そのうちの1社が、株式会社ニッセイコムさんです。[GrowOne 財務会計]というシステムパッケージを中心とした提案でした」(佐野氏)
選定・決定のプロセス
パフォーマンス向上を実現し、高い信頼性を誇るArrayAPVを選定。
牧野 和人 氏
国立大学法人会計基準に準拠した[GrowOne 財務会計]は、財務会計業務から、予算管理、発生源入力、支出、収入、資産管理に至るまでカバーするシステム。ニッセイコムでは、このうちの発生源入力(全学の教職員・事務職員からのWebブラウザによる発生源物品購入)部分に、パフォーマンス向上のための施策の必要性を考慮。そして提案したのが、SSLアクセラレーター/ロードバランサーの適用でした。
「実は、私自身としては、SSLアクセラレーターやロードバランサーまでは必要ないかもしれないと思っていました。適用する機器が増えれば、コストもかかるし、それだけトラブルの要因も増えるわけですから…。ただ、やはりパフォーマンスは上げたい。ストレスなく利用できるようにしたい。そう考えていました」(牧野氏)
ニッセイコムでは、こうした三重大学の懸念や意向、利用規模、コストパフォーマンスなどを踏まえながら検討。そして、選出したのがアプリケーションデリバリコントローラArrayAPVです。
ニッセイコムのArrayAPVに対する評価は、コストパフォーマンスが高く、ハードウェア故障がきわめて少ないアプライアンス。社内でも、本社と三重大学の担当拠点である中部支店、それぞれが製品を評価・検証し、信頼性を確認済みでした。結果として、[GrowOne 財務会計]の構築に数多く採用され、適用事例が豊富になり、技術ノウハウも蓄積。標準ロードバランサーとして社内のエンジニアが熟知する製品の一つになっていました。
また、メーカーが設定するサポート期間が長いこと、更に販売・サポートを行うディストリビューターが10年以上のArray Networks製品の取り扱い実績があり、製品に関する豊富な独自ノウハウを持つ日立ソリューションズであることも、安心してお客様に提供できるポイントとして、高く評価していました。
「そういった様々な点を含め、ニッセイコムさんから強い薦めがありましたので、納得してArrayAPVを新・財務会計システムに採用することにしました」(牧野氏)
構築・適用時の取り組み
各種認証サーバとの動作検証対などを実施し、スムーズに進行。
新・財務会計システムは構築フェーズへ移行。SSLアクセラレーター/ロードバランサーであるArrayAPVについては、国立情報学研究所(NII)などが運営するUPKIイニシアティブの「UPKIオープンドメイン証明書自動発行検証プロジェクト」への対応など実機による動作確認検証などを経て、着々と進められていきました。
導入後の状況
利用者約3400名の様々なクライアントマシンが混在する環境で、安定的に稼動。
ArrayAPVを適用した三重大学の新・財務会計システムは、順調に稼動を開始しました。
「ArrayAPVは当初の条件であったシステム移行によるトラブルを起こさないこと、安定したスピードを維持すること。この2つをしっかりクリアしています。
利用者は3400名ほどで、教職員・事務職員が利用する端末はWindows、Macなど様々なクライアントOSで動作するPCが混在する環境でシステムには易しいとは言えませんが、まったく問題なく動いています」(牧野氏)
「もう一つの視点では、システム移行時の三重大学全体のネットワーク、各種システムとの親和性ですね。こちらについても、まったく問題はありませんでした」(佐野氏)
「もし何かあったとしても、ニッセイコムと日立ソリューションズという日立グループ2社が連携して一体的にサポートしてくれる。ハードウェア障害など、万が一の事態が発生しても電話一本でいろいろ対応してもらえますので、とても安心ですね」(牧野氏)
今後の展望
BCPや、ネットワークの仮想化などを視野に。
三重大学では、先々の課題としてBCP(事業継続計画)や、ネットワークの仮想化などを視野に入れています。
「まだアタマの隅にあるという段階で、具体的な時期やプランまでは考えていませんが、システムの避難先において財務会計システムをどのように稼動させるかについて、いずれは取り組まなければならない課題ですね」(牧野氏)
「私たちがそうであったように、他の大学の方も、どのような製品を適用してシステム構築するのかを、参考にします。
SSLアクセラレーターやロードバランサーにまでこだわる大学は、決して多くはないもしれませんが、もしArrayAPVについて聞かれれば、導入後のサポートまで含め、安心して利用できる製品だと、お話ししたいと考えています」(佐野氏)
三重大学[Mie University]
基本目標は「三重の力を世界へ:地域に根ざし、世界に誇れる独自性豊かな教育・研究成果を生み出す ~人と自然の調和・共生の中で~」。
人文学部、教育学部、医学部、工学部、生物資源学部の5つの学部、研究科に加えて、2009年より地域イノベーション学研究科を新設。また、附属病院、附属学校園、農場、演習林、水産実験所、勢水丸など、多くの付属施設も有しています。
総合大学として、教育・研究の実績と伝統を踏まえ、「人類福祉の増進」「自然の中での人類の共生」「地域社会の発展」に貢献できる「人材の育成と研究の創成」を目指し、学術文化の受発信拠点となるべく、切磋琢磨を続けています。
所在地 | 三重県津市栗真町屋町1577 | |
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創立 | 1949(昭和24)年5月31日 | |
学長 | 内田 淳正 | |
学生数 | 学部 6,171名
大学院 1,225名 専攻科 4名 附属学校生徒等 1,236名 |
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教員数 | 大学教員 767名
附属学校教員 90名 |
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職員数 | 950名 ※休職者及び育児休業者を除き、任期付職員(代替職員等)を含む | |
URL | http://www.mie-u.ac.jp/ |
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本事例の内容は2014年3月6日公開当時のものです。
最終更新日:2014年3月6日