株式会社クボタ様 BSSsymphony サブスクリプションプラットフォームの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

BSSsymphony サブスクリプションプラットフォームの導入事例

株式会社クボタ様

KSASの営農支援システムを支える契約課金管理の仕組みを刷新。農機メーカー最大手であるクボタグループでのDX実現を推進

農機メーカー最大手の株式会社クボタでは、さまざまなIoTソリューションを支えるプラットフォームとして全社標準の契約課金管理の仕組みを検討。サブスクリプション業務の効率化に向け、日立ソリューションズの「BSSsymphony サブスクリプションプラットフォーム」を採用し、KSASの営農支援システムに連携しました。システム間連携の自動化により手作業を排除し、管理工数の大幅削減に成功した今、この汎用性の高いプラットフォームの活用を全社のサービスに広げようとしています。
*KSAS:KUBOTA SMART AGRI SYSTEM(ケーサス)

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課題
導入後
申し込みデータを契約課金管理システムに手入力する手間がかかっていた
システム間連携の自動化により、手間のかかる入力作業や確認作業を削減
長期的な活用を見据え、多様な課金体系への柔軟な対応を可能にしたかった
複雑な課金体系、課金プランにも標準で対応し追加開発の工数やコストを低減
契約課金管理の仕組みを全社標準として共通化したかった
汎用性の高い仕組みにより新サービスの早期立ち上げを支援

背景

手作業が残るシステム間連携に課題

郷野 氏カスタマーソリューション事業推進部 スマート農業推進室 KSAS業務課
郷野 純 氏

1890年の創業以来、食料・水・環境に関わる社会課題の解決に取り組んできた株式会社クボタ。国内トップシェアの農機メーカーとしても知られる同社は、高齢化や人手不足といった昨今の農家が抱える問題の解決に向けて農機からアプローチするだけでなく、農機とICTの融合により農業の未来を変える挑戦を続けています。

国内農機メーカーに先駆けていち早くスマート農業の研究を開始した同社は、IoTを活用した独自のソリューション開発を積極的に推進。2014年に提供を開始した「KSAS(KUBOTA SMART AGRI SYSTEM:ケーサス)」は、現在(2023年9月時点)25,000軒を超える農家に利用されています。KSASは、スマートフォンやパソコンなどの端末を使って対応農機と連携したデータを収集・活用することで、農業経営を見える化し、作業効率の改善、コストの低減、ならびに質の向上を可能にするクラウドサービスです。

2023年3月には、農業の可能性をさらに広げる仕組みとして、KSASの追加機能や他社製営農関連サービスの利用を可能にする「KSAS Marketplace(KSASマーケットプレイス)」をリリース。「KSASでは展開できなかったようなサービスを提供可能にし、農家のニーズにワンストップでお答えできるプラットフォームをめざしていく考えです。KSAS誕生から10周年を迎えた今、20周年、30周年と、この先も農家の伴走者であり続けたいという思いを新たにしています」と郷野氏は語ります。

10年の節目を機に、KSASの持続的成長を支える仕組みの一つである契約課金管理のプラットフォームを見直す動きも本格化しました。既存システムそのものに強い不満はなかったものの、KSASとの連携に大きな課題を抱えていたのです。具体的には、KSASが受け取る申し込みデータをもとに顧客情報や課金情報を手入力で登録し直す必要があり、その後の確認作業で転記ミスが見つかれば修正作業も発生していました。請求に直結する情報であり、効率性と正確性の観点から、手作業の排除は優先度の高い課題でした。

取り組み

DX実現を見据え契約課金管理の仕組みを刷新

斎藤 氏グローバルICT本部 DX推進部
斎藤 敦彦 氏

こうした課題感に加えて、既存システムの老朽化問題が顕在化していたこと、既存システムの保守期限が迫っていたことも、リプレース検討の後押しになりました。全社横断のIT組織でクボタグループのDX推進を支援する斎藤氏は、DX実現の観点からこう説明します。

「もともと会社全体でDXの基盤となるプラットフォームの整備を進めていたところに、複数の事業部門から新しいIoTソリューションの計画が挙がってきたのがきっかけです。DX推進部として全社標準の契約課金管理の仕組みを選定し、活用を推進していこうと判断したとき、KSASの課題解決が急がれる状況がちょうど目の前にあったのです」

製品選定にあたっては、機能要件や使い勝手、拡張性はもちろんのこと、クボタグループがクラウドサービスに求める厳しいセキュリティ要件を満たすことを重視。また、今後の活用を見据え、導入パートナーには、契約課金管理についての知見や経験が豊富であることや、提案力に優れ、中長期的に信頼関係を継続できる企業であることが求められました。これらの要件をバランスよく網羅する製品として評価されたのが、日立ソリューションズの顧客管理・課金・請求ソリューション「BSSsymphony サブスクリプションプラットフォーム(以下、BSSsymphony)」でした。

効果

管理業務の効率化と質の向上を両立

伊藤 氏グローバルICT本部 DX推進部
伊藤 裕左 氏

既存システムの保守期限までに導入完了という後戻りできないプロジェクトであることを踏まえ、日立ソリューションズは計画や準備にあえて時間を割くなど、一見遠回りにも見える進め方でスムーズな本番稼働を実現しました。

「要件定義前に要件整理フェーズを設けたり、本番さながらの検証環境を用意いただき複数回にわたる移行リハーサルを実施したり、プロジェクトが期間内に終わるように適切にリードしてくれました。当社の要求事項に対し、どうすれば実現できるのかを速やかに提示してくれるので、何をどこまでやるかの意思決定がしやすかったですね」と伊藤氏は振り返ります。

KSASとシームレスに連携する「BSSsymphony」の導入を機に、担当者は外部システムへの手入力の作業が不要になり、4日から5日を費やしていた管理業務のプロセスが半減。KSASで受け取る申し込みデータが自動的に連携されるため、業務の質も向上しました。また、既存システムにはなかった売掛金管理の機能、クボタ独自の支払い方法や利用明細などは追加開発で対応。当初の期待どおり、「BSSsymphony」の拡張性の高さを実感しています。

展望

課金体系の多様化に対応できる安心感も魅力

同社は、KSASをサブスクリプションサービスとして提供するほか、スポット利用にも対応していく計画で、早くもフェーズ2のプロジェクトをスタートさせています。「導入して間もないため、まだ『BSSsymphony』のポテンシャルを生かし切れていません。KSAS Marketplace(KSASマーケットプレイス)を通じて今後サービスが増えていくと、課金体系も多様化していくと思いますが、拡張性に優れた『BSSsymphony』なら柔軟に対応できる安心感があります。この点も魅力の一つですね」と郷野氏。

豊かな社会と自然の循環にコミットする“命を支えるプラットフォーマー”をめざすクボタにとって、「BSSsymphony」もまた、そのビジネス成長を支える基盤という意味において重要なプラットフォーマーと言えそうです。

料金計算から決済までサービスビジネスのバックヤードをトータルサポート

  • 日立ソリューションズが製造業をはじめとする多様な業種の継続・従量課金ビジネスのソリューションを通じて得た豊富なノウハウを凝縮
  • 契約から請求まで、継続・従量課金サービスに必要な業務をワンストップで提供
  • 将来的な課金体系や課金プランの変更にも柔軟かつ迅速に対応し、長期的にサブスクリプション管理の効率化に寄与
BSSsymphony サブスクリプションプラットフォームをSaaSで提供

BSSsymphony サブスクリプションプラットフォームをSaaSで提供

株式会社クボタ

所在地 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ
設立 1890年
従業員数 連結:52,608名 単独:14,638名(2023年12月31日現在)
事業内容 農業用機械、建設用機械、および関連製品の開発・製造販売
URL https://www.kubota.co.jp/

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本事例の内容は2024年6月24日公開当時のものです。

最終更新日:2024年6月24日