ニュースリリース

　株式会社日立ソリューションズ(本社：東京都品川区、取締役社長：林 雅博／以下、日立ソリューションズ)は、ルネサスエレクトロニクス株式会社（以下、ルネサス）製マイコン「V850ファミリ」「RL78ファミリ」の組込みソフト開発を支援する「V850用 Cコンパイラ」および「RL78ファミリ用 Cコンパイラ」の販売を9月12日から開始します。各マイコンに特化した最適化機能や統合開発環境により、マイコンの性能を引き出し、組込みソフト開発の生産性向上を実現します。

　自動車や携帯電話端末など、組込みソフト開発の分野では多機能、高機能化を背景に開発が複雑化、大規模化しており、品質の維持・確保をしながら開発の生産性を向上することが求められています。
　このたび日立ソリューションズが販売を開始する２製品は、V850、RL78マイコン向けの最適化コンパイラを含む統合開発環境です。V850、RL78マイコンは、高性能、省エネルギー、システムコスト低減などを実現したマイコンであり、車載機器をはじめ組込みシステムに広く搭載されています。「V850用 Cコンパイラ」および「RL78ファミリ用 Cコンパイラ」は、各マイコンに特化した最適化機能によりコード効率の高い実行プログラムを生成でき、さらに、統合開発環境によりプロジェクト管理／ビルド／デバッグをシームレスに統合して組込みソフトの開発工数削減を図ります。また、コーディング診断システムなど、日立ソリューションズ独自の開発支援ソフトウェアを提供します。これらの機能を使うことで、マイコンの性能を引き出し、効率の良い開発が実現できます。

　日立ソリューションズは、従来、組込みソフト開発分野の生産性向上を目指し「SuperH RISC engine ファミリ＊1用 C/C++コンパイラ」や「RXファミリ＊1用 C/C++コンパイラ」を販売してきました。今回新たに２製品を追加したことで、ローエンドからハイエンドまでルネサス製マイコン向け統合開発環境を幅広く提供できるようになりました。今後も、組込みソフト開発向け開発環境や開発ツール製品を拡充するとともに、クラウド環境を活用した開発支援サービスの拡充にも注力し、組込みソフト開発現場の課題解決を支援していきます。

＊1：ルネサス製組込みマイコン

• マイコン向けの最適化と拡張言語仕様
  

  V850、RL78マイコンの命令を活用した最適化により、効率のよい実行プログラムを生成します。また、割込み処理の宣言やアセンブリコードの埋込みなど、組込みソフト開発を支援する拡張言語機能を備えています。

• デバイスドライバコード生成
  

  タイマーなどのマイコン周辺機能を制御するデバイスドライバプログラムを、GUI設定により自動生成する機能を備えています。生成されるプログラムは、MISRA-Cのコーディング規約に対応しています。初めて使うマイコンでも、周辺機能の設定手順に迷うことなくスムーズにプログラムを作成できるよう支援します。

• ラピッドビルド
  

  従来の開発環境ではソースファイルをすべて編集したあと、まとめてビルドを実行する必要があり、ビルド時間がかかる原因になっていました。本製品では、ソースファイルを変更・保存するたびにバックグランドで自動的にビルドを実行する機能を搭載し、ビルド時間の大幅短縮を実現しました。

• シミュレータ機能
  

  各マイコン用のシミュレータを内蔵しており、実機がない環境でも組込みアプリケーションのデバッグが可能です。また、カバレジ取得やトレース、関数呼び出し関係の視覚表示など、テストや性能分析を支援する機能を内蔵しています。

• 日立ソリューションズ独自の開発支援ソフトウェア
  

  コーディング診断システムやコーディング量測定ツールなど、組込みソフト開発を支援するソフトウェアを同梱しています。

• ※ ボリュームライセンスも用意しています。
• ※ メディアキットには、インストールメディア（DVD）とライセンスキーが含まれます。

2011年9月12日

V850用 Cコンパイラ ： http://www.hitachi-solutions.co.jp/c850
RL78ファミリ用 Cコンパイラ ： http://www.hitachi-solutions.co.jp/c78