ニュースリリース

株式会社日立ソリューションズ（本社：東京都品川区、取締役社長：林 雅博／以下、日立ソリューションズ）は、画像検索の精度を向上した「画像検索ソリューション」の最新版の販売を4月9日から開始します。最新版では、類似画像や人物の顔を検出する精度を高めることで、膨大な画像や映像を管理するお客様の一層の業務効率向上を実現します。

近年、スマートフォンやカメラ付携帯電話の普及により、ブログやSNSに気軽に画像データを掲載するなど、画像データの利用が爆発的に増大しています。インターネット環境においても、無償検索サイトで、画像にあらかじめ付与されたメタデータを、キーワードで検索するサービスが一般化しており、コンシューマー向けのサービスを中心に画像検索のニーズが高まっています。

日立ソリューションズでは、株式会社日立製作所(本社：東京都千代田区、執行役社長：中西　宏明、以下、日立製作所)の中央研究所が開発した、検索プラットフォーム「EnraEnra(エンラエンラ)」の技術を利用し、2009年8月からネットショップやコンテンツ管理業者向けに、導入支援、設計・構築、運用・保守までを行う「画像検索ソリューション」を提供しています。「画像検索ソリューション」は、数百万件規模の大規模な画像データの中から、色分布や輝度勾配パターンの分布などの情報を基に、指定した画像と類似した画像を1秒以内で検索できるソリューションです。

今回の「画像検索ソリューション」最新版では、対象の画像を分割してブロックごとに輝度を解析したり、画像の細かなノイズを削除したりするなどして、画像中の対象物の輪郭に基づいて類似性を評価する精度を向上しました。これにより、従来と比較し、検索対象に類似した画像を検索結果の上位に表示することができます。
　また、新たに追加されたオブジェクト検出機能では、検索対象を判別する辞書をカスタマイズして構築することで、従来検索対象にすることができなかった、映像や画像に含まれる部分画像の検出も可能になりました。例えば、「車」の特徴を予め辞書に登録することで、複数のオブジェクトが含まれる街中の写真から、該当する「車」の類似画像の検索ができます。
　さらに、画像や映像から人物の顔を検出する際の条件や検出手順方法を変更した新しい顔検出エンジンを利用することで、従来よりも検出のレスポンスを高め、人物の顔を効率良く検出できるようになりました。これにより、監視カメラの映像の人物解析などにも適用できます。

日立ソリューションズは、今後も「画像検索ソリューション」の精度の向上や機能の強化を図り、お客様の多様なニーズに適合するソリューションを提供します。また、クラウド環境を利用したサービス提供などのメニューも拡充する予定です。

1. 検索精度向上

画像中の対象物の輪郭に基づいて類似性を評価する部分の精度を向上。

2. オブジェクト検出機能

画像から、検出したいオブジェクトが含まれる部分領域を検出して、特徴量を抽出することにより、画像のフレーム全体ではなく、部分領域の類似画像の検索が可能。

利用例１：

監視映像の解析において、映像の中で特定の車が登場する部分（時間帯）を検出することで、人の目による解析に比べて、時間を短縮

利用例２：

オンラインショップにおいて、街角のスナップ写真に撮影されたバッグなどをもとに、お気に入りの商品を検索する機能として利用

3. 顔検出機能の性能向上

顔検出の大幅な速度の向上と、検出精度を向上。

利用例１ ： クラウドフォトサービスにおいて、顔をキーに利用者が格納した写真を検索する機能として利用（キー画像の3人のいずれかと類似した顔が含まれる画像を検索）

利用例２ ： 監視映像の解析において、映像の中で人が登場する部分（時間帯）を検出することで、人の目による解析に比べて、時間を短縮

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