ニュースリリース

株式会社日立ソリューションズ(本社：東京都品川区、取締役社長：林 雅博／以下、日立ソリューションズ)は、カーナビや多機能情報端末などで利用できる組み込みデータベース「Entier(エンティア)」のシリーズ製品で、センサー機器やスマートメーターなど小型の情報端末上で決まったデータ構造で時系列に到来するストリームデータの解析を高速に処理する省リソース向け組み込みデータベース「Entier Micro」を2013年1月31日から販売を開始します。本製品は、プログラムサイズを軽量化し、すべてのデータをメインメモリ上に保持するインメモリデータベースをサポートします。さらに、インメモリでストリームデータを高速に処理することができるため、企業は小型の情報端末環境下でも、高度なデータ管理を実現することができます。

近年、クラウドコンピューティングの拡大や、多機能情報端末の普及、センサー技術の進展などを背景に、企業や社会活動において発生するデータが増大しています。とりわけ、スマートシティの実現に向けて社会の情報化が進む中、HEMS（Home Energy Management System）やデジタル家電などが普及し、また、SNSやショッピングなどの日常の生活だけでなく企業の業務でもスマートフォンやタブレット端末などの活用が進みつつあり、小型の情報端末でもビッグデータとなり得るデータを処理するニーズが増えています。

日立ソリューションズはこれまで、カーナビや携帯電話、デジタル家電などの高度なデータ管理を実現するため、データベースを利用したアプリケーションの開発効率の向上を支援する、組み込みデータベース「Entier」を提供してきました。
　「Entier」のシリーズ製品である「Entier Micro」は、プログラムサイズの軽量化やインメモリデータベースのサポートに対応するとともに、ストリームデータの高速処理を実現します。

「Entier Micro」の主な特長は、以下の通りです。

（１）プログラムサイズを軽量化し、かつ、高速なデータ検索を実現

　プログラムサイズを約50KB(*1)まで軽量化することで、これまで「Entier」を組み込むことができなかった小型の情報端末にも組み込むことができます。また、取り扱うデータ件数が増大しても、データ検索における高いレスポンス性能を発揮します。

(*1)： 最小時。使用するサービスにより変わります。

（２）インメモリデータベースをサポートし、高速なデータ処理を実現

　インメモリデータベースをサポートすることで、ストレージに書き出す時間を節約し、高速なデータ処理を実現します。また、ストレージへの書き出しも同時にサポートしているため、一時的に利用するデータ処理はインメモリで、繰り返し利用する大きなデータ処理はストレージでと、属性に応じた最適なデータ処理を実現します。

（３）ストリームデータの高速処理を実現

　ストリームデータを高速に解析し、必要なデータをリアルタイムに抽出してアプリケーションに引き渡すことが可能です。

日立ソリューションズは、スマートメーターからの電力使用量や、工場の各種センサーなど、さまざまなストリームデータを処理するアプリケーション開発を「Entier Micro」にて支援します。

図.「Entier Micro」の適用例

「Entier」は、電源遮断対応などの機能を備えた組み込みシステム向けデータベース管理ソフトウェアです。複雑なデータ管理機能を使いやすいインターフェースで提供することで開発効率の向上を実現します。これまでに、カーナビゲーションシステム向けに出荷したライセンス本数は、累計300万本を突破(*2)しており、2012年10月現在、国内外8社のカーナビメーカーに採用されています。

(*2)：2005年12月～2012年10月時点の5年間に、PND(ポータブルナビゲーションデバイス)を除くカーナビ向けの累計出荷本数

個別見積り

2013年1月31日

「Entier Micro」紹介ＵＲＬ ： http://www.hitachi-solutions.co.jp/entier-micro/
「Entier」紹介ＵＲＬ ： http://www.hitachi-solutions.co.jp/entier/sp/