ニュースリリース

株式会社日立ソリューションズ(本社：東京都品川区、取締役社長：林 雅博／以下、日立ソリューションズ)は株式会社日立製作所（本社：東京都千代田区、執行役社長：中西 宏明／以下、日立）とともに、青森県立 五所川原農林高等学校（青森県五所川原市、校長：佐藤 晋也／以下、五農高校）と協同で取り組む実証実験において、圃場（ほじょう）管理のためのセンサーネットシステム（以下、「スマート圃場システム」）を構築しました。本システムにおいて、日立ソリューションズが担当した組込み技術による制御運用システムの効率性や信頼性、拡張性が評価され、日立ソリューションズは一般社団法人組込みシステム技術協会が主催する「ET（Embedded Technology）アワード2012　スマートアグリ部門」で優秀賞を受賞しました。

本実証実験は、M2M（Machine-to-Machine）とクラウド技術、SNSの利用によって、生産ノウハウを蓄積するとともに生産者と消費者のコミュニケーションを深め、互いに「顔の見える農業」や「参加する農業」を実現し、地域の農業振興に寄与することを目標とするものです。
　これを実現するため、日立は「日立スマートアグリシステム」を構築しました。同システムは、圃場環境をモニタリングする「スマート圃場システム」と、ポータルSNS である「青森県立五所川原農林高等学校 圃場管理サイト」を提供するクラウド環境「日立マイファームセンター」から構成されます。

「スマート圃場システム」は、センサーやカメラなどのセンサーネットと、センサーネットの制御・運用システムで構成されます。センサーネットには日立の「AirSenseⅡ」(エアセンス　ツー)を、センサーの制御・運用システムには日立ソリューションズの M2Mデバイス制御フレームワーク「SuperJ Engine Framework」を採用しました。　「SuperJ Engine Framework」によって、センサーネットを制御するミドルウェアやアプリケーションのインストール・更新をリモートで実施できるベースを構築しました。これにより、サービスの拡張性や保守の効率性の向上を実現しています。今回のETアワードでは、このセンサーネットシステムの制御・運用における効率性・信頼性・拡張性が評価されました。

日立と日立ソリューションズは、今後も圃場の環境制御や 画像認識カメラによる農産物の生育状況の把握など、継続的なサービス拡大により、地域の農業振興に貢献する取り組みを続けていきます。

パシフィコ横浜で11月14日（水）～16日（金）に開催される「Embedded Technology 2012 」の日立ソリューションズブース （小間番号： F-14）にて、「スマート圃場システム」と実証実験の概要を紹介します。
　ET アワード 2012 公式ページ：　　http://www.jasa.or.jp/et/ET2012/event/et_award.html

「SuperJ Engine Framework」 は、OSGi 規格に準拠したM2Mデバイス制御フレームワークです。効率性・信頼性・拡張性に優れ、スマートシティ／スマートコミュニティに必要なM2Mサービスの開発や拡張、メンテナンスのコスト低減・品質向上に寄与します。
　http://www.hitachi-solutions.co.jp/superj/sp/

「日立AirSense」は日立のワイヤレスインフォ統括本部が開発したセンサネットワーク情報システムです。 用途に応じた多様なセンサ（センサノード）群がワイヤレスでネットワークを形成し、ビジネスの現場、建物・施設や人の状況・環境（状態・変化）をタイムリーに検知・発信することが可能になります。
　http://www.hitachi.co.jp/wirelessinfo/as_index.html