日立ソリューションズは、お客様の全体最適の視点で豊富なソリューションを組み合わせて提供する『ハイブリッド インテグレーション』を実現します。

ニュースリリース

2016年5月31日
株式会社日立ソリューションズ

パーソナルデータの安全な活用を支援する匿名化ソリューションを提供開始
データの利用価値を保持したまま、高い匿名性を実現

 株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:柴原 節男/以下、日立ソリューションズ)は、企業が収集・蓄積している個人に関する情報(以下、「パーソナルデータ」)の安全な活用を支援する「プライバシー情報匿名化ソリューション」を6月1日から提供開始します。
 これにより、企業は、プライバシー侵害のリスク評価に応じて、ビッグデータの中で価値があると考えられているパーソナルデータの利用価値を保持したまま、高い匿名性を実現できるようになり、新ビジネスの創出や社会課題の解決にデータを積極的に活用することが可能となります。
 本ソリューションは、パーソナルデータから個人が識別されるリスクなどを評価する支援サービスと、株式会社日立製作所が開発した独自技術に基づくk-匿名化*1を採用したデータ匿名化ソフトウエアを提供することで、企業の幅広い分野でのパーソナルデータの安全な活用を支援します。

■ 活用事例

企業が保有するビッグデータの中から、パーソナルデータを匿名化することで、これまで困難だった企業間のデータ共有が行いやすくなります。例えば、商品メーカーが、小売量販店で蓄積された販売実績データだけでなく、購入者に関するさまざまな属性情報も併せて入手することで、新たな商品やサービスの開発、マーケティングに利用することができるようになり、競争力強化を図ることができます。

■ 背景

2015年9月に成立した個人情報保護法の改正法に盛り込まれた「匿名加工情報」*2の規定によって、企業は、パーソナルデータを個人が特定されないようにデータ加工処理することで柔軟に活用することができるようになります。2017年9月までに予定されている改正法の施行を見据え、多くの企業でさまざまなパーソナルデータの利活用の取り組みが増えていくことが予想されます。
 ただし、このようなデータ活用においては、匿名化されたデータから個人が再識別されることによるプライバシー侵害のリスクを考慮する必要があります。氏名などの一部の情報を削除するといった単純なマスキングなどだけではリスクを十分に低減できず、より高度な匿名化技術が必要になります。

*1: k-匿名化とは、特定の個人の識別を困難にするためのデータ加工方法のひとつ。対象となるデータ内に、同じ属性値を持つデータがk件以上存在する(k-匿名性を満たす)ようにデータを変換することで、個人が特定される確率をk分の1以下に低減させることができる。株式会社日立製作所は、データの利用価値を維持することに特徴があるk-匿名化技術を開発した。
*2: 特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、復元することができないようにしたもの。(個人情報保護法の改正法 第二条で規定)

■ ソリューションの特長

1.パーソナルデータの適切な活用に向けた支援サービスを提供

 パーソナルデータの活用におけるプライバシー侵害を引き起こすリスクを評価し、そのリスクに応じて、匿名化の適切な要件の整理や「匿名加工情報」の適正な取り扱いなど、パーソナルデータの運用におけるリスク低減策を、プライバシー保護のノウハウや実績を有する株式会社日立コンサルティングと連携し提供します。

2.k-匿名化を実現するデータ匿名化ソフトウエア「Privacy Data Anonymizing Platform」*3を提供

 株式会社日立製作所が開発した独自技術に基づくk-匿名化を採用したソフトウエアによって、匿名性を確保しつつ、分析に必要な情報をできる限り残すことができ、データの利用価値を保持した匿名化を実現します。これにより、高い精度でのデータ分析が可能となります。また、分散処理技術Hadoopを採用しており、データ量に応じた高速処理を実現します。

*3: 本製品では、以下の国家プロジェクトの成果を活用しています。
 ・経済産業省、平成21年度「情報大航海プロジェクト」で開発された「個人情報匿名化基盤」に関する技術情報
 ・経済産業省、平成22~23年度「次世代高信頼・省エネ型IT基盤技術開発・実証事業(行動情報活用型クラウドサービス振興のためのデータ匿名化プラットフォーム技術開発事業)」で開発された技術情報

■ Cloudera株式会社 カントリー・マネージャー 田村研三郎 氏によるエンドースメント

「ビッグデータのビジネス活用が本格的に拡大する中、プライバシーの保護は最重要課題となっています。弊社は、株式会社日立ソリューションズ様のHadoop基盤に、高速、セキュア、かつ容易に運用が可能な Cloudera Enterprise を提供しており、この度の『プライバシー情報匿名化ソリューション』と共に高度なセキュリティ機能を構築し、業界で最も安全かつセキュアなHadoop基盤をお客様へ提供できることを大変嬉しく思います」

■ 価格

ソリューション名 価格(税別)
プライバシー情報匿名化ソリューション サブスクリプションライセンス
(Privacy Data Anonymizing Platform)
40万円/年・サーバ*4
支援サービス 個別見積り
構築サービス 個別見積り

*4: 分散処理サーバ1台あたりの年間サブスクリプションライセンスの価格です。

■ 提供開始時期

2016年6月1日

■ 製品紹介URL 

<商品・サービスに関するお問い合わせ先>

URL: https://www.hitachi-solutions.co.jp/inquiry/   Tel:0120-571-488

<報道機関からのお問い合わせ先>

担当部署:経営企画本部 広報・宣伝部
担当:安藤、竹谷
TEL:03-5479-5013  E-mail:koho@hitachi-solutions.com

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