日立ソリューションズは、社会生活や企業活動を支えるソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。

ニュースリリース

2019年2月26日

東京電力ホールディングス株式会社
東京電力エナジーパートナー株式会社
東京電力パワーグリッド株式会社
株式会社日立システムズパワーサービス
三菱自動車工業株式会社
静岡ガス株式会社
株式会社日立ソリューションズ

V2Gアグリゲーター事業の実現を目指すV2G実証試験を実施

~国内最大規模17台のEV/PHEVを活用し、電力系統安定化を目的とした充放電制御を実施~

 東京電力ホールディングス株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、東京電力パワーグリッド株式会社、株式会社日立システムズパワーサービス、三菱自動車工業株式会社、静岡ガス株式会社、株式会社日立ソリューションズの7社*1は共同でバーチャルパワープラント*2構築実証試験に取り組んでおりましたが(2018年6月6日お知らせ済み)、本日、V2G(Vehicle to Grid)実証試験結果を経済産業省に報告しました。

 本実証試験では、静岡ガス東部支社、吉原基地および三菱自動車工業岡崎製作所の構内において、電気自動車(以下「EV/PHEV」)と電力系統の間で双方向の電力融通を実現する国内最大規模のV2G環境の構築に関する検証を行い、電力系統安定化に寄与する有効性を確認しました。

 具体的には、系統混雑緩和(電流制御)は、制御指令に対するEV/PHEV用充放電器(以下、「EVPS」)およびEV/PHEVの応答性と追従性について、秒単位での出力応答が可能であることを確認し、将来的には、高速通信環境と合わせることで、遠隔地から秒単位の制御指令にも活用できると考えております。
 また、電圧上昇抑制(無効電力制御*3)についても、系統混雑緩和(電流制御)と同様に、制御指令どおりの出力応答が可能であることを確認しました。

 V2Gの活用により電力系統の安定化技術を向上させることで、太陽光発電などの自然変動電源のさらなる普及拡大など、電力系統の柔軟な運用に貢献できると考えております。

 7社は、引き続き、V2G関連技術のさらなる研究を重ね、V2Gアグリゲーター事業の実現に向けて、ビジネスモデルの構築に取り組んでまいります。

<構築したV2G環境の概要>

V2G環境の導入箇所静岡ガス(株)東部支社、吉原基地
三菱自動車工業(株)岡崎製作所
EV/PHEV台数17台(EV:5台、PHEV:12台)
車両用途通勤車両
EVPS台数17台

<実証試験の概要>

実証項目系統混雑緩和電圧上昇抑制
制御種別電流制御無効電力制御*3
制御目的電力系統において発生した余剰電流をEV/PHEVで吸収。電力系統において発生した電圧上昇を、EVPSの無効電力出力機能を活用して抑制。
主な成果
  • 制御指令に対するEVPSおよびEV/PHEVの応答性と追従性を確認。
  • 制御指令に対し、5~10秒程度で出力応答が可能であり、秒単位の高速な制御指令にも対応可能であることを確認。
  • 電圧制御を目的としたEVPSの無効電力制御が可能であることを確認。

 

以上

 

別紙:V2Gアグリゲーター事業の実証試験概要 (PDF_1.4MB)

*1  7社:

アグリゲーションコーディネーター1社
  ・東京電力ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表執行役社長:小早川智明)

実証協力事業者4社
  ・東京電力エナジーパートナー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川崎敏寛)
  ・東京電力パワーグリッド株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子禎則)
  ・三菱自動車工業株式会社(本社:東京都港区、取締役CEO:益子修)
  ・株式会社日立システムズパワーサービス(本社:東京都港区、代表取締役 取締役社長:坂井章)

リソースアグリゲーター2社
  ・静岡ガス株式会社(本社:静岡県静岡市、代表取締役:岸田裕之)
  ・株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:星野達朗)

 

*2  バーチャルパワープラント(VPP):
情報通信技術等により、分散するエネルギーリソースを統合的に制御し、あたかも一つの発電設備のように機能する仮想発電所

 

*3  無効電力制御:
本実証では、EVPSから電力系統に対し供給する遅れ無効電力量の可変制御を実施

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