日立ソリューションズは、社会生活や企業活動を支えるソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。
2020年6月25日
株式会社日立ソリューションズ
IoTセキュリティ分野の保険サービスの共同開発をめざし、PoCに協力いただける企業を募集
損害保険ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、取締役社長:西澤敬二/以下、損保ジャパン)と株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:星野達朗/以下、日立ソリューションズ)は、製造業におけるスマートファクトリー化に代表されるようなIoT(Internet of Things)活用の成果を最大限に享受するために、従来問題視されていたセキュリティリスクを適切に評価し、保険料と連動させることで、ビジネス合理性を担保できる保険サービスの共同開発をめざすことで合意しました。
まずはその第一弾として、6月26日より、IoTデータを収集し、セキュリティリスクを診断するPoC( Proof of Concept:概念検証)に協力いただける企業を募集します。
Society5.0の実現に向けて、製造業や社会インフラの制御システムでは、さまざまなIoTデータをクラウド上に収集・分析し、工場やプラントなどで使用されている機器の稼働状況を可視化し、生産性や品質の向上に生かすことが期待されています。しかし、制御システムを狙ったサイバー攻撃や、IoT機器の脆弱性を狙った不正アクセスなどセキュリティの脅威は増大しており、その対策は重要な経営課題です。
このような課題を解決するため、従来、日立ソリューションズは制御システムやIoTにおけるセキュリティ対策のコンサルテーションから設計、構築、運用・監視までをトータルに支援するソリューションを提供し、一方損保ジャパンはサイバーインシデント発生時の対応費用や賠償費用を補償するサイバー保険を提供してきました。
このたび、両社は、ITとファイナンスの両面からトータルでお客さまの事業活動を支援する新たなサービスを共同で開発し、製造業や社会インフラ、医療などのスマート化を強力に支援するとともに、Society5.0の実現に貢献していきます。
日立ソリューションズと損保ジャパンは、日立ソリューションズが提供するAI(人工知能)技術を活用した欧米で多数の実績のあるソリューションをベースに、工場やプラントなどの施設のIoTデータを収集・分析してセキュリティリスクを診断するPoCに協力いただける企業を募集します。協力していただく企業は、日立ソリューションズの専門技術者から提出されるリスク診断レポートによって、制御/IoTシステムにおけるセキュリティリスクを確認することができます。
今後、損保ジャパンは、PoCで収集したデータを基に、リスク診断のノウハウでリスク量(想定される損害の規模や発生頻度など)を解析し、保険料を柔軟にきめ細かく設定する保険サービスの開発をめざします。
日立ソリューションズは、各種セキュリティソリューションに損保ジャパンが開発する保険を付帯し、企業のIoT機器のセキュリティ対策をトータルに支援することをめざします。
2021年1月予定
損保ジャパンは、サイバー攻撃に備える保険やサービスを通じてサイバーセキュリティに関するノウハウを蓄積し、各種ソリューションを提供しています。今後、日立ソリューションズとの協創を通じて、サイバーセキュリティリスクの細分化および新たにIoT機器から取得できるデータを活用し、今まで可視化できていなかったIoT機器のサイバーリスクの定量化をめざします。また、将来的にはサイバーリスクのみならず、自然災害や機械の故障など、企業を取り巻くBCP上のリスクをAI等のデジタル技術で定量化し、損保ジャパンのリスクコンサルティングの知見を活かし、企業のBCPを下支えする新たな保険商品やそれに付随するサービスの提供をおこなっていきます。
日立ソリューションズは、制御/IoTシステムがインターネットに接続されることで顕在化する新たな脅威へのセキュリティ対策を提供しています。
24時間365日の安定稼働が求められる制御/IoTシステムに対して、稼働中システムへの影響を抑えた可用性重視の対策を提案します。これまでの対策で培った経験・実績と、株式会社日立製作所の知見や社会インフラ事業における設計・運用ノウハウを活用し、国際規格や業界ガイドラインに精通したコンサルタントが対応にあたります。
新たなセキュリティ脅威 | 対策例 | |
(1) | 外部からの不正侵入 | シグネチャ方式不正侵入防御 |
(2) | 保守用端末経由のマルウェア感染 | マルウェア対策 |
(3) | USBメモリー経由のマルウェア感染 | USB制御 |
(4) | HMI、PLCソフトウェアの脆弱性を突いた攻撃 | IoT機器監視 |
---|
※ (4)がPoCの対象。ネットワークに接続されているIoT機器とそれらの通信を可視化。
担当部署:経営企画本部 広報・宣伝部
担当:多田、安藤
E-mail:koho@hitachi-solutions.com
※ 記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
PDFファイルをご覧いただくには "Adobe Reader"が必要です。
最新版はAdobe社のWebサイトよりダウンロードできます。(無償)