日立ソリューションズは、社会生活や企業活動を支えるソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。
2021年2月4日
株式会社日立ソリューションズ
2Dと3Dとのデータ形式を意識しない検索と部品認識精度の機能強化により、業務効率をさらに向上
株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:星野 達朗/以下、日立ソリューションズ)は、画像認識AI(人工知能)技術を活用し、大量の図面から似ている順で図面を探すことができる「類似図面検索AIソフトウェア」の最新版を2月5日から販売開始します。
最新版では、当社が独自開発した面深度画像方式 により、3D形状モデルデータを2D図面と同様に検索することができます。また、図面上の部品ごとの認識にセマンティックセグメンテーション を採用することで、より高精度な検索が可能になりました。企業はこれらの新機能により、設計業務だけでなく、見積や品質管理業務においてもさらなる過去の図面データの活用と業務効率向上を実現できます。
今回、製品ラインアップも拡充します。3D形状モデルデータの検索や部品の認識精度を向上した新機能を利用でき、類似する図面全体および部品ごとの図面を検索できるProfessional(プロフェッショナル)版と、一部機能に限定した廉価なStandard(スタンダード)版を提供します。
日立ソリューションズは今後も、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援していきます。
製造業では、熟練者が大量の図面データを属人的に管理しており、設計や見積、品質不良対応などにおいてデータを有効活用することが課題となっています。企業ではこのような課題を解決するため、既存の図面データを有効活用し、業務効率向上に役立てたいというニーズが高まっています。
日立ソリューションズはそのようなニーズに応えるため、2019年7月より、2D図面を対象にした「類似図面検索AIソフトウェア」を企業の設計、営業、調達部門に提供してきました。
一方、設計図面の形式が2D図面から3D形状モデルデータへと急速に移行しています。従来、見積業務や品質管理業務において3D形状モデルデータを扱う場合は2Dデータに変換する手間が発生していました。
そこで、日立ソリューションズは、長年培った画像処理技術とAIのノウハウを活用し、3D形状モデルデータと2D図面を一つのシステムで検索できる「類似図面検索AIソフトウェア」の最新版を提供することとしました。さらに最新版では、より高精度に部品を検索できる機能を提供します。
1. 3D形状モデルデータにおいても、過去図面の活用により設計時間の短縮と業務効率向上に貢献
日立ソリューションズの3D形状モデルデータを2D図面に変換する技術を活用することで、ユーザーはデータ形式を意識せずに類似図面を検索することが可能となり、図面データの活用を容易にします。
2. 部品認識の機能を強化し、部品検索の精度を向上
セマンティックセグメンテーションを採用することで、複数の部品が重なり合ったり、メモ書きがあったりするような図面でも、部品の形状をより高精度に認識することが可能になりました。
1. 営業・調達部門での見積業務支援
取引先から図面をもとに見積を依頼された営業部門では、類似図面から過去に生産した製品の費用を参考にすることで、見積もり精度と業務効率の向上を実現しています。見積を依頼した取引先でも、類似図面から見積の妥当性の判断が容易となります。
2. 設計部門の設計作業支援
新製品を設計する際に、類似図面を基にすることで設計効率を改善しています
3. 品質管理部門での不良部品特定支援
製品に不良部品が使われていた場合、同様の部品を使った製品を特定するために類似図面検索が利用されています。類似不良見直しの効率化を実現しています。
2021年2月5日
担当部署:経営企画本部 広報・宣伝部
担当:多田、安藤
E-mail:koho@hitachi-solutions.com
※ 本文中の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
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