日立ソリューションズは、社会生活や企業活動を支えるソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。

ニュースリリース

2021年12月1日
株式会社日立ソリューションズ

汎用カメラとタブレットを活用した鉄筋出来形の自動検測システムを販売開始

リアルタイム鉄筋出来形検測による作業の省力化、検査品質の平準化を低コストで実現

 株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:山本 二雄/以下、日立ソリューションズ)は、建設現場でタブレットを活用し、鉄筋間隔の計測や帳票の自動作成・出力を行える「GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム」*1を12月2日より販売開始します。
  本システムでは、汎用的なデプスカメラ*2を接続したタブレットで鉄筋を撮影するだけで、計測対象の鉄筋本数と鉄筋間隔を計測することが可能です。計測結果がクラウドの帳票生成サービス*3に送信されると、クラウド上で帳票が自動生成されます。
  建設現場では、上記のような計測や帳票作成の作業を従来、3人一組の人手で行ってきましたが、デジタル計測技術を活用した本システムによって、1人で、かつ従来の3分の1の時間で行えるようになります。また、汎用的なデバイスで利用することができ、サブスクリプションで提供するため、導入費用も抑えられます。
  日立ソリューションズは、本システムを三井住友建設株式会社と共同開発しました。本システムは、国土交通省の2020年度「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」に採択され、最高位のA評価を獲得*4しました。2021年7月に発表された「『デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測』に関する現場試行」においても、該当技術を保有する会社の一社として選定されています。日立ソリューションズは今後も、建設業のデジタルトランスフォーメーション推進に貢献していきます。

*1 NETISへの登録を申請中

*2 奥行きの情報を取得する深度センサーがついたカメラ

*3 日本コンピュータシステム株式会社のサービスと連携

*4 国土交通省 建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト 令和2年度の評価と令和3年度の予定(資料-7) https://www.mlit.go.jp/common/001415333.pdf

図1 「GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム」による省力化
図1 「GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム」による省力化

■ 背景

建設業では、若年層の労働者不足対策や熟練者の技術継承などが課題となっています。企業では、このような課題を解決するため、建設現場に積極的にデジタル技術を導入し、働き方改革や生産性向上に取り組む動きが加速しています。
  国土交通省では、内閣府の官民研究開発投資拡大プログラム(通称:PRISM)の一環として、2018年度より「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」に取り組んでいます。その中で、鉄筋出来形検測は、事前準備や手動による計測、帳票作成に多くの手間と時間を費やすため、業界でも省力化が求められる業務の一つでした。
  そこで鉄筋出来形検測の一連作業の省力化を目的に、日立ソリューションズの空間情報分野での実績を活用し、3次元情報を計測するシステムの開発に三井住友建設とともに取り組んできました。
日立ソリューションズは、現場での施行で培った経験とノウハウを生かし、このたび「GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム」を幅広い企業に向けて提供します。

■ 「GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム」の特長

1. 市販のデプスカメラとAndroidタブレットを利用し、低コストで導入

鉄筋出来形検測のための専用の機器は不要で、市販のデプスカメラ(インテルRealSense)とAndroid OS搭載のタブレットがあれば自動計測が可能であるため、低コストで導入が可能です。機器の総重量も1kg以下であるため可搬性に優れ、撮影時の負担も軽減されます。

2. 3つのステップと使いやすいインタフェースで作業を省力化

鉄筋出来形検測では、従来3人が1組となり、ロッド(標尺)やマーカー(対象鉄筋を示す目印)を用いて、配筋間隔の計測を行い、エビデンスとして各寸法を撮影し、鉄筋出来形検測調書を作成してきました。本システムを活用することで、1人の作業員が計測から帳票作成までを簡単な3つのステップ(①デプスカメラとタブレットで撮影 ②タブレット上で計測範囲を指定し、鉄筋の自動抽出と自動計測を実行 ③計測結果をクラウド上に送信し、帳票を自動作成)で行えます。煩雑な事前準備作業も不要となり、現場作業負荷を軽減します。

図 3つのステップと操作画面
図2 3つのステップと操作画面

3. 継手長計測やかぶり*5 計測にも対応

鉄筋の本数や鉄筋間隔を計測するだけでなく、継手長計測(2点指定による距離計測)やかぶり計測(純かぶりの計測に対応)の機能も搭載しており、鉄筋の計測作業の負荷を軽減します。

*5 鉄筋コンクリートのコンクリート表面(型枠)から内部の鉄筋表面までの最短距離


図3 計測機能画面例

■  販売価格(税込)

 個別見積もり

■ 販売開始時期

2021年12月2日

■ 動作条件

タブレット:Android 10以上が稼働するもの
デプスカメラ:インテル RealSense

■ 展示会出展のお知らせ

「鉄筋出来型自動検測システム」の実機デモを日立ソリューションズブースに出展します。
ジャパンビルド 第1回 建設DX展(RX Japan株式会社(旧社名:リード エグジビション ジャパン)主催)
場所:東京ビッグサイト 日立ソリューションズブース
日時:2021年12月6日(月)~8日(水)10:00~18:00(最終日は17:00終了)
URL:https://www.construction-dx.jp/ja-jp.html

■「鉄筋出来型自動検測システム」について

■「建設業向けソリューション」について

建設業向けソリューションは、「高精度位置測位」、「画像判定」、「AI」など、日立ソリューションズが長年培ってきたICT技術を活用することで、建設現場の安全性・生産性の向上を支援するソリューション群です。そのラインアップの1つとして「鉄筋出来形自動検測システム」を提供します。
URL: https://www.hitachi-solutions.co.jp/contech/sp/

 

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<報道機関からのお問い合わせ先>

株式会社日立ソリューションズ 経営戦略統括本部 経営企画本部 広報部 [担当:多田、安藤]
〒140-0002 東京都品川区東品川4-12-7
E-mail:koho@hitachi-solutions.com

GeoMationは、株式会社日立ソリューションズの登録商標です。
Androidは、Google LLC の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
インテル、INTEL RealSenseは、Intel Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

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