日立ソリューションズは、社会生活や企業活動を支えるソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。
2024年5月9日
株式会社日立ソリューションズ
SDVに向けて開発ライフサイクルの効率化を図り、プロジェクトの生産性向上を実現
株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:山本 二雄/以下、日立ソリューションズ)は、米PTCが提供するソフトウェア開発のプロジェクトを包括的に管理するアプリケーションライフサイクル管理(ALM)ツール「Codebeamer」において、PTCジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、社長執行役員:神谷 知信/以下、PTC)と販売代理店契約を締結し、5月9日より提供開始します。
PTC「Codebeamer」は開発ライフサイクルにおける、要件管理や構成管理に加え、プロジェクト監視などの視える化機能を備えています。また、自動車業界向けの規格 テンプレートを有しており、効率的に標準プロセスを開発現場へ適用することが可能です。そして、テスト証跡などの成果物を紐づけるトレーサビリティ機能により、変更作業に伴う影響範囲を自動抽出し、開発プロジェクトにおいて汎用的なツールと連携することで、要件定義やテスト項目、ソースコードといったプロジェクト資産の利活用を促進します。
国内自動車メーカーではソフトウェアを更新することで機能の拡張、性能向上ができるSDV への対応が急務で、品質管理を強化するためにAutomotive SPICE®など、規格に基づく開発プロセスの構築が必須となっています。本ツールを活用することで開発ライフサイクル全般の効率化を図り、プロジェクトの生産性向上を実現します。
日立ソリューションズは車載ソフトウェア関連で経験豊富な資格保有コンサルタント を有し、またSBOM関連のソリューションを提供するなど、さまざまな分野の開発からセキュリティ対策まで、幅広く支援しています。安全、安心なソフトウェア開発を支援することで、企業や社会のSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)に貢献していきます。
開発ライフサイクルにおけるPTC「Codebeamer」の役割(カバー領域)のイメージ図
自動運転や電気自動車、コネクテッドカーの進展などにより自動車のSDV化が加速し、車載ソフトウェアは大規模かつ複雑化しています。また、自動車分野だけでなく、医療・航空・宇宙・防衛分野なども国際規格への遵守による安心・安全な製品開発が求められています。製造メーカーは、環境への配慮やサービス化など、市場からの幅広い要求に応じて多種多様な製品を短納期、高品質で開発しなければならない苦労を抱えており、機能や性能の中心となるソフトウェア開発のさらなる生産性向上を図ることが重要です。
しかしながら、現在の車載ソフトウェア開発では、開発チームごとに独自の手法やツールを利用するケースが多く、標準的な開発プロセスが統一されていないことが現状です。また、サプライヤーごとに要件の精度が異なり、仕様書や設計書、テストの再利用が難しいといった課題もあります。開発に使用される専門的な各種ツールはサイロ化し、データが分断されているため、トレーサビリティが確保できないといった課題もありました。
日立ソリューションズは長年にわたり車載機器や組み込みシステム、通信基盤システムを提供してきました。また、Automotive SPICE®や機能安全規格、サイバーセキュリティ規格といった自動車関連規格の準拠に向けて、資格保有コンサルタントなどが開発現場の現状に即した効率的な規格準拠支援を行ってきた豊富な実績があります。さらに、PTCの製品ライフサイクル管理(PLM)「Windchill」を幅広い製造業に導入し、同社と密に連携してきました。
そこで当社は、車載開発のさらなる生産性および品質向上を支援するため、培ってきたコンサルティングノウハウを生かし、プロジェクトを包括的に管理するPTC「Codebeamer」を販売します。
1. テンプレート活用による開発手法や規格への対応などのプロセス標準化を実現
アジャイル開発やウォーターフォール開発、V字開発など各種開発手法やAutomotive SPICE®、機能安全(ISO 26262)、サイバーセキュリティ(ISO/SAE 21434)などの自動車関連規格に対応した豊富なテンプレートを提供します。これらをベースに、標準プロセスに準拠した開発プロセスを効率的に現場へ適用することができます。社内のプロセスやデータ管理を一元化し、プロセス標準化やコンプライアンスに対応した開発環境を迅速に構築します。
2. トレーサビリティ機能による開発効率と品質の向上を実現
ソフトウェア開発の要件定義から、各種設計書、およびテスト証跡などの開発工程における成果物を紐づけ、トレーサビリティを確保します。これにより、要件、仕様書、およびテストの網羅性の確認ができます。また、要素を変更した際の影響箇所がツールにより自動抽出されるため、影響調査の工数を削減します。仕様変更漏れや不整合、問題発生時の原因などを迅速に把握し、変更に伴う確認や作業漏れ、手戻りを防止できるため、開発効率および品質の向上を実現します。
3. ツール連携による資産流用と知的財産保護を実現
シミュレーションソフト「MATLAB/Simulink」やソースコード管理システム「Git」、プロジェクト管理ソフトウェア「Jira」などの汎用的なツールと連携します。他のプロジェクト内で管理されているデータを容易に取得し、参照することができるため、要件定義やテスト項目の流用開発を促進し、開発効率化を推進します。また、本ツールのアクセス権限でデータのアクセス範囲を限定し制御することで、守るべき知的財産などを認可外のアクセスから守ることができるため、資産の共有と知的財産保護を同時に実現します。
PTCジャパン株式会社 社長執行役員 神谷 知信 様より、エンドースメントをいただいています。
「このたび、日立ソリューションズより提供開始される『Codebeamer』は、ソフトウェア開発の課題をトータルに解決するアプリケーションライフサイクルツールです。アジャイル開発や、トレーサビリティへの対応のほか、自動車やヘルスケア業界などの規制が厳しい要件にも容易に、かつ効率的に対応します。特に、自動車のSDV化が加速する中、国内外で同業界において数多くの導入実績を積んでおります。『Codebeamer』はPTCのPLMの 『Windchill』とのシームレスな連携が可能で、日立ソリューションズとのパートナーシップ強化により製造業のデジタルトランスフォーメーションを両社で推進したいと思っています。」
徹底解説!なぜCodebeamerはASPICEプロセス定着に効果的か?
~ALMツールを用いたプロセス定着の実践ノウハウ・事例解説~
場所:オンラインセミナー
日時:2024年6月13日(木)14:00~15:00
URL:https://go.hitachi-solutions.co.jp/semi_240613?SeminarAutoId=701GA000001LZ9NYAW
※ 記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
株式会社日立ソリューションズ 経営戦略統括本部 経営企画本部 広報部 [担当:多田、安藤]
〒140-0002 東京都品川区東品川4-12-7
E-mail:koho@hitachi-solutions.com
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