ニュースリリース

　株式会社日立製作所（執行役社長：古川　一夫／以下、日立）と日立ソフトウェアエンジニアリング株式　会社（執行役社長：小野　功／以下、日立ソフト）は、このたび、任天堂株式会社（代表取締役社長：岩田　聡／以下、任天堂）の家庭用ビデオゲーム機「Wii^®」と専用ソフトである「Wii　Fit」を、特定保健指導システムの分野で利用するアプリケーション「Wii Fit からだチェックチャンネル」と連携させ、インターネット経由で遠隔健康指導を行う基盤システムを開発しました。本システムは、「Wii　Fit」で測定したデータをもとに、　利用者と指導者がインターネットを経由して双方向で活発にコミュニケーションすることで、特定保健指導などの利用場面^*1 において、より効果的な健康指導を実現します。

　近年、健康増進や生活習慣病などの予防が重視され、個人、企業、自治体、国などがそれぞれ独自の　取り組みを進めています。このような背景から、日頃より個々の健康状態や健康への取り組みを記録し適切なアドバイスを受けることで、健康意識の向上とその維持をサポートするシステムが求められています。
　そこで日立は、より手軽に、楽しく健康をサポートするシステムとして、任天堂の「Wii Fit からだチェックチャンネル」と連携し、測定したデータを匿名化して安全に管理しながら、インターネット経由で遠隔健康　指導ができる基盤システムを開発しました。
　今後日立は、2009年2月に日立社内での試行を行い、その結果を踏まえ、健康指導サービス提供者　向けにASP^*2 サービスの形で本システムを提供していく予定です。

■開発技術の詳細

（1）個人ごとの情報を安全に管理

　本システムでは、利用者個人が「Wii Fit」の「バランスWiiボード」で測定した「体重推移」と、トレーニングプログラムを実行することで得られる「運動貯金^*3　」および、「ニンテンドーDS^®」のソフトである「歩いて　　わかる生活リズムDS」により測定した「歩数データ」を、「Wii Fit からだチェックチャンネル」を経由して 「匿名化データセンター」にて受信^*4 し、個人ごとの情報を匿名化した上で安全に管理します。

（2）利用者と指導者の活発なコミュニケーションによる効果的な健康指導

　 保管されたデータは、インターネット経由で指導者が閲覧し、コメントや質問などの情報を利用者に送信できるとともに、利用者はその情報を「Wii Fit からだチェックチャンネル」の画面から簡単に確認することができます。また、利用者からの質問や回答などの送信済みのコメント、指導履歴も指導者が閲覧できる など、利用者と指導者が活発にコミュニケーションを行うことで、より効果的な健康指導が可能になります。

（3）指導者、指導機関独自の指導プログラムの作成

　 本システムは、指導に必要な利用者管理機能、指導者管理機能や指導内容のテンプレート入力機能など、指導を効率的に行うための基本機能を備えています。

*1 特定保健指導は、厚生労働省の定めたガイドラインに沿った指導プログラムを用い、特定保健指導認定施設にて行われる。
*2 ASP：Application Service Providerの略。業務で利用するアプリケーションソフトを、ネットワークを介して顧客にレンタルするサービス。 顧客は導入コストが抑えられるというメリットがある。
*3 運動貯金：「Wii Fit」のプログラムで運動した時間が貯まるシステム。
*4 本システムを利用するためには利用者のご家庭に「Wii」、「Wii　Fit」があることおよび「Wii」がインターネットに接続されていることが必要。 また、歩数データを利用するためには、「ニンテンドーDS」、「歩いてわかる　生活リズムDS」が必要となります。「匿名化データセンター」は、 日立ソフトが開発、運営するデータセンター。

■お問い合わせ先
　株式会社日立製作所　新事業開発本部　［担当：石井、山本］
　〒100-8280 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
　TEL：03-4564-2592（直通）

　日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社　
　〒140-0002　東京都品川区東品川四丁目12番7号 ［担当部署：＠Sales24］
　TEL：03-5479-8831　　ホームページ：http://sales24.hitachisoft.jp/