株式会社日立システムアンドサービス(本社:東京都港区、執行役社長:三好 崇司/以下、日立システム)は、医療臨床検査分析装置からのデータを電子カルテシステムに自動転送できる支援システム「Poemecs(ポエメクス)」を医療分野の製品ラインアップに追加し、7月16日から販売を開始します。
2006年度の診療報酬改定に伴い、ITシステムを導入した医療機関や、検査当日に被験者へ検査データを渡し説明することができる医療機関には、保険点数が加算されることに伴い、電子カルテシステムや、POCT(*1)対応機器(*2)の普及が進んでいます。
日立システムは、これまでも総合病院や臨床検査センターなどの臨床検査業務を支援するシステム「Labostream(ラボストリーム)」や、中小規模病院の検体検査業務を支援するシステム「Lavolute(ラボリュート)」などを販売してきましたが、今般、一般診療所など小規模の医療機関向けのPOCT接続支援システム「Poemecs」をラインアップに追加することにより、医療システム事業の更なる拡大を図っていきます。
*1 Point Of Care Testingの略で目の前の患者に対してその場で迅速かつ正確な診断治療を行う検査のことをいう。
*2 日立製作所の小型自動分析装置メタボライザーシリーズ「日立クリニカルアナライザーM40/S40シリーズ」などがある。
「Poemecs」は、これまで手作業で行っていたPOCT対応機器から電子カルテシステムへの検査結果の入力を、自動で転送できるソフトウェア製品で、最大4台のPOCT対応機器を接続できます。これにより、臨床検査で一般的な体内コレステロール値などを測定する生化学検査、血液の成分を測定する血算検査、尿の糖分や蛋白を測定する尿定性検査、血液の凝固検査といった4種類の分析装置からの検査結果を患者毎の電子カルテへ転送することができます。また、最大10万人分の患者のデータが登録できるほか、検査結果を受け取った後でも患者情報を登録することも可能です。さらに、対象となるPOCT対応機器や電子カルテシステムは、厚生労働省の外郭団体である財団法人医療情報システム開発センターが制定した臨床検査マスターなどの共通インタフェースに対応しているので、日立グループ以外の製品と接続することも可能です。
日立システムは、「Poemecs」を7月16日から東京ビックサイトで開催される「国際モダンホスピタルショウ2008」に出展するとともに、全国の一般診療所に向けて販売を開始し、日立グループ経由での販売を含め、2010年度までに約120施設への販売を目標としています。
「Poemecs」の検査結果表示画面
「Poemecs」の価格および出荷時期
製品名 |
標準価格(税込) |
出荷開始日 |
POCT接続支援システム「Poemecs」 |
1,200,000円 |
8月1日 |
「Poemecs」の動作環境
項目 |
仕様 |
プロセッサ |
Intel Celeron 900MHz 以上 又は同等の互換プロセッサ |
メモリ |
20MB以上の空きメモリ容量を推奨 |
HDD |
200MB以上の空き容量が必要 |
OS |
Windows Vista SP1以上 又はWindows XP SP2以上(*3) |
その他 |
シリアル通信ポート(COM)があるパソコンで
接続インタフェースとしてシリアル通信ポート(COM)用のドライバが必要 |
*3 WindowsXPの場合、Microsoft .NET Framework 2.0のインストールが必要です。
商標名称等に関する表示
・Microsoft、Windowsは、米国およびその他の国における米国Microsoft Corp.の登録商標です。
・その他、記載している会社名、商品名は各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社日立システムアンドサービス
パートナー営業本部 医療システム営業部 前田(まえだ)
TEL : 06-6647-9415
E-mail : medical@hitachi-system.co.jp