デジタルマーケティングソリューション
「AI」でマーケティングは
ここまで変わる、
システムインテグレータならではの視点でデジタルマーケティングの枢要を解説
「マーケティング・テクノロジーフェア 2019」出展レポート
2月7日と8日の両日、UBMジャパン株式会社が主催する「マーケティング・テクノロジーフェア 東京 2019」が、東京ビッグサイトで開催されました。
本フォーラムは、「新たな顧客と市場の創造」をテーマに展示会とセミナープログラムで構成される国内最大級のイベントで、今回7回目となります。マーケティング担当者向けに最新の製品・サービスが紹介される「展示会」と、注目企業やキーパーソンによる「セミナープログラム」で構成され、企業のマーケティング活動を推進する最新の取り組みが多数紹介されました。セミナーでは「2019年のトレンド、最新テクノロジーとマーケティングの融合、マーケットと消費者行動の変遷など、変化の激しい時代に適応するためのテクノロジーの活用戦略などが紹介され、多彩な議論が交わされました。
日立ソリューションズも展示ブースのほか、セミナー講演も行い、多数の訪問者・参加者を迎えて注目を集めました。その概要をお伝えします。
「AI」活用によるデジタルマーケティングを
支援するソリューションを展示
この数年、デジタルマーケティングを重要戦略のひとつに据える日立ソリューションズは、今回、マーケティングにおいても活用が注目されている「AI」にフォーカスを当て、AIのマーケティングへの活用について展示を行いました。
当社の企業ブースでは、『AI』でマーケティングは
ここまで変わる、をメインテーマとし、具体的なユースケースを挙げ、AIをマーケティングに活用するポイント、効果について展示を行いました。
その中で、メイン商材として紹介したのが、「会員活性化AIソリューション」です。企業が持つ会員情報をAIに学習させることで、お客さまの行動予測やレコメンドを行うことで、マーケティングの効率化、精度向上を実現します。
AIという言葉が先行する中、具体的な例をあげることで、実際の業務へのAI適用のイメージを持っていただくことができました。
【日立ソリューションズセッション】
ユースケースに見るAIの効果的な使い方
~AIがマーケティングでできること~
デジタルソリューション部
グループマネージャ
羽根 孝泰
一方の、イベントのメインとなるセミナーの各会場も、盛況で、どこも熱気に溢れていたのが印象的でした。日立ソリューションズは、デジタルソリューション部 グループマネージャーの羽根 孝泰が、「ユースケースに見るAIの効果的な使い方」をテーマに講演を行いました。
AIの効果的な活用をテーマに、マーケティングにおけるAI活用を紹介
冒頭、マーケティングへの要求が変化していると話す羽根は、「消費行動のデジタル化により、マーケティングをお客さま一人ひとりを中心に考えるように変わった」と説明します。
お客さま一人ひとりに向けたアプローチをするためには、お客さまの情報を収集・活用することが求められます。お客さまの趣味趣向、生活、興味を知るために、属性、購買、来店、Web/メールへのアクセス、コミュニケーションなどの多様なデータを蓄積、活用する必要があるといいます。しかし、多様なデータから有益な仮説、情報を得るためにはノウハウが必要だと指摘します。
「AIを活用することで、多様なデータから有益な情報を得ることができる」と羽根は続けます。販促の目的に合わせた学習を行うことで、AIがお客さまの行動予測や施策のレコメンドなどを行うことができるといいます。
AIの得意、苦手な部分を理解することが重要
AIをどこに使うのがよいのでしょうか。その問いに羽根は、まずAIとは何かについて説明します。
AIは「人間の知能そのものを持つ機械を作ろうとする立場」と「人間が知能を使って行うことを機械にさせようとする立場」という2つの立場があるが、ビジネスで求められているのは後者であるといいます。
そして、「人が実施している業務の自動化による効率化」と人では見きれない多種・大量のデータから新たな知見の発見」のために必要と続けます。AI化をすることは、「蓄積されたデータから学び判断すること」と強調します。
では、AIが得意とすることとは何か、羽根は「大量のデータから、特徴(パターン)を見つけること」、「大量なデータ処理を正確に実施すること」、「これまでの事象から、次の事象を予測すること」の3点を挙げます。これにより、データ分析による予測は、AIに実施させることができるといいます。
また、逆に苦手なことは「創造性のある業務」と「過去にデータのない取り組み」だといい、人は、新しい商品の企画 、ジャーニーの作成など、より高度なマーケティング業務に集中すべきであると説明します。
マーケティングの実業務へのAI活用
羽根は、AIのマーケティングへの適用の具体例として、「施策レコメンド」と「訪問客レコメンド」の2つを挙げました。
「施策レコメンド」では、商品の購買やリピート率アップを目的として販促において、実施する施策(キャンペーン)に対する反応をAIに予測させることで効率的な販促ができると説明します。
例として、施策(キャンペーン)のインセンティブで「クーポン配布」、「ポイントアップ」、「プレゼント」などの種別に対する反応率と「割引率」、「付与数」などによる反応率を予測させることで効果的なインセンティブ設計ができると説明します。
また「訪問客レコメンド」では、ルート営業において訪問することで売上につながりやすい顧客を予測させることで営業効率を向上させることができると説明します。
例として、訪問先への販売実績や訪問先の地理情報を組み合わせてAIに学習させ、訪問先の需要、商品入替、補充の購入確率などを予測させることで効率的な訪問先の選定ができるといいます。
87%の確率で会員の有料会員化を予測
続いて、「会員活性化AIソリューション」による実際の適用例として、AIを活用した「会員ランク予測」事例を紹介しました。
有料会員と無料会員をもつ会員制事業者の、前年度までの会員情報、履歴情報などのデータをAIで学習し、次年度に有料会員となる期待値をAIで予測しました。
「有料会員化施策のターゲットをAIのスコアを用いて抽出することで効率的な販促ができる」と羽根は説明します。
過去3年分の会員情報、履歴情報と会員ランクの結果を学習し、次年度の会員ランクを予測したところ87%の精度で会員ランクを予測できたといいます。
また、「AIが予測した有料会員化のスコアと実際の有料会員化率がほぼ合致しており、AIが正しく有料会員化率を予測できている」と説明します。「有料会員化のスコアに基づきターゲティングすることで、販促施策の費用対効果向上が期待できる」と解説します。
「高いスコアの方については、そのままでも有料会員化するので、スコアが真ん中の、有料か無料かで迷っているお客さまに対し、背中を後押しするような施策を打つことで、より有料会員化を促進できる」と施策のポイントも解説しました。
講演の最後に、「日立ソリューションズではマーケティングでAI活用を支援するためのサービス、体制が整っているので、ぜひ相談いただきたい」と話し、講演をまとめました。
フォーラム当日の講演資料は
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