東京エレクトロン株式会社様 Microsoft Dynamics 365 ソリューションの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

Microsoft Dynamics 365 ソリューションの導入事例

東京エレクトロン株式会社様

顧客情報の管理を「 Microsoft Dynamics 365 」で一元化。ERP連携も実施し、顧客接点全般の業務最適化を実現

半導体とディスプレイの製造装置で世界的に知られる東京エレクトロン。グローバルで統一された保守サポート管理システムとして「 Microsoft Dynamics 365 Field Service 」を導入。その後、ERPとの連携を日立ソリューションズグループの支援のもとに実施するとともに、顧客接点となるほかの業務に「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」を導入しました。顧客との保守サポートに関する情報を一元管理でき、サービス品質向上や経営の可視化など、さまざまな効果を得ています。

Interviewee :
ITユニット IT開発部 部長 樋 健士 氏
ITユニット IT開発部 CRM推進グループ グループリーダー 安島 智 氏
フィールドサービスオペレーション マネージャ Carla Cotaoco 氏
リペアプロセス マネージャ Jennifer McBride 氏

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課題
効果
顧客からの問い合わせに対応するシステムがなく、拠点ごとにバラバラのやり方をしていた
「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」導入で顧客からの問い合わせなどを一元管理する基盤ができた
現場での複数システムへの入力や、人手によるデータ連携での作業負担が大きかった
ERP連携による自動取り込みで、工数削減につながる環境を整備できた
Microsoft Dynamics 365 がカバーする業務のライフサイクル

背景

フロントエンドシステムの強化に取り組む

樋 氏樋 健士 氏

東京エレクトロン株式会社は半導体とディスプレイの世界的な製造装置メーカーです。近年の半導体市場の拡大を背景に、付加価値の高い製品とサービスの追求によって、事業拡大を続けています。

「当社は、ただ漫然と規模を広げるのではなく、より効率的な業務手法を用いて事業拡大を実現させていきますが、IT部門としてもその一翼を担っています。ITを戦略的に利活用し、業務効率化に加え、顧客へのサービスと従業員のエンゲージメント向上やセキュリティ強化にも注力しています」(樋氏)

同社はIT活用の取り組みの一環として、顧客接点となる部門向けのフロントエンドシステム整備を進めています。2016年には半導体製造装置のメンテナンスを行うフィールドエンジニアの業務を支えるCRMとして、「 Microsoft Dynamics 365 」を日立ソリューションズの支援のもと導入し、保守サポート管理を一元化しました。日本と米国を皮切りに、世界各国の拠点へと順次展開しています。

次なる施策として、2020年に2つの切り口でフロントエンドの強化に着手しました。1つ目はERPとの連携です。

「お客さまからの問い合わせやメンテナンスの内容、在庫の動きなど、フロントエンドで発生する業務の情報を、バックエンドのERPにデータ連係させて、ビジネスオペレーションの可視化を狙いました。あわせて、現場担当者によるCRMとERPへの二重入力を回避する狙いもありました」(安島氏)

2つ目はフロントエンドの拡充です。同社にはフィールドエンジニア以外にも、TSC(トータルサポートセンター)やパーツ、リペアなど、顧客接点の部門が複数あります。

「半導体製造装置はリードタイムの長さゆえ、納期の調整などでお客さまとの複雑な商取引が日々行われます。それらの情報は従来、国内外の拠点ごとに独自のやり方で管理していました。しかし、グローバル全体で標準化されたシステムが必要でした」(安島氏)

取り組み

「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」導入とERP連携

安島 氏安島 智 氏

フロントエンド拡充のために導入した製品が、「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」です。必要な情報が集約され、現場担当者は「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」だけを見れば済む点、各国への展開を見据えた操作性の良さなどを重視して選びました。

「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」の導入・展開およびERP連携を担うベンダーには、引き続き日立ソリューションズを採用しました。樋氏は「フィールドエンジニア向けCRM導入をやり遂げた実績がありますし、長年一緒にやってきた信頼感が大きかったですね。さらに、海外拠点への展開時には日本から私達と一緒に現地へ行って作業してくれたり、現地のSEが当社スタッフとスムーズにコミュニケーションを取っていたりと、グローバルでの対応力も頼もしかったです」と話します。

安島氏も次のように振り返ります。

「米国拠点導入時、米国の現地エンジニアを手配してくれました。日本と米国ではこだわるポイントが異なることが多いのですが、日立ソリューションズの米国エンジニアが日本エンジニアと連携しつつ、当社の米国社員の要望を的確にくみ取ってくれたため、スムーズに導入できました」(安島氏)

効果

商取引情報管理の一元化でサービス品質向上

「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」は米国から導入を開始し2023年5月に、既存のCRMシステムとERPの連携を含めた形で導入が完了しました。日本では2021年5月に、本社フィールドエンジニア向け既存CRMシステムとERP連携を実施。その後、2023年10月「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」を導入しました。

「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」の導入によって、商取引の情報管理を一元化し、お客さまから納期を尋ねられたり、調整を依頼されたりした際、よりタイムリーに対応できる基盤ができました。

ERP連携の効果は、「現場担当者がCRMとERPに二重入力することがなくなり、必要なデータをもれなく正確にERPに取り込めるので、経営に資するデータを可視化できました。将来のデータドリブン経営につながる基盤が整備できました」と樋氏は話します。

今回の導入・展開を担った日立ソリューションズを、同社米国拠点の社員であるCotaoco氏は「献身的で積極的なサポートのおかげで、チーム全体の作業負荷が大幅に軽減されました。いつも最善を尽くしてくれたことに感謝しています」と評価します。同じく米国拠点社員のMcBride氏も、「われわれの業務への理解度が高く、困難な課題でも希望通りに解決してくれました。日本チームとの合意形成をサポートしてくれたこともとても助かりましたね」と語ります。

展望

世界標準の機能を生かし、システム最適化

今後は「 Microsoft Dynamics 365 Customer Service 」導入およびERP連携をアジアやヨーロッパにも展開していきます。並行してCRMのブラッシュアップにも取り組んでいます。「入力する情報を極力減らすなど、現場担当者がより使いやすく、業務全般がさらに効率化される改善を進めています。知見やノウハウの共有に生かしていくことにも期待しています」(安島氏)

業務プロセス自体を含めたシステム改善にも取り組み始めています。従来は業務に応じてシステムを適宜カスタマイズしてきましたが、カスタマイズが多くなることで、逆にユーザーの使い勝手が悪くなってしまったという課題も見えてきました。

「『 Microsoft Dynamics 365 』の機能は世界標準と言えます。当社の業務も標準機能を生かすよう徐々にシフトすることで、カスタマイズ費用を大幅に抑えつつ、操作性や性能に優れたシステムに変革します」と樋氏は見通しを述べます。

これらの取り組みにおける日立ソリューションズグループへの期待を「豊富な他社事例から導き出したベストプラクティスを提案してほしいですね。パートナーとして頼りにしています」と安島氏は述べます。

グローバルで活躍する同社のビジネスを、日立ソリューションズグループはITの力で支えてまいります。

東京エレクトロン株式会社

所在地 東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー38F 東京エレクトロン株式会社
設立 1963年(昭和38年)11月11日
従業員数 2,114名(単独)/18,236名(連結)
事業内容 半導体製造装置事業
URL https://www.tel.co.jp/

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本事例の内容は2025年3月18日公開当時のものです。

最終更新日:2025年3月18日

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