ENEOSグローブ株式会社様 FutureStage 商社・卸向け販売管理システム/財務会計・管理会計システムの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

FutureStage 商社・卸向け販売管理システム/財務会計・管理会計システムの導入事例

ENEOSグローブ株式会社様

マルチカンパニーにジャストフィットした"最小最適"な会計システムを実現。

マルチカンパニー制移行を前に会計システムの再構築を検討。

 ENEOSグローブ株式会社様(以下、三井丸紅液化ガス)では、関連会社間連携の円滑化によって経営強化を図るべく、系列の販社などによるマルチカンパニー体制構築を決定。新体制スタートを2年後に控えた2008年10月、同社では各社が共同利用できる新基幹システムの構築に向けた取り組みに着手した。
 基幹システムの一翼を担う会計システムの再構築にあたり、同社は新システムの要件を分析。結果、それぞれ業務内容の異なる会社間でもスムーズかつ効率的に利用できる汎用的な基本構造、そして、親会社グループの厳しい内部統制基準への適応などが新システムの必要条件として浮上していた。
本事例は旧名称「Fit-ONE」での事例です。

メインイメージ
導入前の課題
導入後の効果
マルチカンパニー体制への移行にあたり各社の業務内容に柔軟に適合するグループ統一会計システムを構築・導入したい。
本社システムを関連会社間で共同利用。
シェアードサービス推進でIT投資を最適化でき、グループ全体の業務効率化を実現できた。
独特な業務内容にもきめ細かく対応できるフレキシブルなシステムを開発したい。
業界特有の商習慣や複雑な商流にもフィットする会計システムの実現によって業務効率が大幅に向上した。
グループ内の厳格な内部統制基準に準拠する高度なIT統制支援機能を導入する必要がある。
電子承認や職務分掌統制、証跡記録取得などの機能でIT業務処理統制を飛躍的に強化することができた。

要件定義から開発・テストまでをバランスよく提案。
"最小最適"というポリシーにも応えた「Fit-ONE」。

池田 直也氏経理室 主任
池田 直也氏

 新会計システムの選定にあたって三井丸紅液化ガスでは、事前に洗い出した要件と照らし合わせながら、複数社のERPパッケージを細部にわたって比較検討した。何よりもまず、マルチカンパニー制に対応できること、クライアント・サーバ型ではなくWeb対応型システムであること、外貨対応可能なこと、そして、高度なIT統制機能を実装できること。こうしたポイントを踏まえつつ、より大きな視点から、<過不足のない本当に必要な機能を、適正なコストで実現する>という"最小最適"というポリシーを基準に選考を実施した。

 その結果、選ばれたのは日立ソリューションズの販売・会計 統合ソリューション「Fit-ONE」。「要件定義、開発、テストなどの各フェーズで、バランスよく的確な提案をしていただけた」(高橋氏)ことが採用の決め手となった。

本社システムを関連会社間で利用。投資を最適化。

高橋 芳之氏情報システム室 主任
高橋 芳之氏

 LPガスの元売会社である三井丸紅液化ガスは、LPガス小売会社とLPガス基地運営会社とのマルチカンパニー制を敷いている。「同じLPガス事業とはいえ、これらの会社はいずれも性格を異にする業務内容のため、必然的に会計システムが処理するデータも違えば、扱う伝票類もまったく異なってきます」(池田氏)。

 本プロジェクトでは、本社の会計システムを関連会社各社がそのまま使いながら、個々の会社の円滑な業務も保持するために、会社ごとに利用するコンポーネント群を選択適用。これにより、マルチカンパニー内での業務の集中化や代行(シェアードサービス化)が容易となり、グループ全体の業務効率化を実現している。

 またIT投資の最適化というタスクに、「Fit-ONE」のマルチカンパニー制に対応した導入形態も大きく寄与。グループ会社ごとに個別システムを導入する場合に比べ、初期投資と維持費の両面でコストを大幅に軽減できた。「会社単位での導入ではなく複数企業間にまたがって同じシステムを適用でき、マルチカンパニー制の当社にとって大きな魅力でした」(高橋氏)。

システム全体図

会社独自の仕事のやり方にフィットする高い自由度。

 ガスビジネスというのは、買付、輸入、備蓄、元売、小売といった工程の中に複雑な商流があり、特殊な商習慣も少なくない。当然、会計システムにもそうした独自性への対応が求められる。「会社側の業務フローをパッケージに合わせて変更しなければならない他社製品もある中、『Fit-ONE』は当社の独特な会計業務に合わせて構築できる自由度の高いパッケージでした」(池田氏)。

 「Fit-ONE」では、海外産ガス国との取引に即した外貨処理に対応するほか、個別の顧客ごとに仮想口座を設定して売掛金の消し込みなどを行う独特な処理を業務フレームワーク上で実現。さらに、日立ソリューションズでは、関連会社・ビジネスブレイン太田昭和の公認会計士を要件定義段階からチームに加え、同社グループの特殊な業務を遂行する上で会計システムに求められる諸要件の交通整理や、来るべきIFRS(国際財務報告基準)を見据えた仕組みづくりを行なった。こうした取り組みは三井丸紅液化ガスから高く評価された。

IT統制機能強化と変化に即応するシステムの実現。

 今回のプロジェクトでは、親会社グループ内の厳格なIT統制基準への対応がもうひとつの重要課題だった。「『承認機能』は必須要件でしたが、ワークフローと職務分掌がひとつになった機能が『Fit-ONE』には最初から実装されていて心強かったですね」(高橋氏)。さらに、承認プロセスをより厳格化できる「証跡記録機能」も追加した新会計システムは、IT業務処理統制機能の大幅な強化に成功している。

 ほかにも、帳票イメージをそのまま画面表示できる機能などにより、確実なペーパーレス化も促進されている。そして、運用開始後の事業環境のさまざまな変化にも確実にキャッチアップするなど、フレキシブルな拡張性を発揮している三井丸紅液化ガスの新会計システム。近年、業界再編など変化が激しいエネルギー業界の中にあって、環境変化に柔軟に対応できる基幹システムを実現したい、という同社の想いに、「Fit-ONE」はジャストフィットな解となったのだ。

ENEOSグローブ株式会社様

2008年、三井液化ガスと丸紅ガスエナジーの合併によって誕生した大手液化ガス元売会社。『地球を守り共に繁栄する』という経営理念のもと、LPガス業界を常にリードし続けている。

本社所在地 東京都千代田区内幸町1-3-1 幸ビル5階・11階 ENEOSグローブ株式会社様
設立 1960年
資本金 20億円
事業内容 液化石油ガスの輸入、販売

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本事例の内容は2010年12月20日公開当時のものです。

最終更新日:2010年12月20日