Google Workspace 導入・活用支援ソリューションの導入事例
神奈川県高等学校文化連盟様所属校が異なる関係者間のデータ共有をクラウド化。万全のセキュリティ対策で個人情報の流出を防止
神奈川県内の文化部所属高校生の文化芸術活動を支援する神奈川県高等学校文化連盟は、データ共有用の基盤構築にあたり日立ソリューションズの「 Google Workspace 導入・活用支援ソリューション」を採用しました。関係者およそ400名におけるデータ共有やWeb会議に活用しています。 Google Workspace はWebサイト更新やアンケートの作成・集計にも活用しており、今後は事務の引き継ぎにおいてもデータ共有機能が使われる予定です。
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背景
安全なデータ共有のための基盤が未整備
巻田 洋平 氏
神奈川県高等学校文化連盟(以下、神奈川県高文連)は、県内の高校生など(県立・市立・私立)の文化芸術活動を支援することを目的とする団体で、1989年度に誕生しました。2024年現在の加盟校は285校あり、26の専門部会が所属しています。各専門部会には部会長、理事などの役員がいて、それぞれのジャンルに関する大会や研修会を開催したり、各学校の教員や生徒の活動を支援したりしています。
神奈川県高文連で日常業務遂行上の課題となっていたのが、関係者間でのデータ共有のやり方でした。
「専門部会の各理事は別々の学校に所属していますし、事務局員の多くも各高校の教員を兼務しています。しかし、共有ファイルサーバーのようなものがなかったため、文書・写真・動画などをやり取りする場合は、USBメモリーで手渡ししたり、メールに添付したりするしか方法がありませんでした」(巻田氏)
このようなデータの共有方法では個人情報の流出が懸念され、事務作業の効率の点でも課題感がありました。
「事務局内でも、該当するデータを持っている人がその日に出勤していないと、外部からの問い合わせに即答できないことがありました」(富樫氏)
取り組み
機能と操作性で Google Workspace を採用
富樫 由里子 氏
この状況を改善するには、コミュニケーションとコラボレーションの基盤が必要だと考えた神奈川県高文連は、2022年末からSIerの選定にとりかかりました。
「自分たちだけでやるのはハードルが高いかもしれないと思いましたし、より効率的・効果的に活用していくために、導入前の検討段階から支援してくれるパートナーが必要だと考えました」(富樫氏)
何社かとの交渉の結果、神奈川県高文連は日立ソリューションズをパートナーに選定しました。「クラウドでのデータ共有」と「数十人レベルで使えるWeb会議」を主な機能要件とし、約400人の関係者が情報流出の恐れなく利用できるコミュニケーション・コラボレーション基盤の提案を求めました。
この要望を受けて、日立ソリューションズはデータ共有( Google ドライブ )やWeb会議( Google Meet )などの機能を含む Google Workspace を提案。神奈川の県立高校ではオンライン授業などに Google for Education を利用しているので、教員が操作性にすぐ慣れることが期待できる「 Google Workspace 導入・活用支援ソリューション」の採用が決まりました。
導入支援に要した期間は、2023年10月から12月までの3カ月。その後、事務局が2024年度理事などの利用者を登録し、2024年4月から本格運用に移行しています。
効果
データ共有を実現し、業務改善にも効果
Google Workspace を導入することによって、神奈川県高文連はデータ共有などの課題をうまく解決することができました。
「われわれが扱うデータには個人情報が含まれているので、セキュリティには特に留意する必要がありました。そこで、ログイン時の2段階認証を必須とし、共有フォルダに『理事用』などの役割別アクセス制御をかけることによって、不正アクセスや情報流出の可能性を低減しています」(巻田氏)
Google Workspace に含まれている多種多様な機能を、事務局は自らの業務改善にも活用しています。例えば、普段はほかの高校で働いている兼務者も会議資料を事前に読み込んでおくことができますので、事務局の全体会議を効率的に進めることが可能になりました。Google フォーム を使うと、関係者へのアンケートも容易に作成・集計できます。
「以前はWebサイトの更新を特定の人に任せていたので、情報をタイムリーに掲載できないときがありました。 Google Workspace 内の Google サイト は誰でも使える簡単なWebサイト制作ツールですので、今では各担当者がこれを使って更新することで、県民のみなさんに情報をお伝えするまでのタイムラグを短くできました」(富樫氏)
展望
今後は事務引き継ぎの際にも活用予定
ひとまずの成果を確認した神奈川県高文連は、「ミニマムで導入し、必要に応じて育てていく」方針で Google Workspace の活用をさらに深めていこうとしています。
喫緊の課題としては、事務の引き継ぎがあります。部会長や理事など専門部会役員の交代は毎年発生し、定年退職者も今後特に増えるため、前任者が蓄積してきた資料や活動記録を次の担当者に引き継ぐ必要が出てきています。共有フォルダの構成を工夫し、アクセス権をうまく設定すれば、資料などの引き継ぎもペーパーレスでできるはずと見込んでいます。アカウントを適切な時期に削除することにより、前任者や退職者が神奈川県高文連の共有フォルダに誤ってアクセスしてしまうことも防げます。
「2023年10月から12月にかけて Google Workspace の設定方法を日立ソリューションズに手取り足取り教わりました。この時にていねいに説明してもらっていたことが、今、日々活用していく中でとても役立っています」(巻田氏)
教育の現場でも急ピッチで進むICTを活用したコミュニケーション・コラボレーション。日立ソリューションズは「 Google Workspace 導入・活用支援ソリューション」によって、教育界の働き方改革を後押ししてまいります。
働き方改革を支援する総合的ソリューション
- コミュニケーション・コラボレーション・検索・Webサイト制作などの多様な機能をシームレスに連携
- 導入・移行計画―設計―環境構築―教育支援―移行―サポートのすべての工程において支援を提供
- クラウド上での安全なデータ共有とWeb会議を活用したテレワークによって事務局の働き方を改革
神奈川県高等学校文化連盟
所在地 | 神奈川県横浜市西区岡野1-5-8 神奈川県立横浜平沼高等学校内 | |
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設立 | 1989年度 | |
事務局員数 | 6名 | |
事業内容 | 高等学校における文化・芸術活動の向上・充実・活性化、および相互交流・啓発の促進 | |
URL | https://www.kanabun.net/ |
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本事例の内容は2024年10月3日公開当時のものです。
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最終更新日:2024年10月3日