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情報・知識共有基盤 InWeave(インウィーブ)の導入事例

株式会社日立ソリューションズ(旧 株式会社日立システムアンドサービス)

SASNS(サスネス) --- 人と人、知識と知識、想いと想いをつなぎ、共有する

日立システムは、SNS, ブログ, Wikiを統合した情報・知識共有基盤「InWeave(インウィーブ)」の販売を2008年10月より行っています。
我々は、「組織をまたいだノウハウやナレッジ、想いを共有するための全社コラボレーション基盤」として、2008年6月、InWeaveをお客様への提供に先駆けて自社に適用し、その効果を体感しています。

メインイメージ

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導入前の課題

当社は、5,000余名のエンジニアを擁し、東京・名古屋・大阪の事業拠点で全業種を対象としたSIビジネスを手掛けています。その組織・事業規模の大きさゆえに、社員一人ひとりの顔や人となり、担当業務がよく見えない、個人が持つノウハウを「日立システム」として充分に活用できていないといった問題点がありました。

そこで、「組織・職位をまたがった全社レベルの人的ネットワーク構築の促進」と「情報を伝え合い、共有・活用する組織文化の醸成」を目的として、2008年6月、InWeaveをベースに、全社コラボレーション基盤「SASNS(サスネス)」を立ち上げました。

SASNSのコンセプト SASNSのコンセプト

SASNSに期待する効果

情報発信と共有 個人が持つ情報・知識や日頃の想いを自由に発信できる開かれた場の提供
気づきと発見 新しい情報や知識への気づき、欲しい情報や知識を持つ人、知らなかった社内の「すごい人」の発見
コラボレーション 組織や役割、時間・場所的制約を超えたコミュニティの形成とコラボレーションの促進

導入時の取り組み

SASNSをスムーズに立上げ、運用を円滑化するために、次の工夫をしました。

  • 本番稼動の6ヶ月前から有志による試行期間を設けました。このようなソーシャルメディアに対するリテラシーの高い社員による試行を行うことで、運用上の問題点や効果的な活用方法を事前に洗い出し、本番稼動を円滑に行うことができました。
  • 書き込む内容は、業務/非業務のいずれも可能としました。これによりシステムに対する親近感を高め、情報発信の「敷居」を低くするようにしました。
  • ユーザ登録は実名によるものとしました。これは、SASNSというネット上の繋がりを企業内でのリアルな人の繋がりにすることが目的です。また、誹謗中傷が起きにくいという副次的効果もあります。
  • メールマガジンを定期的に発行し、SASNSの利用方法、具体的活用事例等について啓蒙活動を行いました。

また、当初は早期活性化を目的に招待制で運用していましたが、業務での活用の増加に伴い、現在は全社員にIDを付与しています。

導入後の効果

業務での活用事例

部門内情報共有

部内の週報・日報をSASNSで共有。以前は上司-部下間のメールで運用していたが、SASNS運用により、全部員が同時に情報共有ができるようになった。
また、組織長だけではなく全員が相互に課題に対する解決方法が発信できる等、組織の生産性が向上した。

全社的な意見収集

新しいソリューション(システム)の立上げにあたり、以前は事業関係者のみで知恵を出していたが、SASNSで全社へ意見を募ったところ、思わぬ部署・社員から有為な意見が収集できた。結果、ソリューションのクオリティを上げることができた。

新たな人脈形成

自身の興味のある技術分野について、同じ関心がある人の存在を知った。これをきっかけに実際に会って打合せを行い、以後、協働して事業を展開していくことになった。

SASNSにより、「当社で今、何が起きているか。社員は何を思っているか」をリアルタイムで把握できるようになりました。今後は、SASNSで生まれる「群衆知」を紡いで、「企業知」を編み上げる仕掛けを構築したいと考えています。

ユーザの感想

SASNSユーザへアンケート調査を実施しました(2008年9月)。その結果、ユーザの80%が「SASNSは企業内の情報・知識や想いの共有基盤として有効である」と回答しています。また、55%のユーザが、「SASNSの利用そのものを通じて、会社へのロイヤリティが高まった」と回答しました。アンケートでの主な意見は以下の通りです。

  • 組織をまたがった新しい人との出会いができた。普段接する機会のない人と交流ができた。
  • その人の人となり、価値観を知ることができ親近感を持った。事前に考え方を知ることで、実際に会った際のコミュニケーションがスムーズに進んだ。
  • コミュニティによる技術情報の共有、ビジネスログによる業務ノウハウの収集等、情報・知識の検索・共有のツールとして活用している。
  • 自己表現の場、自身の思いや考え、方針をメンバーに伝える場として活用している。

以上の結果から、SASNSの当初目的である「全社レベルでの人的ネットワーク構築」と「情報を伝え合い、共有・活用する組織文化の醸成」に向けた一歩を踏み出せたと考えています。

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本事例の内容は2009年10月2日公開当時のものです。

最終更新日:2009年10月2日