株式会社日立国際電気様 情報・知識共有基盤 InWeave(インウィーブ)の導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

情報・知識共有基盤 InWeave(インウィーブ)の導入事例

株式会社日立国際電気様

グループを横断した情報発信共有の基盤を、InWeaveで構築。

日立グループの中で映像、通信、半導体製造装置関連事業を手がけていた3社が合併し、2000年10月に誕生した株式会社日立国際電気。SNSによる社内コミュニケーションのさらなる活性化と、国内に10社ある日立国際電気グループを横断した情報発信共有環境の構築をめざして、2011年6月に「InWeave」を導入しました。

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導入の背景と従来環境の課題

掲示板による1年間の試行を踏まえ、WebベースのSNS構築を再検討。

岡村 至 氏国際電気テクノサービス株式会社 情報サービス事業部 事業部長
岡村 至 氏

日立国際電気では、2009年8月より「お客様視点で全てを見直し自ら改革」をテーマに掲げ、イノベーション活動に取り組んでいます。活動の一環として、グループ全社を横断した情報共有の仕組みづくりに取り組んできました。そこでは、さまざまなイノベーション活動の情報をイントラネットを活用してグループ内に公開していく動きと合わせて、ソーシャル環境の構築も検討されていました。日立国際電気グループ内では、他社製メール・グループウェアでインフラが統一されており、その機能を使用した掲示板を立ち上げて運用を開始していました。運用開始から約1年後に、この掲示板の利用状況を見直す機会がありました。その結果、使いやすさや機能に対する課題や要望があげられ、その改善策としてWebベースのソーシャル基盤の構築が進められることになりました。

「掲示板立ち上げの背景には、社内のコミュニケーションをより活発にする土壌としてSNSを根付かせたいという、社長の強い想いがありました。1年後のアンケートでは、認知度の低さに加えて、アクセス方法が分かりにくいなどの課題があがったうえ、社長ご自身からも、もう少し使いやすくならないかという意見をいただきました。これらを改善するためにはWebベースでの再構築が必要だろうと考え、あらためてSNSを検討することになりました」(岡村氏)。

製品選定の経緯

メンバー限定のセキュアな情報発信が可能な「ビジネスログ機能」が決め手に。

「他社製グループウェアをベースで立ち上げた掲示板は、アンケート結果でも、使いにくい、世の中で使われているSNSのようなWeb版を要望する声がありました。ただ、Webベースで再構築するにしても、OpenPNEなどを使って手づくりするとなると、コストやプログラミングの手間がかかります。そこで、日立グループ各社で運用している社内SNSの機能や運用状況をヒアリングして、比較検討を行いました。その過程で紹介していただいたのが、ブログや社内SNSなどのコミュニケーション機能がオールインワンでシステム化されている、日立ソリューションズの『InWeave』でした」(岡村氏)。

同じ日立グループの製品であること、日立ソリューションズ内で実際にSNS運営に利用していることからくる信頼感に加えて、機能面で製品選定のポイントになったのは「ビジネスログ機能」でした。「ビジネスログ機能」はコミュニティと異なり情報の公開先メンバーを限定できるため、管理者が許可したメンバー間でのセキュアな情報発信が可能になります。アンケート結果などでも、特にSNSに慣れていない人の場合、メンバーの顔が分かっていたほうが書き込みをしやすいという意見が多く寄せられました。限られたメンバー間で情報の発信や共有ができるこの機能があることが、「InWeave」選定の一番の理由になりました。

導入時の取り組み

サンプル版をサーバにインストールして、約150名で試行運用を実施。

製品の選定後、2010年12月に「InWeave」のサンプル版をサーバにインストールして、本稼働前の試行環境を構築しました。その環境を使って2011年1月から、社内のワークライフバランスに関する活動をしていたグループ、IT部門、ソフトウェア設計担当者のグループ、そして役員の方全員の合計155名を登録メンバーとして、約3か月間の試行運用を実施しました。

「日立ソリューションズからは、稼働後の利用促進のためにも、立ち上げの際にコアユーザーとなるグループをつくったほうがいいというアドバイスをいただいていました。また、試行期間中には、開発担当のSEの方に、参加グループのメンバーに対して直接説明会を開催していただいたりもしました。これらは、日立ソリューションズが自社で活用しているからこそのアドバイスやサポートで、当社のSNS利用の大きな支えとなっています」(岡村氏)。

導入後の効果

ソーシャルなつながりが、リアルな世界の活動のきっかけになる事例も。

2011年6月、「InWeave」で構築した日立国際電気グループの新たな情報共有基盤「HiKQネット」が稼働を開始しました。まず、メールで全社員にアドレスが告知され、日立国際電気グループのイントラネットのトップページに入り口が設けられました。この時点で一つ課題として残っていたのが、ログインする際のシングルサインオン化。スタート時は「HiKQネット」独自の認証番号とパスワードが必要でしたが、日立ソリューションズの支援により、2011年8月に日立グループの認証基盤と同一のものが利用できるようになりました。その後、社長自らが定期的に日記を公開すると、これに若手社員からコメントが寄せられるなど、SNSならではの新しいコミュニケーションの芽が育ちつつあります。

「ステップワンの閲覧から、投稿、業務効率の実感へと進むSNS活性化ロードマップに照らし合わせても、本当の効果を語れるのはまだまだこれからだと思います。それでも、『HiKQネット』のコミュニティメンバーと日立グループSNS「こもれび」コミュニティメンバーとのつながりから、合同の勉強会が開かれるなど、ソーシャルネットワークからリアルの世界に活動が広がる例も出てきています。また、海外へ研修に行ったときの研修レポートを、『HiKQネット』に掲載する事で、グローバルな和への広がりが出て来ています。こうした機会が、これからもっと増えてくれることを期待したいですね」(岡村氏)。

HIKQネットポータル画面 HIKQネットポータル画面

今後の展望

要望はマニュアルのWeb化。将来は、海外でも利用できるSNSに。

「今後ログイン者数を増やしていくには、質問を戴いた人への答えを返すなど、管理側の地道なフォローが欠かせないと考えています。また、機能面で日立ソリューションズに要望するとすれば、マニュアルを初期導入時の『WiKi機能』の中に組み込んで欲しいという点です。現在はPDFで対応していますが、ページ数が多くて見にくいため、Web版の見やすいマニュアルがあれば、これまでSNSを利用したことのない人でも、敷居が低くなるのではないかと思っています」(岡村氏)。

「HiKQネット」の現在の登録メンバー数は約4,600名。日立国際電気本社、工場、支社とグループ各社の拠点を結んだ情報発信共有基盤として稼働しています。今後の目標は、ほぼ25%前後で推移しているログイン者数を50%以上に増やすことだと岡村氏は言います。また将来的には、海外の拠点からも参加できるSNSに拡張したいと、その展望を語っていただきました。

株式会社日立国際電気

1949年に国際電気株式会社として発足後、2000年10月に日立電子株式会社、八木アンテナ株式会社と3社合併。株式会社日立国際電気として、新たな歴史を歩み始めました。各社が培ってきた映像、通信、半導体製造装置といった分野のノウハウと経験を融合し、"映像・無線ネットワークソリューション"と"エコ・薄膜プロセスソリューション"のグローバルトップをめざして積極的な展開を続けています。

本社所在地 東京都千代田区外神田4-14-1 (秋葉原UDXビル11F) 株式会社日立国際電気
設立年月日 1949年11月17日
従業員数 2,561名(連結5,477名) (2012年3月末日現在)
資本金 100憶5,800万円
事業内容 無線通信システム、情報処理システム、放送システム、監視システム・画像処理、半導体製造装置 等
URL http://www.hitachi-kokusai.co.jp/

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本事例の内容は2013年1月15日公開当時のものです。

最終更新日:2013年1月15日