株式会社エッサム様 指静脈認証システム 静紋の導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

指静脈認証システム 静紋の導入事例

株式会社エッサム様

財務会計システムのセキュリティ向上を目指し日立ソフトの指静脈認証システム「静紋」を標準搭載

株式会社エッサムは、会計事務所向け財務会計システムの最新バージョンに日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(日立ソフト)の「静紋」を認証の仕組みとして採用、パッケージに標準搭載して発売した。業務負担の軽減とセキュリティ強化を両立するものとして、多くの会計事務所から注目を集めている。
新製品について、株式会社エッサム 常務取締役システム本部長 金川 孝氏、システム開発部 東京システム開発課 課長 武藤和樹氏に話を伺った。

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会計事務所向けの新製品を発売

金川孝 氏常務取締役システム本部長
金川孝 氏

エッサムは、1963年に会計事務所向けの事務用品製造・販売会社として設立された創業40年以上の歴史を誇る企業である。以来、会計事務所の業務を支援する各種製品を手掛け、会計事務所における事務用品の占有率は7割を超えると言われる有力企業だ。また、1970年代以降は財務会計システムの電算化を推進し、計算センターによるオンラインサービスの提供、会計事務所向けのパッケージソフトウェアの開発・販売などの事業を開始。現在では、事務用品はもちろん、システム開発を事業の柱として日本全国に広く展開している。
同社は2008年10月、税務財務システム「e-PAPシリーズ」の新製品として、「e-PAP財務会計システム」を発売した。e-PAPは、2006年1月に「個人申告システム」を発売した際に登場した会計事務所向けパッケージソフトウェアの新ブランド。1997年以来発売してきた「PAPWin」の後継にあたるものだ。「法人申告システム」「支払調書・年末調整システム」とシリーズラインアップを徐々に拡充し、今回発売の「財務会計システム」によってラインアップが出そろった。

e-PAP財務会計システムは、会計事務所で行われる財務会計業務に必要なあらゆる機能を用意し、業務効率や精度、顧問先企業へのサービスを向上させる新製品。全国約3000の会計事務所との長年にわたる取引関係で得られた意見を積極的に取り入れ、会計事務所にとって使いやすい操作性を特徴としている。

セキュリティ強化の目玉として採用

武藤和樹 氏システム開発部 東京システム開発課 課長
武藤和樹 氏

そのe-PAP財務会計システムの目玉となる新機能として搭載されたのが、生体認証機能だ。日立ソフトの指静脈認証システム「静紋」をパッケージに標準搭載したのだ。
「会計事務所は、顧問先企業の仕事を請け負っており、当然ながら守秘義務が発生します。会計事務所は、顧問先企業の秘密を守らなければならない業種ですからセキュリティは重要です。当社は会計事務所の仕事をすべてサポートすることを目指していますから、業務の利便性だけでなく、セキュリティ強化を大きなコンセプトとして、e-PAP財務会計システムを開発しました」(金川氏)
2006年に発売された既存のe-PAPシリーズには、IDとパスワードによる認証システムが組み込まれている。これもセキュリティ強化の一環として取り入れた機能だったが、会計事務所からは「IDやパスワードを忘れてしまう」「ソフトを起動するたびに入力するのが面倒」といった意見が寄せられたという。そこで、セキュリティの強化と手間の軽減を両立させる仕組みとして、エッサムが白羽の矢を立てたのが静紋だった。

認証システムには、広く普及しているICカード認証をはじめ、指紋認証や虹彩認証、顔認証といった生体認証も含め、さまざまな種類が存在する。その中で指静脈認証方式の静紋を採用したのは、精度の高さが一番の理由だという。
「当社は日立と長いお付き合いがあり、静紋も単体製品として取り扱ってきましたが、認証精度の高さを非常に高く評価していました。指紋認証は、偽造などのセキュリティ面で難があると言われていますが、指静脈認証は、指内部のパターンを使っているので、偽造が困難であると判断しました。エッサムはセキュリティを重視する立場から、最も優れた仕組みを採用しようと考えていました」(武藤氏)

セキュリティの啓蒙に有用

静紋は、会計事務所の間でも評判は上々だ。金川氏によると、製品発表会のデモンストレーションでも静紋を標準装備していることについて非常に好評だという。好評の理由は、操作の手軽さだ。
「e-PAPでは、IDとパスワードによるログイン認証も可能ですが、この認証の代わりに静紋を利用できるようにしています。初回の利用時に登録・テストを行えば、あとは静紋に指をかざすだけで、e-PAPが利用可能になります」(武藤氏)
ちなみに、e-PAPに静紋の機能を組み込む際も、日立ソフトの開発キットをそのまま使うことで簡単に機能追加ができたとのこと。e-PAPは、データベースにSQL Server、開発フレームワークに.NET Frameworkを採用しているが、それらのミドルウェアとの親和性も高いと武藤氏は話す。

現在は、e-PAP財務会計システムのパッケージに標準搭載という形での提供になるが、今後は他のe-PAPシリーズパッケージにも静紋を標準搭載、またはオプションで提供する予定だという。また、顧問先企業向けのパッケージ「e-PAP顧問先経理システム」でも利用できるようにオプションを用意する。さらに将来的には、エッサムがインターネット上で運営する会計事務所向け総合サイト「ゆりかご倶楽部」との連携も視野に入れているという。
「会計事務所のような守秘義務のある業種では、セキュリティ機能を備えたシステムを利用しているだけでも、顧問先企業に取り組みをアピールできます。セキュリティ意識がさらに高まっていくと予想されるこれからの時代を考えると、セキュリティ機能を取り入れた我々の選択は誤っていないと確信しています」(金川氏)

指静脈認証用のリーダ 指静脈認証用のリーダ

株式会社エッサム

本社所在地 東京都千代田区神田須田町1-26-3 エッサム本社ビル
設立 昭和38年(1963年)11月26日
代表者 八鍬 昭
従業員数 約270名
事業内容 会計事務所向け事務用品の製造・販売、ソフトウェアの開発など
URL http://www.essam.co.jp/

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