株式会社日立ハイテクソリューションズ様 活文 Contents Lifecycle Managerの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

活文 Contents Lifecycle Managerの導入事例

株式会社日立ハイテクソリューションズ様

※「ラビニティ One」は「活文 Contents Lifecycle Manager」に名称が変わりました。本事例内容は公開当時のものです。

システム設計書など、増え続ける文書をよりセキュアに管理するために「ラビニティOne」を導入。

株式会社日立ハイテクソリューションズでは、ソリューション製品開発部の業務改革の一環としてシステムの設計書などを管理・保管してきたファイルサーバ環境を見直すことに。文書管理上のリスク削減と、検索効率の向上などを実現するために、ドキュメントワークソリューション「ラビニティOne」を導入しました。

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課題
導入後
ファイルサーバの一括保管では、更新作業の重複や削除など、文書管理上のリスクがあった。
チェックイン・チェックアウト機能などにより、同時更新やファイル紛失などのリスクを軽減。
ファイルサーバではログが残らなかったため、誰が、どのような修正をしたのかたどれなかった。
履歴を追跡できる監査証跡機能により、運用者によるセキュリティ確保が可能に。
増加し続ける文書や、医薬業界が求めるトレーサビリティに対応する管理体制が必要だった。
「ラビニティOne」の管理機能と拡張性で将来を見据えた管理体制のベースを構築。

導入の背景

業務改革の一環として、ファイルサーバから文書管理システムへの移行を決定。

佐藤 清隆 氏<ソリューション事業統括本部 ソリューション製品開発部 アシスタントマネージャー
佐藤 清隆 氏

2012年4月、日立ハイテクソリューションズ ソリューション製品開発部では、部内の業務全般を見直すための業務改革プロジェクトがスタートしました。その改善テーマの一つに挙げられていたのが文書管理。お客様のシステムを開発する際の設計書など、増え続ける文書データをより効率よく、しかも高いセキュリティを確保して管理するための環境構築が検討され、従来のファイルサーバに代わるものとして文書管理システムを導入することになりました。

「ソリューション製品開発部は、パッケージ製品を主体にお客さまのシステムを開発している部署なので、設計関係の文書など重要な文書が数多くあり、これからも成果物として増え続けます。従来は、それらをファイルサーバで管理していましたが、誤って文書を削除してしまったり、意図していなくても操作ミスで上書きしてしまったりするリスクがありました。また、版管理(バージョン管理)については、同じ案件名に更新日付を追加したような名前のファイルが増えると、検索の効率が落ちるといった課題もありました。そうした現状を見直した結果、問題点を解消するには、文書管理システムの導入が必要だろうという結論になりました」(佐藤氏)。

選定までの経緯

オープンソースの検討の後に、サポートを重視したシステム選定に。

吉武 孝将 氏ソリューション事業統括本部 ソリューション製品開発部
吉武 孝将 氏

文書管理システムの導入を決めた当初は、オープンソースのソフトウェアを探して検討を進めていました。しかし、約2か月の間に6製品をピックアップして比較していく中では、どのソフトウェアも決定には至りませんでした。

「初めにチェックしていたポイントは日本語版の有無、導入の容易さ、コストなどでしたが、そういった部分では各ソフトにほとんど優劣を付けられませんでした。次の選定ポイントとして、導入後にどのようなサポートが受けられるのかという点に関心が高まっていたとき、日立ソリューションズから『MEANS』と『ラビニティOne』を組み合わせたプレゼンテーションの話があり、9月に当社で実際にその機能を見せてもらうことになりました」(佐藤氏)。

プレゼンテーション後、11月から約1か月間にわたり「ラビニティOne」の試用版を使った運用テストが行われました。ここで検索や版管理に関する機能チェック、利用者にとっての使いやすさやマニュアルの分かりやすさなどの評価をしたうえで2012年中に採用を決定。2013年1月に、社内への申請が行われました。

「『ラビニティOne』の採用決定に際しては、機能的に問題がないと判断したことに加えて、やはり日立ソリューションズならしっかりとサポートしてもらえるだろうという安心感が大きかったですね」(佐藤氏)。

導入時の取り組み

新プロジェクトで利用するために、3万ファイルを移行して急遽稼働開始。

長谷川 紀子 氏ソリューション事業統括本部 ソリューション製品開発部
長谷川 紀子 氏

2013年7月、「ラビニティOne」が稼働開始し、文書管理システムによるファイル管理が始まりました。それに先駆けて、管理・運用を行うメンバーには、運用者用の教育が行われました。現在も実際に運用を担当している吉武氏と長谷川氏に、システム稼働前後の状況や苦労について伺うと。

「実は、7月のスタートというのは急遽決まったものでした。本来は、1年くらいかけてフォルダ構成を決めてから『MEANS』で必要なファイルの取捨選択をして、『ラビニティOne』に移行する予定だったのです。しかし、医薬品分野の新プロジェクトで増えるファイルをセキュリティが確かな『ラビニティOne』で管理するようにとの指示があり、約3万ファイルを3週間かけてファイルサーバから移行させ、急いで稼働させることになりました。そんな状況もあって、管理者教育で理解できたつもりでいたシステムの扱い方も、運用後はかなり戸惑いました。ただ、利用者側からは、操作で困ったという声はほとんど上がってくることもなく、スムーズに使い始められたようでした」(吉武氏)。

導入後の効果

更新機能が利用者の意識改革にも影響。セキュリティの確保も可能に。

業務改革チームの当初の計画より、かなり前倒しの稼働となった「ラビニティOne」ですが、利用者からはすでにファイルサーバのときにはなかった機能に対する評価の声が上がってきています。

「例えば、チェックイン・チェックアウト機能について言えば、『今、誰が編集しているか分かるのがありがたい』、『機能的に同時に更新ができないところがいいですね』という意見が出ています。従来のファイルサーバでは、更新作業が重なってしまったり、急いでいると更新を加えた文書にとりあえず自分の名前を付けてほかの場所に保管したりということがあり、その結果どれが最新ファイルか分からなくなることがありました。『ラビニティOne』ではこうした操作自体が不可能なのです。システム上、できないことを利用者自身が再認識することで、正しい版管理の仕方を当たり前と感じるようになっているようです。こうした意識の変化も、運用側から見てシステムの導入効果の一つだと感じています」(長谷川氏)。

一方、運用側から見た大きな効果は、やはりセキュリティの向上に関する変化。特に、監査証跡という機能がキーワードになっています。

「従来は誰が修正をしたのか、どんな修正をしたのか、あるいは意図的に削除したとしても、ログが残りませんでした。現在は、それを監査証跡機能でたどれるので、セキュリティ管理をするうえで非常に助かります。また、この履歴を活用して、まだシステムを利用していない人に、システムの利用を促すフォローも行っています」(吉武氏)。

今後の展望

現状はめざす環境のほんの一割程度。今後のサポートとシステムの拡張性に期待。

「実際、今稼働している部分は、業務改革プロジェクトでやろうとしているうちの一割にも達していません。それは、当初よりも文書管理の対象部署が広がったということもあります。扱うファイル数も約130万の予定だったものが、さらに200万も増えました。これらをファイルサーバから移行する作業も含めて、まだまだやるべきことはたっぷりと残っています。その際には『MEANS』によるファイル整理も必要になるはずで、『ラビニティOne』の本当の効果が発揮されるのは、その後になるのでしょう」(吉武氏)。

稼働後には、試用期間には出てこなかった細かな課題もいくつか出ていると言います。最後に、そうした運用後のサポートへの要望と、これから構築しようとしている文書管理システムのイメージを伺いました。

「2013年10月には、3か月利用した時点での要望をまとめて、日立ソリューションズの技術者の方と相談をさせてもらいました。そこで、短期のもの長期のものを合わせて改善のスケジュールを示してもらいました。そういったサポートは、とてもありがたいと思っています。私たちが扱っている設計文書は、業務の核ともいえるものなので、その保管や管理はとても重要です。まだまだめざす環境までには遠いですが、『ラビニティOne』には期待していますし、日立ソリューションズにはこれからもよきパートナーであって欲しいと願っています」(佐藤氏)。

株式会社日立ハイテクソリューションズ

日立ハイテクソリューションズは、産業プラントや電気・ガス・水道などの社会インフラ設備向け大規模計装システム、半導体製造装置・各種分析計、各種情報システムなど最先端の製品を提供し、『社会の豊かさの創造・進歩発展』に貢献しています。また、2013年10月には、日立ハイテクコントロールシステムズの計装事業を統合。新たな事業展開を進めています。

本社所在地 東京都中央区晴海一丁目8番10号 株式会社日立ハイテクソリューションズ
設立年月日 1987年10月1日
従業員数 821名(2013年10月1日現在)
事業内容 計測・制御機器、工場自動化システム、分析機器、情報処理機器、通信設備、その他産業用機器の販売・エンジニアリング業務ならびにこれらのソフトウェアの設計・製造・販売 など
URL https://www.hitachi-hightech.com/hsl/

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本事例の内容は2014年3月24日公開当時のものです。

最終更新日:2014年3月24日