活文 Accelerated File Transferの導入事例
株式会社 日立製作所 都市開発システム社様※「活文 デジ活ワイド」は「活文 Accelerated File Transfer」に名称が変わりました。本事例内容は公開当時のものです。
海外と2GByteを超える大容量CAD図面データ授受を安全に実現。
株式会社日立製作所 都市開発システム社は、エレベーターやエスカレーターなどの昇降機事業を中心に、先進技術とサービスを融合した都市開発ソリューションをグローバルスケールで提供しています。同社は、グローバル展開に伴って増えてきた昇降機の図面や技術資料データの受け渡しにあたって、安全かつ確実な方法として「活文 デジ活ワイド」を採用しました。
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導入の背景
グローバル展開は必須だが、データ授受におけるセキュリティは怠れない。
長山 亮 氏
株式会社 日立製作所 都市開発システム社(以下、都市開発システム社)は、エレベーターやエスカレーターなど昇降機の製造では国内でも有数のシェアを誇る業界のリーディングカンパニー。近年は、国内でのビル建設が伸び悩んでいる一方、経済成長の著しい中国やアジア圏ではオフィスビル・商業施設のプロジェクトが急増していることを背景に、中国・シンガポール・タイに生産拠点を設け、昇降機事業のグローバル展開に取り組んでいます。
こうしたグローバル化の進展に伴い、ここ数年来は海外の工場などと大容量データのやり取りが増えてきました。昇降機の図面や技術資料のデータは、時に2GByte(ギガバイト)にもなります。海外の現地工場などへデータを送ったり、資料や写真を授受したりするために、以前は国際宅配便で送り、相手に確実に届いたかどうかまで、確認していました。しかし、国際宅配便の利用では相手先へ届く迄に1週間もかかることがあり、リードタイムを大幅に見込んでおく必要がありました。その後、日立グループが社内で全社的に使っているファイル共有サーバを利用することもありましたが、社内のセキュリティルール強化によって、代替手段を検討する必要が生じました。
「不要になったデータはセキュリティ管理の面から、速やかに削除されることが必須となり、人的管理では限界があることから使用することができなくなったのです。」(長山氏)
選定のポイント
データ授受に必要な「セキュリティ」と、グローバルでも利用できる「利便性」を高く評価
渋木 宣恭 氏
代替手段を検討するにあたっての選定ポイントは、高い「セキュリティ」と、グローバル環境においてもデータ授受できる「利便性」でした。
当初、インターネット上で公開されている無料のファイル転送サービスも検討しましたが、やはりセキュリティ確保の観点から採用は見送られました。また、新興国を含め通信環境が充実しているとは限らない海外地域と業務をするケースが多いため、グローバル環境でも手間をかけずに、データ授受できる必要もありました。
「セキュリティ」とグローバルでも大容量データを授受できる「利便性」。そのどちらも満たすサービスとして採用されたのが「活文 デジ活ワイド」でした。「活文 デジ活ワイド」の場合、送受信記録(ログ)により送信履歴、受信履歴を確認できることはもちろん、不要となったデータをデータセンタから削除する機能など、セキュリティ面から安心して使用できる環境が提供されます。さらに、グローバル環境でもそのまま利用できる、多言語対応や、通信インフラが未整備な地域であっても、インターネットの環境さえあれば十分に利用できる「利便性」といったメリットがあったのです。
加えて、海外の開発・生産拠点とのCADデータの授受だけでなく、メールには添付できないサイズの試験データや、技術資料のやり取りなど、大容量データ授受のニーズは多くあったということです。都市開発システム社には、生産システムをはじめ、さまざまなシステムが構築・運用されており、それぞれの業務で使い分けがなされていますが、それらの業務補完的な役割としてデジ活ワイドが利用しやすかったことも評価いただきました。
「セキュリティ上で問題の無い<デジ活ワイド>は、利便性の点でも優れています。<デジ活ワイド>は電子文房具のような位置づけの非常に便利なツールであることを実感し、導入を決めたことに満足しています」(渋木氏)
導入後の効果
データ授受時間が飛躍的に短縮。本来の業務に作業時間が費やせるように。
実際にデジ活ワイドが導入されてからは、3か月平均600回/月を超える使用頻度で、期末時期には、平均の3倍以上の利用がありました。使用者は開発・設計部門がおよそ半分、建築CAD作図部門が残り半分で、興味深いことにパワーポイントや写真など展示会用のプレゼンテーションデータの授受にも活用されていました。というのは、機密データの取り扱いが次第に厳しくなる中、手軽に使える反面、高い紛失リスクを持つUSBメモリは使用を制限されているためです。この結果、都市開発システム社では<デジ活ワイド>活用の幅が広がってきたのです。
このようにさまざまな場面で便利なツールとして用いられていることだけでなく、大容量データの授受に要していた時間が大幅に短縮されたことも見逃せません。すなわち、本来の業務に振り分けられる時間が多くなったことが導入後の効果として現れています。
「つい先日も私たちの部署にDVDのデータを送りたいという急な相談が寄せられましたが、<デジ活ワイド>であれば大容量データも安全かつ迅速に送ることができると回答しておきました」(渋木氏)
「現在、建築図面のCADデータ自体はまだ2次元のものがほとんどですが、お客様に当社のエレベーターをご紹介するときに3次元のグラフィックデザインをお見せしています。近い将来、お客様の建築図面も3次元CADデータになってくるかと思います。そのときには<デジ活ワイド>の使用頻度は更に、増えていることでしょう」(渋木氏)
今後の取り組みはとの問いに対しては、現在構築を進めているイントラネットの中に「デジ活ワイド」のサービスを組み込み、社内で広く活用できるイントラ環境整備を検討中とお答えいただきました。より便利に、そしてより多くの社員に。いずれは全社員が「デジ活ワイド」を使う日が来るかもしれません。
株式会社 日立製作所 都市開発システム社 水戸事業所
都市開発システム社の中核である水戸事業所は、エレベーターやエスカレーターなどの昇降機やビル管理システム・セキュリティの開発と製造を通して、安全性や快適性、効率に加え、時代が求める環境への配慮にも取り組みながら、次世代へ向かうモノづくりへの挑戦を続けています。
本社所在地 | 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 |
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本事例の内容は2012年8月10日公開当時のものです。
最終更新日:2012年8月10日