活文 Report Managerの導入事例
株式会社ニシヤマ様基幹帳票の電子化で、運用コストを約1/4に削減。
経営のスピードアップに貢献。
2016年に創業100周年を迎える株式会社ニシヤマでは、2008年の基幹業務システムの全面刷新をきっかけに、「活文 Report Manager」を導入。紙で出力・配布・保管していた帳票を電子化することで、運用コストを約1/4に削減するなど、さまざまな効果が生まれています。
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導入の背景
基幹業務システムの全面刷新が、導入のきっかけに。
景山 剛 氏
株式会社ニシヤマ(以下、ニシヤマ)は、1916年(大正5年)に西山ゴム商店として創業した歴史ある会社で、2016年5月に創業100周年を迎えます。常務取締役の景山氏に現在のビジネス概況をお伺いしました。
「社内は100周年に向けて盛り上がってきています。おかげさまで、増収増益で節目の日を迎えられそうです。お客様のニーズに都度応えてきたことで、社会インフラ関連のゴム製品・プラスチック製品だけでなく、通信機器や産業用機器、半導体関連など、多くの事業の柱が育ってきました。先輩たちが築いてきた財産を大切にしつつも、これからも新しい分野にどんどん挑戦していきたいと考えています」(景山氏)
現在のニシヤマの好業績を支えているのが、2008年に全面刷新した基幹業務システムです。
「2006年、ホストコンピュータの保守サポート切れを目前に控え、基幹業務システムのオープン化を計画しました。数社の競合の末、日立ソリューションズをベンダーに選定。ビジネス基盤をより強固なものとするため、セミオーダー方式の『FutureStage(旧・Fit-ONE)』により、当社の業務に最適な形にカスタマイズしてもらいました。SEが7、8人担当して、当社の業務をよく理解してくれ、大変熱心に取り組んでもらいました。そのシステム構築の過程で検討課題に上がったのが、基幹業務システムから出力する帳票をどのようにするかという点です。そこで、ご紹介いただいたのが『活文 Report Manager (旧・活文 ReportMission)』でした」と管理本部 マネージャーの小早川氏は当時を振り返ります。
選定の経緯
情報セキュリティなど、運用上の要件に合致した帳票管理システム。
小早川 佳代子 氏
その頃ニシヤマでは、基幹業務システムの構築のほか、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得し、情報セキュリティ対策に取り組んでいました。そこで課題となっていたのは、膨大な紙帳票をいかに管理していくかということでした。
「ホストコンピュータから出力された大量の紙帳票は、誰でも閲覧できる状態でした。ISMS認証の取得でセキュリティに対する意識が高まっており、紙帳票を一掃するとともに、情報に権限を付与し、開示範囲を制限したいと考えました」と管理本部 情報システムグループ マネージャーの阿部氏は語ります。
こうした業務要件をヒアリングした上で、日立ソリューションズが提案したのが「活文 Report Manager」でした。帳票を電子化し、ユーザーごとのきめ細かな権限設定が可能です。
「当時、私は情報システムグループにいましたが、社内は4名体制で運用しており、あれもこれも自分たちで面倒を見ることはできません。当時、基幹業務システムの構築のために、日立ソリューションズのSEが当社に常駐しており、信頼できるSEが勧める当社の要件に合致した製品だったこと、日立ソリューションズが開発した製品で基幹業務システムと密に連携できること、何かあった時にワンストップで対応いただけることを評価し、『活文 Report Manager』を採用しました」(小早川氏)
導入の効果
管理者、利用者、経営者の業務効率が大幅アップ。
阿部 徹 氏
「活文 Report Manager」による電子帳票システムは、新しい基幹業務システムのカットオーバーとともに2008年4月から運用を開始。カスタマイズなしでスムーズに導入することができました。では「活文 Report Manager」の導入によってどのような効果が生まれたのでしょうか。
「これまで基幹業務システムから出力した帳票は、すべて紙に印刷していました。ストックフォームで毎月30箱以上発生し、決算期にはさらに膨らみます。各事業部門に必要なものに仕分けして、全国の支店・営業所に発送するのですが、この作業に毎月二人掛かりで1日半かかっていました。当然、全国に届くまでには2~3日かかっていました。『活文 Report Manager』を導入したことにより、まず帳票を紙で印刷することがなくなりました。基幹業務システムから出力された帳票は、自動的にクライアント端末のキャビネット・フォルダに分類されるため、仕分けや配布の手間がなくなりました。必要な人が必要な時に、権限のある帳票を即座に閲覧できるようになったのです」(阿部氏)
「活文 Report Manager」は直感的な操作が可能であり、利用者にも大変好評です。
「新しいシステムを導入した場合、当社では社員に対して説明会を行いますが、Windowsを利用していれば、ツリー構造や操作方法はすぐ理解できるので、説明会を開催する必要はありませんでした。また、部分検索で過去にさかのぼって必要な帳票をすぐに探し出せるので、バインダーを一つずつ広げて、帳票を探す手間もなくなりました」(阿部氏)
さらに、経営層からの評価も上々だそうです。
「帳票が電子化されたことで、必要なデータを抜き出して簡単に分析できるようになりました。求められたらすぐにデータを提供できるので、経営判断のスピードアップにつながっています」(景山氏)
現在の状況
トータルコストが約1/4に。無駄な慣習がなくなり運用も改善。
2008年4月に運用を開始してから、「活文 Report Manager」は2012年にハードウェアの入れ替えと同時にバージョンアップを行っています。約7年の月日が経過した2015年現在、どのような変化があったのでしょうか。
「地下の倉庫は、帳票のダンボールでいっぱいでしたが、7年が経過し、最長7年保存の帳票の保管期限が過ぎたことで、ほとんどの帳票を廃棄することができました。機密書類が多いので1年に1回、専門業者に依頼して溶解して破棄してもらっていますが、今後はこういったコストもなくなります。ペーパーコストや印刷・仕分け・保管・廃棄コストなど、トータルコストで比較すると約1/4にまで削減できているのではないでしょうか」(小早川氏)
また、電子化したおかげで、従来の無駄な慣習もなくなりました。
「紙で帳票を運用している時は、帳票を見ることが義務となり、見たことを証明する上長の押印が必要でした。当時は、一日中押印しているという不満の声が一番多かったものです。これが電子化されたことで、必要に応じて見るという運用に変わり、押印してもらうという無駄な慣習がなくなりました」(小早川氏)
現在でもユーザーからは全く不満の声は出ていないと言いますが、管理の面で、当初、個人ごとに設定していた権限をグループごとに変更しています。
「当初は個人単位だったので、所属が変わると、その人ごとに権限を再設定しなければならず、年度末の作業が大変で、権限付与を忘れるといったミスも発生していました。そこで、日立ソリューションズに相談し、グループごとの権限を設定して、各人に割り振るという運用に変えました。これで管理がずいぶん楽になりました」(阿部氏)
今後の展望
今の時代に合わせて帳票を最適化。さらなる提案に期待。
現在、帳票の整理を行っており、来期から新しい帳票を投入していくそうです。
「経営企画部門と一緒にユーザーにアンケートを取って、使われていない帳票を削減する方向で帳票を整理しています。電子化にあたり、従来300種類以上あった帳票を約130種類に削減しましたが、今の時代に合わせて、さらなる最適化を進めています。帳票のレイアウトも本当に必要なものだけを表示するスタイルに変更し、来年度から新しい帳票に刷新しようとしています」(阿部氏)
最後に、日立ソリューションズに対して今後期待するところを伺いました。
「『活文 Report Manager』はスマートフォンで閲覧できるなど、さまざまな新機能があると伺っています。ツールをツールとして終わらせるのではなく、当社の経営に寄与する武器となるように、どんどん新しい提案をしてほしいですね」(阿部氏)
「日立ソリューションズとは長いお付き合いになりました。世代が変わっても会社同士のお付き合いは、ずっと続いていくものだと思っています。世の中に先行する形で新しい技術を提案していただきながら、言いたいことが言い合える良きパートナーとしての関係を継続していければ嬉しいです」(景山氏)
ニシヤマの次の100年に向けて、日立ソリューションズが同社の安定的な成長を継続的にサポートしていきます。
株式会社ニシヤマ
1916年(大正5年)に西山ゴム商店として創業し、ゴム製品の開発・販売を中心に事業展開してきた歴史ある会社。現在はゴム製品だけでなく社会インフラ関連を事業領域とし、通信関連機器や産業用機械、プラントなどの開発・販売、工事施工などを手掛ける専門技術商社となっています。
本社所在地 | 東京都大田区大森北4-11-11 | |
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創業年月日 | 大正5年5月 | |
従業員数 | 298名(2014年3月末時点) | |
URL | http://www.nishiyama.co.jp/ |
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本事例の内容は2015年4月2日公開当時のものです。
最終更新日:2015年4月2日