株式会社バイナル様 活文 Contents Lifecycle Manager 開発プラットフォームの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

活文 Contents Lifecycle Manager 開発プラットフォームの導入事例

株式会社バイナル様

輸出入・通関業務ソフトウェアへの文書管理オプションに「活文」を採用。 決定から約6か月という短期間でリリースを実現。

輸出入貿易業務管理システム「TOSSシリーズ」を開発・販売している株式会社バイナル(以下、バイナル)では、蓄積する海外取引用関連書類(以下、関連書類)の保管のためにユーザーから要望されていた文書管理機能を追加するにあたって「活文 Contents Lifecycle Manager 開発プラットフォーム(以下、活文)」を導入。 採用決定の契約から正式リリースまで、約6か月というスピード開発を実現しました。

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課題
導入後
「TOSSシリーズ」の付加機能として業務によって発生する大量の関連書類を保管・検索できる文書管理機能の要望があった
「活文」という文書管理エンジンの導入で約6か月という短期間で文書管理オプションの開発とリリースを実現
別システムによる対応や自社開発では「TOSSシリーズ」ユーザーに負担をかけない価格での文書管理機能の提供が困難だった
組み込み方式による開発と「活文」のシンプルな文書管理機能により低価格での文書管理オプション提供が可能に
組み込みソフトを活用する発想が無かったため自社内にノウハウの蓄積がある貿易業務以外の機能対応が困難だった
エンジンを組み込むという新発想で貿易業務とは違う分野の文書管理機能でもスムーズな開発が可能に

導入の背景

貿易業務で発生する大量の書類保管に関しては、主に別システムでの対応を推奨

高牟禮 晋 氏営業部 本部長 SE
高牟禮 晋 氏

第一弾の販売から約30年。国内外6,000社以上が導入し、国内トップクラスの販売実績を誇る輸出入貿易業務管理システム「TOSSシリーズ」を開発・販売しているバイナルでは、パッケージのオプションとして文書管理機能を追加しました。新たな機能を追加することになった背景と、バイナルにとっては珍しいケースだったという組み込みソフトの導入について、営業部本部長の高牟禮晋氏と同じく営業部 主任の岡本潤氏にうかがいました。

「貿易業務というのは、通関申告用書類、取引先との売買取引用書類(例:英文化された契約書・納品書・請求書)など自身が発行する書類だけでなく受領する関連書類もとても多い業務です。 そのうえ、輸出に関しては5年、輸入に関しては7年の保管義務があったり、税関による事後調査の際には過去の関連書類を一式提示する必要があったりするため、文書管理機能はとても重要なのです。 そうした状況の中で、文書管理機能へのお客さまからの要望は以前からありました。 ただ、その部分は『TOSSシリーズ』の機能の範囲外と考えていたので、別のシステムで対応していただくようにお答えしていました」(高牟禮氏)

「関連書類の保管は、お客さまから出てくる要件の一つで、何か良い解決策はないかと課題になっていました。ただ私たちには、そもそも文書管理機能を『TOSSシリーズ』に組み込んで、オプションとして提供するという発想がありませんでした。 それは、別システムで対応する機能と考えていて、『TOSSシリーズ』のビジネスとは違うものという感覚でした。 ですから、今回の日立ソリューションズからの提案が、文書管理機能を組み込めることへの 気付きの機会になりました」 ( 岡本氏)

選定の経緯

唯一の条件はOracleへの対応。組み込みという新発想、適切な機能と価格に導入をほぼ即決

岡本 潤 氏営業部 主任
岡本 潤 氏

提案時から、「活文」導入の正式決定までにはどのような選定過程があったのでしょうか。

「今回の提案をいただいたのは、『TOSSシリーズ』のバージョンアップを計画していた時期で、何かお客さまにアピールできる機能を追加したいと、リリース前に検討している最中でした。 そこにタイミングよく提案をしてもらえたことと、私たちが求めていた文書管理機能を『活文』というエンジンを組み込むことで実現できるという内容に、ほぼ即断即決でした。 その背景には20年近くお付き合いいただいていた日立ソリューションズとの信頼関係もありましたが、文書管理機能を付加する場合はあくまでも『TOSSシリーズ』のオプションの位置づけでという私の感覚にぴったりだったのも、迷わなかった理由でした。 唯一、こちらからの条件としてあったのは『TOSSシリーズ』のデータベースであったOracleへの対応だったのですが、それにも素早く対処してもらえたので、導入決定まではたいへんスムーズに進みました」(高牟禮氏)

「提案をいただいてからは、他社製品とは特に比較はしませんでした。 別システムではなく組み込みで実現できることで、お客さまに無理なくお勧めできる価格でおさまるなど、迷うポイントが見つからなかったというのが正直な感想でした。 また、機能面でも、貿易業務に必要な基本的な文書管理機能に絞られているため、担当する営業が新たな知識を学ばなければならないといった負担がないなど、『TOSSシリーズ』そのものの販売に影響しない提案だったため、比較する必要を感じませんでした」(岡本氏)

導入時の取り組み

初めて取り組む文書管理機能の理解に苦労しながらも、「活文」の活用で短期間の開発を実現

山城 俊洋 氏システム開発部 部長
山城 俊洋 氏

2014年10月の提案後、2015年1月には正式契約が交わされ、「TOSSシリーズ」への「活文」の組み込み開発がスタートしました。バイナルではほぼ初めてのケースとなった組み込みソフトを使った開発工程について、システム開発部の山城俊洋氏にお聞きしました。

「 これまで『TOSSシリーズ』は基本の処理からすべて自社で開発を行っていたので新しい機能を追加する場合には年単位の開発期間を要していました。 それに比べると、『活文』を活用して約3か月で完了した今回の開発は、期間的にも工程の面でも非常にスムーズに進めることができました。 ただ、文書管理という機能自体が、これまで私たちが取り組んできた貿易業務とは全く違う分野なので、その基本を学ぶところからスタートする必要がありました。 その概念を吸収し理解していく中では、知っている人には常識なのでは? これを聞いたら恥ずかしいのでは? というような疑問もあって、それらを一つひとつ自分の中で噛み砕いていくところで苦労しました。 そうした開発の過程で日立ソリューションズに無理なお願いをすることもありましたが、しっかりと体制を組んで対応してもらえたのがありがたかったですね」(山城氏)

組み込みの開発と並行して、文書管理オプションの告知も着々と進められていました。例えば「TOSSシリーズ」の既存ユーザーへのDM送付、新規顧客に向けた提案の場やセミナーでの紹介、ホームページへのニュースリリースの掲載などによって、幅広く認知度の向上を図っていきました。

「すでに、お客さまからの反応も少しずつ聞こえてきています。何社かのお客さまには、実機も見ていただきました。まだ、完全なリリース版ではないのでご意見をいただくこともありますが、これまでの私たちの提案の範囲外の機能になるので、ここまでやってくれるんだと好評を得ています」(岡本氏)

導入後の効果

短期間での開発とリリースの実現が、何よりの「活文」導入効果

岡本氏によると、すでに文書管理オプション採用を決定している「TOSSシリーズ」ユーザーもいらっしゃるとのこと。 実際の業務における効果は、そうしたお客さまの声を待つことにして、開発からリリースまでの段階における「活文」への感想をお聞きしました。

「私たちにとって最大の『活文』導入効果は、契約から約6か月という短期間で文書管理という新しいオプションのリリースにこぎ着けられたことだと思っています。 しかも、今回は『TOSSシリーズ』の中の3製品(輸出・輸入・販売・購買・在庫管理システム TOSS-SP/国際貿易業務管理システム TOSS/J/通関業務支援システム TOSS-LOGIPORT)で同時リリースとなるので、そのスピード感はなおさら強いものがあります」(高牟禮氏)

「今回の文書管理オプション追加によって、貿易業務や通関業務のルールに沿って求められる書類保管を実行するために、一歩踏み込んだ提案ができるようになるはずです。 それは、営業の目線で言えば新たな強みになりますし、お客さまの内部統制の向上という点でも価値があることだと思っています。 そうしたことの全てが、私たちの『TOSSシリーズ』にとっての『活文』導入効果と言えるのではないでしょうか」(岡本氏)

文書管理オプション概要

今後の展望

文書管理機能の拡張はリリース後の要望に応じて。
日立ソリューションズにはこれまでどおりのきめ細かなサポートを

正式リリースに先駆けて、文書管理オプションにさらに付加したい機能など、今後の拡張イメージはどのように描かれているのでしょうか。

「現状でも、貿易や通関業務に関連する書類を保管するための基本的な機能はそろっているので、操作性などの細かい部分の修正点は今後の要望として出てくるものだと思っています。 今はお客さまに使っていただいて、実際の業務で揉んでもらうことが、製品の向上に一番必要なことなのだと思います。 貿易という業務と文書管理は切っても切れない関係なので、まずは『TOSSシリーズ』の既存のお客さまを中心に着実に、文書管理オプションの販売実績を上げていければと考えています」(岡本氏)

最後に、リリース後の運用に関するサポートなど、日立ソリューションズの対応について要望をお聞きしました。

「私が、今後拡張したい機能として考えているのは、モバイル端末への対応です。 運用のサポートに関しては、この先お客さまに使っていただいて、その反応が見えたときにいろいろお願いすることになると思います。 提案を受けてからこれまでに関して言えば、常に素早いレスポンスと、こちらの要望を見越した先手の対応のおかげで、非常にスムーズな開発ができたと思っているので、これからも引き続き変わらぬ姿勢と体制でのサポートをお願いしたいですね」(高牟禮氏)

株式会社バイナル

株式会社バイナルは、1979年に創業した輸出入・通関業務ソフトウェアのトップメーカー。国内外で6,000社以上の導入実績を誇る「TOSSシリーズ」は、輸出入貿易商社、通関業者をはじめ製造業の業務を幅広くカバーする機能を備え、日本国内に加え中国、タイ、ベトナム、マレーシアなど世界各国で稼動しています。

本社所在地 名古屋市中区新栄町2-13 栄第一生命ビル4階 株式会社バイナル
設立 1979年4月
代表取締役社長 岡本 治彦
従業員数 95名(2014年8月31日現在)
事業内容 輸出入・通関業務ソフトウェアの販売と開発
URL http://www.binal.co.jp/

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本事例の内容は2015年7月28日公開当時のものです。

最終更新日:2015年7月28日