アクリーティブ株式会社様 活文 Accelerated File Transferの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

活文 Accelerated File Transferの導入事例

アクリーティブ株式会社様

電子化した伝票データをより効率的に、よりセキュアに海外拠点へ転送するために。
OCRシステムと連動するデータ転送システムとして「活文」を導入。

経理業務などのアウトソーシングサービスを提供しているアクリーティブ株式会社(以下、アクリーティブ)では、提携するお客さまの伝票処理業務にOCRシステムを採用。さらに、電子化した大量の伝票データをカンボジアの拠点へより効率的に、よりセキュアに転送するために、OCRシステムと連動するデータ転送システムとして「活文 Accelerated File Transfer(以下、活文)」を導入しました。

メインイメージ

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課題
導入後
伝票処理業務において、OCRシステムの導入で伝票を電子化する工程は効率化できたが、データを転送する工程に課題が残っていた。
OCRシステムと連動するデータ転送システムを導入し、入力から転送までの作業を自動化。ノンストップで作業を進められるように。
海外拠点にお客さまのデータを転送するためよりセキュアな転送の仕組みを求めていた。
ユーザ管理や通信先、アクセス元の制限など「活文」が備えるさまざまなセキュリティ機能でより信頼性が高い転送環境を実現。
転送先の通信環境が不安定なために転送の途中で通信が途切れてしまうことが多く、常にチェックと再送の作業が必要だった。
リトライ機能により、通信が途切れても自動的にデータを再送。転送漏れをなくすとともに、人件費などのコスト削減を実現。

導入の背景

OCRシステム導入後の伝票データ転送過程に課題が見つかり、新たなデータ転送システムを検討することに

原田 智孝氏情報システム部 業務部 部長代理
原田 智孝氏

OCRと電子化した伝票データの管理を組み合わせたOCRシステムの導入によって、伝票処理業務の効率化を進めたアクリーティブ。そのシステムに、新たに「活文」を組み込むことになった背景には、どのような理由と狙いがあったのでしょう。

「私たちの会社では、従来から月間300万枚以上の伝票入力処理を行っていて、日本の拠点と連携してカンボジアの拠点で作業を行うことでコストの削減を図っていました。その業務効率をさらに向上させるため、日立ソリューションズにOCRと電子化した伝票データの管理を組み合わせたOCRシステムを構築してもらいました。実際に稼働してみると、OCRで正しく認識できなかった伝票データを日本からカンボジアへ送る工程で、以前から利用していた他社のデータ転送の仕組みに連動性や信頼性に関するいくつかの課題が見つかり、それらを解決するために新たなデータ転送システムの導入を検討することになりました」(原田氏)

「OCRシステムの稼働開始当初は、日本側の作業として、電子化した伝票データを圧縮・アーカイブしてアップロードするという作業を手作業で行っていました。しかし、データ量が膨大なうえにカンボジア側の通信回線のエラーなどによって何度となく(小分けにするなどしながら)伝票データを再送しなければならない作業が発生した結果、転送漏れが発生してしまうことがあり、ミスを完全になくすためにはシステムによる自動化が必要だと考えました」(東氏)

選定までの経緯

改善のポイントはセキュリティと業務効率の向上。通信が途切れた時のリトライ機能が採用の決め手に

東 陽介氏業務部 業務課 課長代理
東 陽介氏

新たなデータ転送システムを導入するにあたり、どのように改善されることを求めていたのでしょう。また、「活文」を採用する決め手となったのは、どんな機能だったのでしょうか。

「お客さまの大事なデータを海外に送るわけですから、なによりセキュリティを確かなものにしたいという要望がありました。これについては、ユーザ管理や通信先、アクセス元の制限など、日立ソリューションズからご提案いただいたプラットフォームとしての『活文』の安全性に魅力を感じていました。
そのうえで、OCRシステムとデータ転送システムを連動させることで業務を止めずにノンストップで作業を進められるようにしたいと考えていました。これらのポイントについて、従来から利用していた他社のデータ転送サービスと機能比較しながら選定を進めていきました。
そうしたなかで『活文』を採用する決め手となったのは、通信が途切れたときにデータ転送を自動的にリトライしてくれる機能。カンボジア側の通信環境はまだ不安定なため、転送が途切れてしまうことがよくあります。これまでの仕組みでは、そのたびに転送を手作業でやり直す必要があったため、常にチェックしていなければなりませんでした。データ転送を自動的にリトライしてくれるようになれば、転送漏れのリスクを大幅に低減できるとともに、スタッフの負担も軽減できると考えました」(原田氏)

導入時の取り組み

OCRシステムとの連動性が開発のポイント。スムーズな対応でOCRシステム稼動開始から7か月後にデータ転送システムを追加

2012年2月にOCRシステムを利用した伝票処理業務が開始されてから、データ転送の課題を再認識し、解決策を検討、新たに「活文」が組み込まれるまでの期間は約7か月だったといいます。開発は順調に行われたのでしょうか。

「もともと、日立ソリューションズにはOCRシステムとそれに付帯するアプリケーションを開発してもらった経緯があったので、連動するデータ転送システムとして『活文』を追加導入したいという要望への対応もスムーズでした。期間的にも希望した範囲で稼働開始できましたし、実現した機能もこちらが望んでいたものでした」(原田氏)

「同じタイミングで、OCRシステムに対してもいくつかの機能を追加、拡張して欲しいという要望を出していました。それらの開発も含めた期間が約7か月でした。『活文』の追加導入だけなら、もっと早く稼働していたと思います」(東氏)

システム概要図

導入後の効果

転送漏れがゼロに。お客さまの信頼を確立するとともに、コストも削減

OCRによる伝票の電子化から「活文」によるデータ転送まで、ノンストップで伝票処理業務を行えるシステム化が完了したのは2012年9月。「活文」の追加導入によって、めざしていた効果は得られたのでしょうか。

「明らかな導入効果は、転送の際のミスがなくなったことです。『活文』を導入する以前、転送を手作業で行っていたときには防ぐことが難しかった転送漏れが、導入以降はゼロになりました。本来、それが自動化の一番の目的でしたし、カンボジアへ送った伝票数と日本へ戻って来た伝票数が完全に一致することで、お客さまの信頼を確立することができました。さらには、ミスを防ぐためのチェック作業にかかっていたコストの削減にもつながりました。すでにシステムを利用し始めてから3年半以上が経っていますが、『活文』に関しては無事故、無停止で運用できています」(原田氏)

「カンボジアの拠点でも同様に『活文』を利用していますが、通信回線のトラブルに関するものを除いては本社への問い合わせはほとんどありませんでした。転送作業を自動化できたことによって、人員をほかの業務に充てられるようになったと聞いています。『活文』による自動化の効果は、カンボジアの拠点でも同じように得られているということです」(東氏)

今後の展望

増加する海外転送ニーズに「活文」のさらなる活用も。別業務に適用するためのカスタマイズ容易化を期待

伝票処理業務のデータ転送システムとして利用し始めてから約3年半、順調に稼働しているという「活文」の今後の活用イメージをお聞きしました。

「私たちとしては、カンボジアの拠点のさらなる活用という課題があり、新しい仕事も取り入れていきたいと思っています。それは、今回と同様に日本で受注してカンボジアに転送するものになりますが、その業務にも『活文』を利用できたらと考えています。現在行っている伝票処理だけでも、カンボジアで行う仕事量、扱うデータ量は年々増えていますが、それに加えて、別のお客さまの仕事を始めた場合にも同じように『活文』を使いたいと思っています。また、他の国にも拠点があるので、今後はそちらの仕事にも活用できたらと思っています。今回の経験で、使い勝手がいいのはよく分かりましたから」(原田氏)

そのように新しいお客さまの仕事に「活文」を利用する場合、機能や転送品質などに要望はありますでしょうか。

「現在は決められた8種類ほどの帳票を扱っていますが、お客さまが変わればその種類が増えたり変わったりするので、カスタマイズが必要になります。それをもう少し簡単にできるようになればと思っています。転送の速度や容量については、特に問題は発生していません」(東氏)

最後に、今回導入していただいたシステムへの感想と、日立ソリューションズへの要望をお聞きしました。

「まずOCRシステムについては技術力、対応力ともに、最高水準だったと思っています。そこに組み込んだデータ転送システムの開発もスムーズで、対応には満足しています。稼働直後にはカンボジアで伝票データをダウンロードできなかったこともありましたが、通信回線のトラブルによるものでシステムの不具合ではなかったですし、その調査対応も迅速でした。保守面でもこちらが苦労を感じたことはないので、今後のシステム拡張の際にも同様のサポートをお願いしたいと思っています」(原田氏)

集合写真

アクリーティブ株式会社

アクリーティブ株式会社は、企業原理である「顧客最優先主義」に基づき、お客さまのさまざまなニーズに応えるファイナンスサービス、アウトソーシングサービス、ソリューションサービスを提供するとともに、ASEAN市場をはじめとする海外においても積極的な事業展開を進めています。

所在地 東京都中央区新川一丁目28番44号 アクリーティブ株式会社
設立年月 1999年5月
代表取締役社長 菅原 猛
従業員数 112名(2015年3月31日現在 グループ連結)
事業内容 売掛債権の早期買取を中心とした金融サービス及びアウトソーシングサービス
URL http://www.accretive.jp/

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本事例の内容は2016年3月31日公開当時のものです。

最終更新日:2016年3月31日