グンゼ株式会社様 活文 Managed Information Exchange Serviceの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

活文 Managed Information Exchange Serviceの導入事例

グンゼ株式会社様

社内・社外のコラボレーションが、必要なときにスピーディに行える全社共通の基盤として導入

肌着やストッキングなどのアパレル事業に加え、機能ソリューション事業、ライフクリエイト事業などの幅広いビジネスを展開するグンゼ株式会社。同社はメール中心だった情報共有の仕組みを改善するために、安全にデータをやり取りする全社共通の基盤として「活文 Managed Information Exchange Service」(以下、活文)を導入しました。

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課題
導入後
情報のやり取りはメールがベースで、ファイルが散在し、検索性や世代管理に課題があった
ファイルの検索性が格段に高まり、世代管理も行えるため、業務効率が高まった
メールでは、ファイル更新の意図などがメンバー間で共有しにくい
ファイルを起点にしたコメント機能により、編集履歴やファイル更新の意図などが容易にメンバー間で共有できる
社外の関係先との間で、大容量ファイルのやり取りを行いたい
大容量・高速転送機能により、メールでは送付できない大容量ファイルのやり取りが行えるようになった

従来からの課題

メールをベースにしたファイルのやり取りには、業務効率、スピード、安全性の点で課題があった

舟津 崇晃 氏経営戦略部 IT戦略室
舟津 崇晃 氏

グンゼは、アパレル部門のほか、プラスチックフィルムの加工技術を生かしたさまざまな製品を開発する機能ソリューション部門など、幅広いビジネスを展開しており、扱う商材はBtoCだけでなく、BtoBまで多岐にわたります。部門、組織の枠を超えたコミュニケーションの機会も多いものの、これまで、情報のやり取りはメールがベースでした。

「メールは、特に関係者が増えると関係者間で同じファイルをやり取りしてしまったり、どの人から来た、どのメールの添付ファイルが最も内容が新しいか分からなくなってしまったりという問題がありました」

メールをベースにしたコミュニケーションでは、さまざまなファイルが多対多でやり取りされる結果、ファイルの検索性や世代管理の点で業務効率が低下してしまうという課題があります。

以前より各拠点にファイルサーバを立て、そこにファイルを保存する運用は行っていたものの、「セキュリティの観点から、ファイルサーバは他の拠点からはアクセスできない設定になっている」ということで、部門間でファイルを共有する仕組みとしては不向きでした。また、新しいプロジェクトのたびにサーバを立てるのは、調達や構築に社内手続きの手間や時間がかかり、ビジネスのスピードを損ないます。

一方、大容量ファイルのやり取りにも課題がありました。CADデータなど、日常的に社外との間で大容量ファイルのやり取りが発生していますが、メールは、2MBの添付ファイル制限があるため、特に社外との大容量ファイルのやり取りに困っている状態でした。

社内外とのコラボレーションが、必要なときに容易に行えるような、安全で、スピーディな全社共通の基盤が求められていたのです。

導入の経緯

ファイルを中心にしたコミュニケーション機能が決め手となり採用

プロジェクトを円滑に進め、コラボレーションを活発にするためのシステム選定は、2015年5月ごろより本格的に検討を開始しました。すぐにスタートするため、クラウド型のサービスを条件に、いくつかのファイル共有サービスが候補として挙がりました。

予算や機能面などを総合的に検討した結果、ファイルを中心にしたコミュニケーション機能が充実していた点から、「活文」が選定されました。

「『活文』は、ファイルをアップロードし、コメントが書き込めます。ファイル更新のやり取りが関係するメンバー全員に可視化できるため、例えば、新しい人がプロジェクトに入ってきたときに、その人の経験にもよりますが、コメントを読めばすぐに経緯がわかります」

ファイルにコメントを残せる機能は競合サービスにないもので、そこが決め手となりました。検討期間は、約3〜4カ月で、2015年11月ごろ正式に採用が決定しました。なお、「活文」は、サーバインストール型のオンプレミス版と、サービスとして利用できるクラウド版の2つがありますが、クラウド版はちょうどグンゼの選定時期にリリースされたもので、同社はクラウド版のファーストユーザーという形になります。

導入時の取り組み

試験的に運用し、使い勝手や検索性の高さ、コメント機能の利便性を確認

検討期間中には、まずIT戦略室で、試験的に「活文」の運用を行いました。

「全社的なIT戦略を考えていた時期だったので、社内外の関係者が集まるプロジェクトで、サービスの使い勝手などを検証しました」

機能面では、ファイル検索機能の使い勝手がよく、ファイル検索性が高まったことが確認できました。
「ファイルによっては、数十回更新されるファイルもあります。メールベースのコミュニケーションでは、探すことが難しかった最新版のファイルが、『活文』ではすぐに探すことができます」

コメント機能も便利で、プロジェクトが稼働する中で、後から加わった新規メンバーに対しても「特に説明することなく、ファイルのやり取りの履歴を見てもらうだけで、プロジェクトの流れをキャッチアップできたのは大きなポイントです」と舟津氏は説明します。

機能面の使い勝手を確認し、100アカウントを契約。2015年12月から本稼働となりました。本稼働前には、利用部門に何度か説明に回り、どういう用途で、どう使うのかを周知しましたが、細かい操作に関する勉強会などは特に行わずに導入できました。

「使い方はマニュアルを見たらすぐに覚えられますし、みんなが使い慣れているSNSと同じイメージで使えるというのを直感的に理解してもらえました」

導入の効果

これまで数分を要していたファイル検索の時間が、瞬時に終わるようになった

現在、「活文」を主に利用しているのは、機能ソリューション事業部内の、機械開発に関わる事業部です。そこでは、当該事業部、IT戦略室、外部のパッケージベンダー、システム開発・運用をアウトソースしている会社が一つのチームとして、レガシーな業務システムを新しいパッケージに刷新する社内・社外横断的なプロジェクトを行っています。

例えば、開発中のシステムのフィット&ギャップ分析の際に、1回につき数十MBほどの容量の関連資料がやり取りされます。資料をもとに分析を行い、会議内容は後日、議事録として共有され各自が気づいた点をコメント。また、次の分析のタイミングで同じことが繰り返されます。従来のメールでのやり取りでは、送信者の検索が複雑な上、どの添付ファイルが最新の内容かを探す必要があったのですが、「活文」導入により、コメントやファイルの内容も検索でき、これまで1件あたり、数分を要していたファイルの検索が、ほぼ瞬時に終わるようになりました。

また、コミュニケーションの面では、ファイルを起点にしたコメントが可能になったので、要点だけを簡潔にコメントすればよくなり、形式的な挨拶など、余計な手間が必要なくなりました。コメントが投稿されると、メンバーにプッシュ通知でお知らせしてくれます。コメントの既読確認もできるため、コメントを読んでいないメンバーに周知を図ることも可能となり、読んだ、読んでいないというコミュニケーションのロスが少なくなりました。

そして、外部との安全なファイルのやり取りについては、「『活文』には、ファイル単位での暗号化機能が備わっており、ユーザー認証によりファイルの中身を保護する機能があります。こうした情報漏えい対策機能は有効です」と舟津氏は述べます。

今後の展望

さまざまな業種、業界にノウハウや導入実績が豊富な日立グループの提案力に期待

今後は、社内コミュニケーションおよび、社外を含むプロジェクト運用では、メールを使うのをやめるという周知を図っていきたいと舟津氏は述べます。そのためには、さらなる使い勝手の向上に向けた機能拡張をお願いしたいとのことです。

「ファイルの直接編集と、編集中のファイルのロックをオンライン上で行えるようになれば、複数メンバーで共同作業する際の使い勝手がさらに高まります。社内展開を予定しているスマートフォン・タブレットでも利用できれば活用が一気に進むと期待しています」

また、接続する端末を制限するクライアント認証機能や、ダウンロードせずにファイルの内容をプレビューできる機能があると、さらにセキュリティが高まると舟津氏は考えます。

「アクセスする端末を制限したいニーズはあります。例えば、自宅の端末から『活文』にアクセスし、ファイルを自宅のPCにダウンロードするということが制限できるため、より安全性が高まるからです」

安全性と使い勝手をさらに高いレベルで両立できれば、「より社内展開がしやすくなり、今後の商品開発プロジェクトなどにも、『活文』の適用範囲が拡大できると考えています」と舟津氏は説明します。グンゼでは、2017年度からグループウェアを刷新し、それに伴いスマートフォン、タブレットの業務活用を進めていく予定です。「活文」も、2017年4月から、モバイル向けにAndroid、iOSのブラウザからの表示を最適化する機能やダウンロードせずにファイル内容を閲覧できる機能を公開しますが、こうした機能に加え、デバイスの紛失、盗難等による情報漏えい対策のさらなる機能拡張に期待したいとのことです。

「『活文』以外にも、多様な業種、業界向けのノウハウや導入実績が豊富な日立グループのソリューション提案を期待しています」

特に、IoTによるものづくりの現場のデジタル化や、サービスの高付加価値化に重点的に取り組んでいきたいと舟津氏は語ります。
「『活文』をきっかけに、日立グループと仕事をする機会が増えていくと嬉しいです」

グンゼ株式会社

1896年、京都の地域産業である蚕糸業の振興を目的に設立されてから120年以上の歴史をもつグンゼ株式会社は、地域社会の発展に貢献する会社をめざし、アパレル事業をはじめ、機能ソリューション事業、ライフクリエイト事業とさまざまなビジネスを発展させてきました。今後も「ここちよい商品、ここちよいサービス」を提供することにより社会に貢献するという信念のもと、さらなる顧客満足と企業価値向上に取り組んでいきます。

本社所在地 大阪府大阪市北区梅田二丁目5番25号 ハービスOSAKAオフィスタワー グンゼ株式会社
設立 1896年(明治29年)8月10日
資本金 26,071百万円
従業員数 1,842名(単体) 6,858名(連結) (2016年3月31日現在)
事業内容 機能ソリューション事業、アパレル事業、ライフクリエイト事業等
URL http://www.gunze.co.jp

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本事例の内容は2017年5月29日公開当時のものです。

最終更新日:2017年5月29日