共立建設株式会社様 活文 Contents Lifecycle Managerの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

活文 Contents Lifecycle Managerの導入事例

共立建設株式会社様

工事完了後に発生する「完成図書」の全社共有が修繕やリニューアルなどの提案型ビジネスの礎に

総合建設業の共立建設株式会社は、工事完了後に発生する「完成図書」を全社で共有するための文書管理システムとして「活文 Contents Lifecycle Manager」を導入。施工段階でのデータ共有に使われている「Box」と連携させることによって、修繕やリニューアルなどの提案型ビジネスを展開していく基盤を構築しました。建築・土木のノウハウを蓄積する「共立知恵袋」も、同じ仕組みの上で運用されていく予定です。

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課題
導入後
完成図書管理システムが工事部の所管だったため他部門が自由に利用することができなかった
適切なアクセス権限を持つ社員なら誰でも完成図書を素早く取り出せるようになった
現場事務所でのデータ共有に活用されていたBoxと完成図書管理システムを連携できなかった
工事完了のタイミングでBox内のデータを完成図書として自動登録できるようになった
経営の観点からは建物の全ライフサイクルでデータを全社共有できる仕組みが必要だった
完成物件に関するデータを全社で共有し、提案型のビジネスを進められるようになった

背景

狙いは工事完了後の成果図書の全社共有

舟木 氏工事統括本部 i-コンストラクション推進室長
舟木 周次 氏

一般的に、工事が完了して施主に引き渡した後も、建物と建設会社の関係は長く続きます。建物の性能を維持するには、定期点検と維持・保全工事を継続的に実施し、数十年サイクルの長期修繕計画を練る必要があるからです。

この目的で共立建設が運用しているのが、「完成図書管理システム」。工事で使った図面のほか、官公庁への届出書類や契約書などをサーバーで保管する仕組みです。

「このシステムは工事部が運用しているため、他部門の人はアクセスできません。そのため、顧客からの問い合わせに即対応したり修繕計画を作成したりするには、施工時の担当者を探し出してデータを取り出してもらう必要がありました」(舟木氏)

その一方で、施工の現場では、社外でもインターネットを通じてセキュアにデータ共有ができ、協力会社も“招待”できるクラウドストレージ「Box」の利用が始まっていました。しかし、Boxと完成図書管理システムを連携させる仕組みがなかったので、工事完了後のデータ移し替えは工事部の担当者が手作業で行う必要があります。工事部の手間を省くためにも、建物の全サイクルでデータを全社共有するためにも、完成図書管理システムを刷新しなければならないことは明らかでした。

取り組み

Boxや基幹系と連携できる「活文」を採用

加藤 氏工事統括本部 i-コンストラクション推進室 担当部長
加藤 長生 氏

次期完成図書管理システムを選定するにあたって、共立建設は「複数の部署から同時に高速で検索できる」「多様な項目を検索条件に設定できる」「コードでも文字でも検索できる」「高度なアクセス権限管理」などの要件を設定しました。さらに、Boxや社内基幹システムとのデータ連携ができることと、容量拡張なしで5年間は運用できることも求めました。

最後まで残った3候補の中から、同社は日立ソリューションズの「活文 Contents Lifecycle Manager」(以下、活文)を2018年10月に選択。その理由を、舟木氏は次のように語ります。

「提案内容とプレゼンテーションが、文書管理の専門家ではないわれわれにも分かりやすいものでした。Boxや当社基幹システムとの連携は、『活文』の機能拡張やアドオンで実現するという内容です」(舟木氏)

構築作業は、2018年11月にスタートしました。要件定義、設計、ソフトウェア開発、テストの各工程を経て、新・完成図書管理システムは2019年4月に稼働を開始しました。日立ソリューションズは設計・開発・テストを幅広く担当。要件定義には共立建設の参画を仰ぎ、Box連携機能の開発にあたっては、NTTコミュニケーションズ株式会社からの技術支援を受けています。

効果

検索にかかる時間は従来の1/3以下に

日川 氏工事統括本部 i-コンストラクション推進室
日川 正恵 氏

新・完成図書管理システムに共立建設が付けた名称は、ギリシャ神話の知恵の女神「Metis」と英語の「use」(使う)に由来する「METius」。稼働開始後、旧・完成図書管理システム内のデータも順次こちらに移し替えられています。

「適切なアクセス権限を持っていれば、施工時の担当者が見つからなくても、提案書作成などに必要な資料をすぐに取り出せるようになりました。これにより、検索にかかる時間は従来の1/3以下になりました」(加藤氏)

「『活文』の画面はとても使いやすく、親フォルダーを選んでから、顧客名などのキーワードでさらに細かく検索していくといった使い方ができます。実際、METiusでは、過去の配筋工事の工事写真なども素早く探し当てることができました」(日川氏)

また、Boxから「活文」への連携が可能になった結果、工事部では工事完了時の手作業を減らすことができました。現場事務所の所長が提出した「引継報告書」が本社で承認されると、Boxに格納されていたその工事の図面、写真、文書などのデータがMETius側に自動的に登録される仕組みになっています。今後は登録されたデータを基に、定期点検、維持・保全工事、修繕提案などの活動が進められていく予定です。

展望

完成図書以外の文書管理にも活用拡大中

当初の目的が達成されたことを確かめた共立建設は、すでに、「活文」を完成図書以外の文書管理にも活用し始めています。

その1つが、建築・土木に関するノウハウを蓄積しておくための「共立知恵袋」。ここには同社の全国施工事例と社内技術報の記事のほか、問題解決事例なども登録されており、将来的には研究開発や業務改善のための知恵袋としても使われていく見込みです。

また今後は、管理部門が作成した一般事務文書や技術マニュアルを「活文」で管理するという構想もあります。グループウェアとの使い分けがスムーズにいけば、同社での情報の統合管理はさらに進むことでしょう。

「日立ソリューションズは当社からの質問に適切に対応してくれるので、感謝しています。現在はオンプレミスのサーバー上で『活文』を稼働させていますが、将来的にはクラウド上で稼働させるつもりです。当社でも始まったテレワークへの対応として、VPNではなく、インターネットを介した社外からの利用も可能にしたいと考えています」(舟木氏)

METiusという知恵の女神が導く、ライフサイクルを意識した提案型ビジネスを推進する共立建設。そのための基盤となる「活文」を活用したソリューションとともに、日立ソリューションズはこれからも同社を支援してまいります。

部門を超えたデータ活用により新たな価値を創出

  • 属性検索や全文検索などの高度な検索機能を装備
  • 高度なアクセス権限管理で、情報活用を妨げず漏洩を防止
  • 外部クラウドや社内の基幹システムとも連携可能
部門を超えたデータ活用により新たな価値を創出

共立建設株式会社

所在地 東京都渋谷区道玄坂一丁目16番10号 渋谷DTビル 共立建設株式会社
設立 1956年8月10日
従業員数 531人(2021年3月31日現在)
事業内容 NTT関連の総合建設業として建築・土木・附帯設備工事の請負、設計、施工管理に従事
URL https://www.kyoritsu-con.co.jp/

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本事例の内容は2021年10月1日公開当時のものです。

最終更新日:2021年10月1日