【後編】締結後、蓄積した文書の管理・活用に潜む問題(全2回)
前回は、契約書案作成から契約締結までの契約業務における「隠れボトルネック」を洗い出しました。今回は、契約締結後がテーマです。当社で長年にわたり国内外ベンダーとのアライアンス契約に携わってきた調達部 千葉に、契約締結後の文書活用の「隠れボトルネック」をインタビューし、解決策を探ります。
締結済みの契約書を確認したい。
でもこのファイル、本当に最終版?
過去に締結された契約の契約条件を確認したい。そこで、ファイルサーバーから該当する契約書の最終版ファイルを検索します。ところが「最終版」とファイル名にあるものが2つ存在したり、日付け的には最終版だけれどファイル名に「最終版」となかったり。最終版であることの確証が得られません。契約条件を確認したいだけなのに、その探索に手間取る。これこそ「隠れボトルネック」です。
案件の内容確認も効率的!
必ず、決まった場所にそれと分かるように格納しておきたい最終版ファイル。アーカイブの自動化をお勧めします。さらに案件ごとに交渉の際の時系列順でファイルを辿れれば、なお善し。なぜその条件になったのか、容易に経緯を理解できます。
既存契約の条件変更交渉、開始。
しかし新しい担当者は、「覚書」の存在を知らなかった。
さあ、長い期間を隔てての既存契約の条件変更。担当するのは新しいスタッフ。彼は契約書の原紙はもちろん、決裁文書や計画書、その他、さまざまな関係資料を社内各所から取り寄せ、これまでの経緯を踏まえたうえで交渉を開始します。すると契約相手から「この覚書によりますと…」。新しい担当者は、「え、何それ!」なんて、あり得るのではないでしょうか。資料や情報、記録や伝達の抜け漏れによって発生する業務のロスも「隠れボトルネック」です。「これは私のミスなのか?」と彼はきっと思うでしょう。
まとめて確認できれば、抜け漏れなし!
既存契約の条件変更に向けた準備。新しい担当者ではどう頑張っても情報の抜け漏れのリスクからは逃れられませんし、そもそも文書を探したり、経緯を辿る手間は本業とは言い難く、効率化したいものです。
初級者にノウハウを伝授する効率的な方法はないものか。
業務手順であったり、契約書の文言であったり、契約業務にも蓄積したノウハウがあります。しかし初級者は、ベテランのようにこれらを踏まえて円滑に業務を進めるのは難しいもの。これも「隠れボトルネック」と言えるでしょう。これまで幾多の契約を締結したベテランなら、初級者が扱っている契約案件と類似のケースも経験しているはず。「事前にこの契約書、目を通しておいて」と初級者にパッと提示できればいいけれど、契約書の数は膨大で、対象となる契約書を探すのは大変です。
自身ですぐに取り出せれば、それがお手本に!
これまで組織内で蓄積してきた文書こそ、業務初級者への最高のテキストです。上手に活用できれば、教育の手間を省きつつ属人化したスキルを継承できるのではないでしょうか。
まとめ
必要なのは、締結後の契約書や関連文書を
関係者みんなが活用できるワークスペース
膨大な関連文書をもっと有効に活用できれば、契約業務はさらに効率化できるはず。求める文書をすぐに探し出せるワークスペースの実現が、「隠れボトルネック」を解消します。
削減
時間を約1週間短縮
印紙税代を削減※
閲覧数が多い記事
活文 製品・ソリューション一覧
価値創出
伝達共有
-
コラボレーション
-
大容量高速ファイル転送
-
ファイル保護
-
電子署名・電子契約
-
AI自動翻訳
-
メールセキュリティ