国際石油開発帝石株式会社様 人事総合ソリューション リシテア/就業管理の導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

人事総合ソリューション リシテア/就業管理の導入事例

国際石油開発帝石株式会社様

労働法令や社会情勢の変化に柔軟かつ機敏に対応し、社員一人ひとりがいきいきと働ける基盤を構築

旧帝国石油と旧国際石油開発の経営統合によって2008年に誕生した日本最大級の石油・天然ガス開発企業である国際石油開発帝石株式会社では、個々人の柔軟な働き方を推進するとともに、時間管理意識を強く持たせる環境を構築し生産性の向上を図るため、2019年4月からオフィス勤務者全員を対象にフレックスタイム制を導入。そこで必要となったのが、正確かつタイムリーに就業状況を把握でき、管理しやすい就業管理システムです。「リシテア/就業管理」のユーザーフレンドリーなシステムで、フレックスタイム制の円滑な運営を実現し、生産性の向上を推進しています。

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この事例に関するソリューション・商品

課題
導入後
従来のシステムでは、働き方改革など、労働法令や社会情勢の変化に合わせた対応が困難であった
多様な働き方に対し、柔軟に運用・管理できるシステムを提供できた
操作性が悪く、個々人の就業管理に必要な情報を引き出すことに時間がかかっていた
労働時間の管理、ワークライフバランス、さらには生産性の向上に対する意識が強化された

背景と課題

柔軟な働き方実現と生産性向上のために、フレックスタイム制の導入を

小川 氏総務本部
人事ユニット
人事企画グループ
マネージャー
小川 晋一 氏

「昨今の働き方改革の大きなトレンドの中で、人事に対しては就労制度に対する意見・要望が毎年のように寄せられていました。経営統合時より、本社では9時始業・17時25分終業の1パターンだけでしたが、世の中で働き方改革の機運が高まっていたことを考慮し、2015年に夏季限定で8時始業の朝型勤務を試みました。さらに翌2016年に夏季限定で始業時間を8時から30分刻みの4パターンから選択できるようにし、終業時間もそれに合わせてスライドするという「時差出勤制度」をトライアルで実施したところ、大変好評でした。そこで、これを通年で適用し、本社以外の事業所も取り込んで本格導入すると、さらなる働き方改革に向けた取り組みを進めようという機運が盛り上がりました」(小川氏)

そこで、更なる柔軟な働き方実現によるワークライフバランスの推進と生産性の向上をめざし、オフィス勤務者全員を対象に10時から15時をコアタイムとするフレックスタイム制を2019年4月から導入することを正式に決定しました。

同時に浮上してきたのが、フレックスタイム制に基づく就業管理を支えるシステムの問題です。経営統合から10年がたち、基幹システムの保守期限を迎える時期に差し掛かっていました。それまでも育児や介護などの事情を抱えるごく一部の社員を対象にフレックスタイム制を適用していましたが、これら社員の就業管理は人事担当者が既存システムにマニュアル操作でデータを入力してきました。今後、全社的にフレックスタイム制を展開するとなると、既存システムの対応では難しいことが明らかでした。

「フレックスタイム制を導入することが決まったことを契機に、2017年秋から就業管理システムの入替検討を開始しました」と長谷川氏は当時を振り返ります。

選定と導入

ユーザー視点に立った「分かりやすさ」を選定基準に

長谷川 氏資材・情報システム本部
情報システムユニット
ビジネスソリューショングループ
コーディネーター
長谷川 直樹 氏

経営統合以来使用してきた就業管理システムでは、とりわけ時間外労働管理の機能が十分ではありませんでした。

「上司が部下の勤務状況を見るにも一人ずつ名前を入力しなければならなかったり、部下全員の就業状況を一覧で見ることができず、上司が個々人のデータをメモし、独自にエクセルで部署全体の就業状況を管理するなど、決して使いやすいシステムではありませんでした」(小川氏)

そこで新システムの選定基準として第一に据えたのは「ユーザー視点の、分かりやすいシステム」であることです。「部下全員の就業時間を一画面で表示でき、時間外労働が多いときは上司に警告をしてくれたり、知りたい情報に1、2回のクリックでアクセスできるなど、社員自身もチェックしやすいユーザーフレンドリーなシステムであることを最優先すべきと考えました」(小川氏)

2017年秋には就業管理システムの製品や先行事例などの情報収集を開始し、2018年に入ってからは3製品に絞り込んでシステム選定を進めました。そして2018年5月には日立ソリューションズの「リシテア/就業管理」を選定し、6月に導入プロジェクトがスタートしました。

「リシテアを選定した理由は、使いやすさと見やすさです。勤務実績をタイムリーかつ視覚的に把握でき、必要なデータに容易にアクセスできることが選定の決め手でした」(長谷川氏)

「最初に表示されるホーム画面に知りたい情報が整理されていて、直観的に操作できました。人事担当から見ても、情報システム担当と同じ意見で、リシテア選定に意見の相違は全くありませんでした」(小川氏)

問題はシステム導入にかけられる時間でした。2019年4月カットオーバーは必須で、残された時間は約9カ月です。この短期間でフレックスタイム制度の詳細検討と並行してシステムの要件定義から、開発、周辺システムとの連携までを完了しなければなりません。

「プロジェクトマネージャーとして、2019年4月のカットオーバーが必達であることを常に意識していました。日立ソリューションズならびにパートナーの立場でこのプロジェクトに参加いただいたDTSを含め、プロジェクトメンバー全員と目標を共有し、同じ認識に立ってプロジェクトを進めていくように努めました。スムーズかつスピーディーに意思決定するためにプロジェクトマネージャー定例会議をほぼ毎週行い、人事部門、情報システム部門、ベンダーが一丸となってシステム導入開発を進めていきました」(長谷川氏)

「定例会議では、人事の実務担当者が日々の就業管理業務を効率的に進めるためにはどうすればよいのか、ギャップはどこにあるのか、どうすればシステム上で実現できるかを十分議論したうえで、決定していきました。プロジェクトの前半は現在の業務フローの正確な分析とあるべき姿の確定、後半はとにかくスケジュールを優先しました。協力して乗り切るために、システム要件に合わせてフレックスタイム制度を構築することでカスタマイズを極力減らすなど、時間やコストも意識してドライブをかけていきました」(小川氏)

就業管理以外の、人事管理システム、給与計算システムは他のベンダーが担当していたことも難しさに拍車をかけました。

「マルチベンダーのプロジェクトだったので、軌道に乗せるまでが大変、当初は調整に走り回りました」(長谷川氏)

成果と今後

就業管理を入り口に、さらなる広がりに期待

人事部門、情報システム部門、ベンダーという異なる立場のメンバーが思いを一つにしたことで、当初の予定通り2019年4月から新就業管理システムが稼働しました。「2019年は改元とそれに伴う5月の大型連休もある中で、4月に新システムによる初めての就業管理を行い、このデータを基に5月の給与支払いに短い準備期間でつなげていかなくてはならない点が不安でしたが、まったく問題なく、スムーズに業務が遂行できました」(小川氏)

さらに、これまで月末から一週間以上かかっていた就業実績未入力者チェックを中心とした締め処理が、リシテアの標準機能である未入力・未承認者のフォロー機能を活用することにより、月末から数日で済むようになりました。そのため、月次の勤務実績の確定までの時間が短縮でき、前倒しで給与計算システムへデータを渡すことができました。

当初の選定基準として考えていた「ユーザー視点の、分かりやすいシステム」という面でも想定通りの効果が上がっています。

「上司や社員向けにシステムの使い方に関するオリエンテーションを行いましたが、機能面の質問はほとんどなく、システム導入後も『とても分かりやすい』という意見しか聞こえてきません」(小川氏)

社員個人で勤怠の未入力の状態が一目で分かるため、日々の入力が自然に促されるようになり、社員一人ひとりの労働時間の管理、ワークライフバランスに対する意識が醸成され始めているようです。人事担当の執行役員からは「使いやすいシステム。働きやすさにもつながるはず」と評価されました。

本当の成果はこれから、と同社では期待しています。「これまではシステムを使うこと、データを取り出すことに時間を取られていましたが、今後はリシテアからタイムリーに得られるデータを分析して、問題を早期に発見し、上司による部下への適時アドバイスを促すなど、人事としての新しい施策づくりに生かすことに時間をかけることができます。今回、その基盤ができたと考えています」(小川氏)

「人事総合ソリューションであるリシテアには、ほかのラインアップもあり、今回導入した就業管理システムをベースに、他の人事分野への広がりも検討したいと思っています」(長谷川氏)

「リシテア導入ベンダーの日立ソリューションズも、DTSも、製品だけでなく、人事業務や労働法令の動向、実績に基づく運用ノウハウに精通し、一緒に考え、助言してくれたことで、チーム一丸となってプロジェクトの推進ができました。稼働後のフォロー体制も万全で、本当に感謝しています。今後はタレントマネジメント、RPAなどを含めて人事システム全体をどうしていくのか、社員一人ひとりが一層活躍できる基盤を構築していくために、どのようなシステムを整備していくべきかという大局的な視点からの取り組みが重要です」(小川氏)

日立ソリューションズは、よりよい働き方への改革を続ける同社を継続的に支援していきます。

国際石油開発帝石株式会社(INPEX)

原油・天然ガスの探鉱、開発、生産を行い、石油精製会社や電力・ガス会社への販売まで担う、資源開発の上流事業を手掛ける、日本最大の石油・天然ガス開発企業。
新興国の経済成長などによるエネルギー需要の拡大が見込まれる中、採鉱・開発・生産プロジェクトあわせて世界20数カ国で約70のプロジェクトを展開。
併せて、再生可能エネルギーを含む新エネルギー開発を推進することで、世界のエネルギー需要に応え、社会にとってかけがえのないリーディングエネルギーカンパニーとなることを目指している。

本社所在地 東京都港区赤坂五丁目3番1号 赤坂Bizタワー 国際石油開発帝石株式会社
設立 2006年4月
従業員数 3,118人(連結:2019年3月31日現在)
事業内容 石油・天然ガスなどの開発
URL https://www.inpex.co.jp/

パートナー企業プロフィール

株式会社DTS

人事ソリューション導入において20年以上の豊富な実績を誇るDTSが御社に最適なソリューションをご提案いたします。

本社所在地 東京都中央区八丁堀2-23-1 エンパイヤビル
設立 1972年8月25日
事業内容 ・システムインテグレーションサービス
・情報システムの開発および保守の受託、売買ならびに賃貸借 ほか
URL https://www.dts.co.jp/

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本事例の内容は2019年11月11日公開当時のものです。

最終更新日:2019年11月11日