Ivanti Neurons for MDMの導入事例
株式会社NTTデータ グローバルソリューションズ様※「MobileIron UEM」は「Ivanti Neurons for MDM」に名称が変わりました。本事例内容は公開当時のものです。
セキュアな環境でのスマートデバイス活用を可能にし、「生産性向上」と「働きやすい環境の整備」の両方を実現
グローバル展開をしている日本企業に対して、SAPソリューションの導入から運用保守までを支援するNTTデータ グローバルソリューションズは、スマートデバイスを効率的かつセキュアに活用できる環境を整えるために「MobileIron UEM」(以下、MobileIron)を導入。スマートデバイスの活用によって、社内コミュニケーションがよりスピーディーに、どこからでも行えるようなりました。
*UEM:Unified Endpoint Management
写真左から 事業戦略推進部 IT戦略&マネジメントグループ チーフ・コンサルタント 工藤 哉 氏、マネージャー 馬場 順一郎 氏
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背景
テレワークの増加により柔軟なモバイルデバイス管理が急務に
馬場 順一郎 氏
株式会社NTTデータ グローバルソリューションズは、企業の業務を統合し、一括管理するSAPソリューションのコンサルティング、システム構築、運用サービスを提供。グローバル展開をしている日本企業を支援しています。コンサルティングを行う社員を中心に、海外に赴き現地で業務を行うことも多く、社外のどこからでも社内システムにアクセスできるリモートアクセスサービスを活用してきました。しかし、既存のサービスでは、メールやファイルサーバーへのアクセスはできるものの、 Microsoft 365 のようなクラウドサービスは利用できず、不便さを感じる状況にありました。
「海外での業務だけでなく、テレワークが増えてきた際に、都度PCを起動して、メールを開くのは手間も時間もかかってしまいますし、ずっとPCに張り付いているのも非効率的です。スマートデバイスを使用し、 Microsoft Teams を使うことができれば、いつでもどこでもコミュニケーションが取れて、業務が格段にスムーズになると考えており、社内からもMDM*の導入を求める声が上がっていました。しかし、当社の厳しいセキュリティ要件を満たすためには、複雑なネットワーク経路制御が必要でした」(馬場氏)
*MDM:Mobile Device Management
取り組み
マルチデバイスと経路制御への対応を重視
同社では会社支給デバイスだけでなく、従業員それぞれの私物のデバイスを使用しているほか、海外でデバイスを調達することもあるため、Android、iOS、Windows、macOSなど、マルチデバイスに対応している必要がありました。また、長期的に利用することを考え、汎用的で中立性の高いMDMソリューションであることも重視。さらに、以前利用していたリモートアクセスサービスは、すべてWeb画面上での操作が必要なセキュアブラウザー方式でユーザビリティが低く、独自で画面開発を行うといったメンテンナンスに手間がかかっていたため、Webを経由しないネイティブアプリケーション方式の製品を探していました。そこで、さまざまな条件をクリアできるMDMソリューションとして、「MobileIron」を選定するに至りました。
「『MobileIron』という製品自体は以前から知っていたのですが、当社で実現したいことが実際どこまでできるかまでは分かりませんでした。そこで、保守や機能改善についてメーカーと密に連携している日立ソリューションズの担当者に相談しました。『MobileIron』を当社よりも大規模に自社利用していて、経路制御によるネットワークやサーバーにかかる負荷の問題もクリアしている点、当社と似たような社内システム形態で利用している点、担当者の技術スキルが高く、当社独自の課題に対して真摯に向き合い解決策を提案してくれた点など、『これなら大丈夫だ』と感じたため導入を決定しました」(馬場氏)
効果
円滑で確実な社内コミュニケーションを実現
導入テストとして、同社内の有識者が試用。
Microsoft Teams を使った連絡やファイル共有、Web会議をスマートデバイスで行えるようにした結果、PCでのメール利用に3分かかっていたものが、スマートデバイスでは15秒に、Webポータルでのワークフロー承認に3分かかっていたものが30秒に短縮し、業務スピードが飛躍的に向上しました。また、オプション機能である外部脅威対策の自動検知や防御機能により、自身に迫る脅威を実感できるので、従業員のセキュリティ意識向上にもつながっています。
「テレワークの場合、各家庭の事情でPCを使える場所が限定されますが、スマートデバイスなら自由。PCを起動せずとも、まずは手元にあるスマートデバイスで業務に必要な情報の確認ができます。いつでもWeb会議ができるようになったので、相談事があれば直接会話して、その場ですぐに解消できるほか、 Microsoft Teams 上にファイルをアップロードするだけで、手軽に情報を共有できるようになるなど、社内コミュニケーションが活性化しました」(馬場氏)
スマートデバイスで業務が行えるようになったことで、期待どおり無駄な時間が削減され、生産性が向上。「コミュニケーションが、メール主体から Microsoft Teams 主体へと完全に移行。さらに、スマートデバイスはプッシュ通知があるので、メールやメッセージの見逃しが減りました」と馬場氏が語るように、想定以上の効果が出ています。
展望
デバイス変化を基点に柔軟な働き方が可能に
「情報の把握や承認処理はスマートデバイスで即時に実施しながら、ドキュメント作成などはPCで行うといったように、職種や個々人のワークスタイルに合わせた業務形態を実現していきたいです。また、マルチデバイス対応になったことで、災害などの緊急事態時にも事業を継続できる体制が構築できました。実際に、災害ではないもののPCが不調になった際に、私物のスマートデバイスをMDM配下に置くことで、すぐに業務を行える状態にできたケースが何度か発生しました」(馬場氏)
さらに、「MobileIron」を導入したことにより、仕事への取り組み方や意識なども変化しています。PCで業務を行う際には、プロジェクト管理や工数管理など、すべてを1つのシステムで完結したいと思っていたものが、スマートデバイスになると、シンプルで分かりやすく、1つのことに特化した業務支援アプリケーションが好まれるようになりました。使いやすいアプリケーションを各自で探すようになるなど、自然と業務効率化に向けた取り組みを一人ひとりが主体的に行うようになりました。
「今後は、テレワークは当然として、育児や介護との両立ができるようにするなど、働き方改革を推進し、日本全国が勤務地という状態をめざしたいです」と馬場氏が語るように、同社では自宅で業務が快適に行えるような環境づくりをサポートする取り組みが始まっています。
スマートデバイスの柔軟かつセキュアな活用を実現
- OS標準アプリケーションや業務効率化のためのビジネスアプリケーションなど、使い慣れたアプリケーションによる業務遂行を実現
- 認証基盤を含む社内リソースがクラウド環境、もしくはオンプレミス環境にある場合でも対応可能
- 社内有識者などの一部利用者のデバイスには脅威対策オプションを適用し、外部からの攻撃に対するセキュリティを強化
株式会社NTTデータ グローバルソリューションズ
所在地 | 東京都中央区築地5-6-4 浜離宮三井ビルディング4F | |
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設立 | 2012年7月 | |
従業員数 | 約450名(2022年3月現在) | |
事業内容 | SAPソリューションを使ったコンサルティング、システム構築、運用サービス | |
URL | https://www.nttdata-gsl.co.jp/ |
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本事例の内容は2022年7月29日公開当時のものです。
最終更新日:2023年6月30日