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Okta Workforce Identity Cloudの導入事例

東京ガスiネット株式会社様

※「Okta」は「Okta Workforce Identity Cloud」に名称が変わりました。本事例内容は公開当時のものです。

柔軟性に優れた統合認証基盤で業務変革をスピードアップ

大手ガス会社の東京ガスグループは、経営ビジョン「Compass2030」を掲げてデジタル化の促進に取り組む中で、業務変革のスピードを高めるべく全社でクラウドシフトを進めています。グループにおけるITの中核企業である東京ガスiネットでは、オンプレミスの認証基盤見直しに着手。「Okta」の導入を機に、各事業部門におけるクラウド活用の可能性が大きく広がっています。

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課題
導入後
既存の認証基盤では各事業部門のクラウドサービスの利用ニーズに対応しきれない
IDaaSへの移行により、クラウドファーストを可能にする共通基盤が実現
業務システムごとに認証基盤を整備していると開発・運用コストだけでなく、対応までの時間もかかってしまう
クラウドサービスとの連携が容易に実現できるようになったことで、コストの増大を防ぎ、サービスインまでの期間も大幅に短縮
クラウドサービス利用を想定したセキュリティ対策が十分でない
認証におけるセキュリティポリシーを統一でき、利便性とセキュリティを両立

背景

「クラウドファースト」を掲げ共通基盤のテコ入れから

東京ガスグループは、1969年に日本で初めてLNG(液化天然ガス)を導入して以来、半世紀にわたり、「エネルギーフロンティア企業グループ」として、新しい商品やソリューションとエネルギーの安定供給を通じて、世界規模でこの新しいエネルギーの普及拡大をリードし、天然ガスの時代を切り拓いてきました。しかし、エネルギーの自由化に加え、カーボンニュートラル宣言、デジタルシフト、顧客の価値観の多様化など、経営を取り巻く環境は大きな変革期を迎えています。

そのような中で東京ガスiネットでは、デジタル化の促進による付加価値の向上を図るため、業務およびシステムの見直しに取りかかりました。今あるリソースを最大限に活用し、コストを抑えつつ変化のスピードを高めていくとなると、SaaSをはじめとしたクラウドの活用が必要不可欠となります。そこで、2017年に「クラウドファースト」を掲げ、まず全社的なクラウド活用を推進するうえで必要となる共通基盤の整備に着手。その一つが、認証基盤の見直しでした。

取り組み

進化し続ける「Okta」の柔軟性を高く評価

野口 氏デジタル推進1部 アプリ基盤グループ
野口 俊之 氏

デジタル化の波を受け、各事業部門でSaaSをはじめとするクラウドサービスの利用ニーズが増加。しかし稼働している認証基盤はオンプレミス向けだったため、すべての利用ニーズを受け止めることはできませんでした。

「各事業部門からの要望に対し、既存の認証基盤では対応できないという理由で断るのは心苦しく、業務システムごとに個別対応していくと開発・運用コストが膨らんでしまいます。そもそも使いたいものがすぐに使えない状況はクラウドファーストの流れに逆行していると感じていました」(有働氏)

また、「事業部門に対してクラウドファーストを宣言した手前、セキュリティ面を含め、それを可能にする環境を整えることはIT部門のミッションであり、避けては通れませんでした」と野口氏も補足します。

こうして新たな認証基盤としてIDaaS(Identity as a Service)の導入を決めた東京ガスiネットは、多くの項目で複数のIDaaS製品を比較し、結果「Okta」を選択。豊富な機能に加え、柔軟性・可用性、費用対効果、堅牢なセキュリティなどが決め手になりました。

有働氏は、「各種設定がGUIで簡易に行えるだけでなく、管理者目線での機能アップデートが頻繁にあり、使いやすさが向上し続けています。海外製品であることに躊躇もありましたが、当時国内唯一のディストリビューターであった日立ソリューションズの手厚い技術支援に後押しされました」と説明します。

「実は他社製品で要件定義まで進んでいたところに『Okta』の紹介を受けたのですが、機能面はもちろん、プロジェクト体制を含む支援体制もわれわれが求める要件を十分に満たしていることが分かり、安心して導入に踏み切れました」(野口氏)

効果

簡単かつ迅速な認証連携でサービスインまでの期間が短縮

有働 氏デジタル推進1部 アプリ基盤グループ
有働 泰三 氏

利用者に必要とされる基盤をめざして、事業部門のキーマンを巻き込みつつプロジェクトを進行。業務システム担当者へのヒアリングや、経営陣との合意形成を行ったほか、認証基盤の重要性について理解を促す勉強会の開催など、社内のマインドシフトにも力を尽くしました。あらゆるシステムが利用する共通基盤であり、連携において支障が出ないことを重視したという有働氏は、「『Okta』は多くのアプリケーションと事前に連携させたテンプレート群、Okta Integration Network(OIN)を持っているので、業務システム担当者の理解が得やすかったですね。実際、簡単かつ迅速に認証連携が実現します」と語ります。

導入後は、SaaSを採用した場合のサービスインまでの期間が大幅に短縮。従来は認証機能の開発に4~5カ月要していたところを1カ月でサービスインした例もあります。また、SaaS利用時や社外からのアクセス時など、さまざまな場面での認証セキュリティを一貫して提供できるようになり、ユーザー認証時の利便性向上はもちろん、セキュリティ面の強化も実現しました。

展望

事業変革に多くのメリットをもたらす基盤に

今後、海外拠点からのシステム利用やスマートフォンを活用したシステムの構築などが想定される事業部門では、これらの認証にも柔軟に対応する「Okta」への期待がさらに高まっています。「Okta」の導入は「できること」の幅や可能性を広げ、この先も事業変革に多くメリットをもたらすと考えられます。

「ガスの自由化という大きな流れがある中で、まだまだ使いこなせていない部分をキャッチアップしながら改善を重ね、認証基盤としてよりよい活用のあり方を実現していきたいですね」(野口氏)

「Okta」で手に入れたスピード感は、クラウド活用のメリットをいち早く享受する意味でも、ビジネスにとって重要な戦力となりそうです。

広範な統合機能により、組織にとって効率的かつセキュアな基盤を確立

  • 組織が選択したアプリケーションを迅速かつ安全に実装
  • 高度な統合機能により、各業務システムと容易に連携
  • SSOと認証ポリシーを強化し、企業ネットワーク全体でセキュアなアクセスを提供
  • 管理者目線での頻繁な機能アップデートにより、継続的に使い勝手を向上
広範な統合機能により、組織にとって効率的かつセキュアな基盤を確立

東京ガスiネット株式会社

所在地 東京都港区浜松町2-3-1 日本生命浜松町クレアタワー 東京ガスiネット株式会社
設立 1987年7月
従業員数 789名(2022年9月1日現在)
事業内容 コンピュータを利用した情報処理、情報提供、情報通信サービスおよびそれらに関するコンサルティング、コンピュータのソフトウェア開発など
URL https://www.tg-inet.co.jp/

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本事例の内容は2022年11月8日公開当時のものです。

最終更新日:2024年5月20日