この記事は、CAST AI社により公開されたブログ記事を元に翻訳・作成したものです。元の記事については以下をご覧ください。
(記事最終更新日:2023年11月7日)
自動ワークロードライトサイジングとPrecisionPack:Kubernetesの完全自動化へ加速
公開日:2024年1月30日
更新日:2024年1月30日
Kubernetesのリソース管理とスケジューリングは、簡単な作業ではありません。ワークロードのニーズを正確に予測することは複雑です。多くのチームで過小なプロビジョニングや過剰なプロビジョニングに陥り、スケジューラーの決定によって不必要な費用が発生しています。CAST AIの新機能であるワークロードライトライジングとPrecisionPackは、自動化と革新的なアルゴリズムでこれらの課題を解決します。

CAST AIは設立当初から、完全に自動化されたKubernetesのエクスペリエンスを提供するという使命を担ってきました。私たちは、コストレポートからインスタンス管理まで、すべての要素が連携してコストを削減し、パフォーマンスを向上させ、DevOpsの生産性を向上させるプラットフォームを構築しています。
この2つの新機能は、本日(2023/11/7)KubeCon Chicago 2023で発表されました。そして、それは、3500万ドルのシリーズBラウンドが終了したことを発表した直後でもあります。このワンツーパンチは、新しい投資によってCAST AIのイノベーションが加速し、Kubernetesの自動化にいかに近づいているかを示しています。
ワークロードライトサイジングがクラウドのコスト削減の鍵となるのはなぜか?
ワークロードライトサイジングとは、ワークロードを円滑に実行するために、適切な量のリソースを要求するように設定することです。
K8sでは、CPUとメモリーのリクエストとリミットを使用してワークロードサイズが適切に調整されます。このステップは、ポッドの削除、CPUの不足、OOMの実行などの問題を回避するのに役立ちます。しかし、K8sアプリケーションの実行コストを削減するには、ワークロードのライトサイジング(適正化)が不可欠です。
リソースの使用量を制限することで、オーバープロビジョニングを停止し、不必要な出費を削減できます。
CAST AIは以前から正確なワークロードのライトサイジングの推奨事項を提供してきましたが、プラットフォームとしてはエンジニアが手動で推奨事項を設定する必要がありました。
ワークロードライトサイジングを自動化するのはなぜか?
ワークロードライトサイジングを自動化することは、最適なリソース割り当て、コスト効率、およびパフォーマンスとスケーラビリティーの向上への近道となります。
手動タスクを減らすことで、時間と労力を節約しながら、ワークロードの実際のニーズに合わせて設定を正確に調整できます。さらに、自動化することでセキュリティとコンプライアンスを損なう可能性がある人的エラーを回避できます。
CAST AIの新しいワークロードライトサイジング機能は、ワークロードリクエストを自動的にスケールアップおよびスケールダウンして、最適なパフォーマンスを確保し、コストを節約します。また、CAST AIがメモリー不足のコンテナステータスを検出した場合には、動作を安定させるためオーバーヘッドを追加できます。
これらによって、エンジニアに余分なタスクを追加することなく、はるかに低いコストでより優れたパフォーマンスを享受できるようになります。
CAST AIの自動ワークロードライトサイジングの使い方
CAST AIはデフォルトでワークロードごとに推奨構成を30分ごとに生成します。
これはメインメニューにある新しいセクションにあります。

CPUとメモリーの追加オーバーヘッドの指定、それらのパーセンタイル値の調整、そして取得した推奨構成を自動的に適用するためのしきい値を設定できます。たとえば、推奨構成は、特定のしきい値を超えた場合にだけワークロードに適用するなどができます。
CAST AIのチームは、自動ワークロードライトサイジングをさらに拡張していく予定です。将来的には、リソースの周期性モデルを導入し、時間、日、週、月のサイクルをより適切に予測して、応答時間と可用性が向上していく予定です。
このように多くのエキサイティングな開発が予定していますので、どうぞご期待ください。
より効率的なK8sスケジューリングのためのPrecisionPack
ワークロードライトサイジング機能にくわえて、CAST AIはPrecisionPackも導入しました。
Kubernetes スケジューリングに対するこの新しいアプローチは、ランダムなポッド配置を排除することを主眼としています。
高度なビンパッキングアルゴリズムを活用したPrecisionPackは、指定されたノード上にポッドを戦略的に配置してリソース使用率を最大化するとともに、クラスター全体の効率と予測可能性を高めます。
さらに、この新機能はワークロードの移動を削減して、ワークロードの稼働時間と信頼性の両方を向上させ、コストを最適化することに貢献します。
自動ワークロードライトサイジングとPrecisionPackを試してみるには?
現在、すべてのCAST AIのお客さまに新機能を展開しています。したがって、すでにCAST AIによるクラウドコスト最適化を利用している場合は、コンソールにアクセスし、自動ワークロードライトサイジングと PrecisionPackが動作していることを確認してください。
CAST AIを初めて使用する場合は、当社のエンジニアによる簡単な技術デモンストレーションを予約し、これらの新機能がどのような効果をもたらすかをお確かめください。
これは、K8sクラスターの実用的なコスト最適化のアイデアを提供する、最も有意義な30分となるでしょう。

2018年にオラクルに買収されたZenedgeの共同創業者兼最高製品・事業責任者を務めました。
Laurentは、2012年にGoogleに買収されたViewdleのCEO兼共同創業者でもあります。
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