セグメンテーションとは?ターゲティングとの違いや分類、ポイントなどを解説

2025年2月28日

セグメンテーションは「区分け」を意味する英単語です。

この記事では、マーケティング領域におけるセグメンテーションの言葉の定義や分類方法、セグメンテーションを評価する方法などについて解説します。

顧客獲得においては、ただ市場を「区分け」するだけでは適切にターゲットにアプローチし事業に貢献するマーケティング活動の実現は難しいと言えます。

目次

  1. セグメンテーションとは
    1. ターゲティングとの違い
    2. セグメンテーションの重要性
  2. セグメンテーションの主な分類
    1. デモグラフィック変数(人口動態変数)
    2. ジオグラフィック変数(地理的変数)
    3. サイコグラフィック変数(心理的変数)
    4. ビヘイビアル(行動変数)
  3. セグメンテーションの原則
    1. 優先度(Rank)
    2. 規模の有効性(Realistic)
    3. 到達可能性(Reach)
    4. 測定可能性(Response)
  4. セグメンテーションをおこなう際の注意点
    1. 4Rの原則を満たしているか確認する
    2. 客観的に見ることができるセグメントであるか確認する
    3. ターゲティングとの関連性を持つ
  5. STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニン グ)分析
  6. ツールを活用してセグメンテーションを容易かつ正確に
    1. Sales Cloud
    2. Service Cloud
    3. Account Engagement(旧Pardot)
    4. Tableau
    5. uSonar

セグメンテーションとは

「区分け」という意味の英単語「セグメンテーション」。マーケティング領域で使用する場合、セグメンテーションとは、自社製品やサービスのターゲットとなる顧客をニーズや特性に応じて細分化したグループを意味します。

ターゲティングとの違い

ターゲティングとは、セグメンテーションで分析した情報をもとにターゲットを決定することです。

ターゲティングはセグメンテーション同様、STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)分析の段階です。STP分析はマーケティング戦略を立てる際のフレームワークの一種で、他社との差別化を図りながら市場における自社の立ち位置を明確にするために使われます。

セグメンテーションの重要性

セグメンテーションが正しく行われなければ正しいターゲティングはできません。また、ターゲット市場における自社の立ち位置であるポジショニングも決定できません。ユーザーニーズやアプローチ方法が多様化する現代において、セグメンテーションの重要性はますます増しています。

セグメンテーションの主な分類

次に、セグメントを分類するための基準について解説します。

デモグラフィック変数(人口動態変数)

デモグラフィック変数とは、性別、年齢、職業、収入や家族構成など、人口動態に関する分類です。分類の具体例としては、「40代男性」「30代で子どもが一人の夫婦」「年収500万円以上」などがあります。

ジオグラフィック変数(地理的変数)

ジオグラフィック変数とは、国や地域、都市などの地理的な条件の分類です。分類の具体例としては、「東京都在住」「勤務先が大阪府」などがあります。

サイコグラフィック変数(心理的変数)

サイコグラフィック変数とは、嗜好性や価値観などの心理的趣向や状態に関連する分類です。分類の具体例としては、「趣味が旅行」「愛飲者」などがあります。

ビヘイビアル(行動変数)

ビヘイビアルは、行動パターンによる分類です。分類の具体例としては、「商品の購入経験あり」「購入後一カ月のユーザー」などがあります。

セグメンテーションの原則

セグメンテーションの評価には、「4Rの原則」と呼ばれる原則が存在します。その内容を解説します。

優先度(Rank)

事業戦略やマーケティング戦略にもとづいて優先度が付けられているかを評価します。優先度を評価する際には、事業への貢献度や競合他社との比較が必要です。

規模の有効性(Realistic)

規模の有効性の評価は、セグメントが市場規模として十分であるか確認することです。規模が小さく参入しても自社の売上や利益に貢献しない場合、参入には不適切という判断になるでしょう。

到達可能性(Reach)

到達可能性とは、ターゲットセグメントに自社の商品やサービスが届くのか、その難易度を調査することです。流通はもちろん、プロモーションなどがセグメントに届けられるのかという観点でも評価します。

測定可能性(Response)

セグメントが測定可能であるかどうかを評価します。セグメントの規模やマーケティング施策の効果を測定できるかどうかを確認しましょう。

セグメンテーションをおこなう際の注意点

実際にセグメンテーションを行う際には、以下の3つの注意点をしっかり踏まえるようにしましょう。

4Rの原則を満たしているか確認する

前述した4Rの原則を満たさない内容で設定してしまうと、せっかく施策を行っても売上や利益に貢献しないものになってしまう恐れがあります。特に、セグメントを細かく分類しすぎると4Rの原則を満たさない可能性があるため注意が必要です。

客観的に見ることができるセグメントであるか確認する

測定可能である必要性は4Rの「測定可能性(Response)」で解説したとおりですが、客観性を欠くセグメントは設定に適していません。セグメントの定義が揺らがないよう、市場規模や特性が特定できるセグメントであるか確認することが重要です。

ターゲティングとの関連性を持つ

セグメントを分類してもターゲットする層への施策の実行が難しい場合には、セグメンテーションをした意味がなくなります。

そのため、ターゲットとして適切であるか、どのような施策をどのようなチャネルをもちいて行うかを考えながらセグメンテーションをしましょう。

STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニン グ)分析

STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)分析では、まず対象の市場を細分化しセグメンテーションすることから始め、セグメンテーションが完了したらターゲティングやポジショニングを分析します。

ターゲティングとは、どのセグメントを自社が攻めるターゲットとするか決定することです。ターゲットとする市場の中での競合他社との強弱や自社の差別化ポイントを明確にすることで、市場のおける自社の商品やサービスの自社の立ち位置を決定していきます。

ツールを活用してセグメンテーションを容易かつ正確に

Salesforceでは、顧客のデータをもとに容易に顧客のセグメンテーションができます。SalesforceのプロダクトとあわせてtableauやuSonarを利用することで、より効果的な分析も可能です。

マーケティングツールを活用することで、セグメンテーションで抽出した顧客データに対してメールの送信など施策の実行まで一気通貫で実施することも可能にし、マーケティング施策の成功確率向上に貢献します。

Sales Cloud

Sales Cloudでは、顧客情報の一元管理が可能です。自社のクライアントの分析を可能にすることでセグメンテーションを容易にし、営業活動の効率化を図ることができます。

>Sales Cloudの詳細はこちらからご確認ください

Service Cloud

Service Cloudでは、顧客が利用する全チャネルのサービスややり取りを一元管理できます。スピーディーな顧客サポートを実現し、顧客ロイヤリティの向上に貢献します。

>Service Cloudの詳細はこちらからご確認ください

Account Engagement(旧Pardot)

Account Engagement では、Webサイトの行動から見込み度合いの高い顧客を見極めることができます。確度の高い見込み客に共通する行動などを分析できるため、セグメンテーションを容易に行うことが可能です。

>Account Engagement(旧Pardot)の詳細はこちらからご確認ください

Tableau

Tableauはデータを可視化できるBIツールのため、データに精通していない方でも加工から分析までを行えます。また、多くの図表を備えており、分析したい目的に合わせて変更できるためセグメンテーションに必要なデータ分析を効率的に行えます。

>Tableauの詳細はこちらからご確認ください

uSonar

BtoB企業が、ターゲット市場を正しくとらえるためには企業情報を正しく把握する必要 があります。
日本最大級の企業情報データベース uSonarでは、セグメンテーションに使用可能な企業属性情報も提供されるためさまざまな観点でのセグメンテーションを可能にします。

>uSonarの詳細はこちらからご確認ください

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記事のまとめ

セグメンテーションを行う際には、4Rの法則にもとづきそのセグメンテーションに参入すべきかどうかを評価することが重要です。しかし、膨大な顧客データから的確なセグメンテーションを実施するのは容易な作業ではありません。

自社の事業戦略やマーケティング戦略に合ったセグメンテーションを決定するためにも、ぜひマーケティングツールの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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