アフターサービスとは
アフターサービスとは、製品購入後に顧客をフォローすることを指します。英語では「After Sales Service(アフターセールスサービス)」と呼ばれます。
類似製品があふれる世の中において、アフターサービスを充実させることは、顧客満足度を向上させたり、自社への顧客の関心を維持したりすることにつながります。製品購入後に発生するクレームや問い合わせ対応としてのアフターサービスだけではなく、競合他社との差別化をするための取り組みとしても力を入れる企業が増えています。
アフターサービスの一般的な内容
アフターサービスにはさまざまな内容がありますが、一般的には顧客対応と商品対応の2つに分けられます。
顧客対応
アフターサービスの顧客対応としては、まずクレームや問い合わせへの対応があります。製品に対する顧客からの不満や疑問を解決することで顧客のストレスを取り除き、良好な関係の維持に努めます。
顧客対応の方法には、コールセンターでの電話対応、メールやチャット、問い合わせフォーム、SNS、チャットボットなどがあります。クレームや問い合わせ内容から製品の改善点や新しい開発アイディアを見出すことにも役立ちます。
商品対応
商品対応としては下記のアフターサービスがあります。
- 設置・組み立て
- 返品、修理、交換
- 消耗品などの点検・提供
家電の設置や取り付け、家具の組み立てなどもアフターサービスに含まれます。自分では取り付けが難しい家電や組み立てが困難な家具などにおいては、購入後の手間を減らせるアフターサービスがあることが購入の決め手となり、競合他社との差別化につながる場合もあります。
製品の返品や修理、交換もアフターサービスの仕事です。保証期間内での無償修理や交換を受け付けたり、保証期間を有料で延長したりする企業もあります。ECビジネスでは、実際に現品を見てから顧客都合で返品を受け付ける企業も増えています。
製品を長く使ってもらうために消耗品の点検や交換や提供をすることもアフターサービスの一つです。部品の点検や消耗品を気軽に交換できることが顧客からの信頼を生み、リピーターを増やすことにつながるのです。
アフターサービスが重要な理由
アフターサービスが重要視される理由としては下記の3点が挙げられます。
顧客満足度(CS)の向上
アフターサービスで重要となるのが、顧客満足度を向上させることです。顧客が購入した製品に不具合があったとしても、素早く丁寧なアフターサービスを提供すれば、企業に対して安心感を抱く結果になる場合もあります。アフターサービスを通して顧客とやり取りをすることで、製品の使用感や感想をヒアリングすることができ、製品改善のヒントを得ることもできるでしょう。
また、顧客満足度が上がると、「この企業の製品なら安心」という顧客からの信頼を得ることにつながり、リピーターへと育てることができます。そのリピーターが口コミを拡散することで新規顧客を呼び込む効果も考えられます。
競合他社との差別化
競合他社や類似製品との差別化をするためにもアフターサービスの充実は必要です。競合他社とは異なるアフターサービスを顧客に提供して付加価値を付ければ、顧客により選ばれやすい製品となります。
環境への配慮
SDGsの認知が高まり、その取り組みが世界的に広がる中、企業には大量生産・大量廃棄の状況を改善することが求められます。その点、アフターサービスを充実させれば購入した製品を長く使い続けることができ、環境に配慮した企業であるとの評価につながります。
アフターサービスの課題

アフターサービスを提供することは競合他社との差別化や顧客満足度の向上に役立ちますが、なかなか収益化につながらないケースもあります。ここでは、アフターサービスにおいてよく見られる課題について見てみます。
問い合わせ対応のフローが統一されていない
問い合わせに対するフローが統一されていないと、問い合わせのたびに担当者が資料を一から調べるような非効率な対応を繰り返すことになります。問い合わせが増えると担当者だけでは対応がしきれない状況に陥り、適切なアフターサービスが施せなくなる可能性もあります。
情報を活用できていない
メールや電話、チャットなど複数の問い合わせチャネルがある場合、情報の一元管理ができていないケースが多く見られます。デジタル化による情報管理が進んでいないと、顧客から得たせっかくの情報をデータとして収集・分析・活用できず、製品改善やサービス向上につなげられなくなってしまいます。
アフターサービス品質向上のポイント
では、アフターサービスの品質を向上させるにはどのような方法があるのでしょうか。2つのポイントをご紹介します。
あらかじめFAQを用意
FAQ(よくある質問)で問い合わせの多い質問を取り上げておくと、問い合わせへの数や対応時間を削減できます。顧客にとっても、わざわざ電話をかけるよりもインターネットで疑問やトラブルを解決できるほうが便利です。顧客満足度を上げるためにも、FAQや「よくある質問」はぜひ用意しておきましょう。
CRMなどのツールの導入
CRMなどのツールを導入することで、顧客情報の収集と管理を一元化できます。顧客の要望や課題を正確に把握できるため、アフターサービスだけでなく開発や営業などの分野にも役立てることが可能です。
CRMツールの主な機能例は以下のとおりです。
- 問い合わせ担当者向けの機能 問い合わせ履歴や取引履歴を元に作業指示書を作成できます。解答漏れや二重対応を防止することも可能です。
- 作業員割当者向けの機能 作業員のスキル・資格やスケジュール、所在位置情報をリアルタイムに可視化し、作業員を適切に配置できます。また、国家資格を保有しなければ対応が難しい設備などは人材とセットで管理できるため、適切な人材のアサインが可能になります。
- 作業員向けの機能 ガイド付き作業手順やオフライン情報アクセス、現場作業のリアルタイムな共有、次の作業の作業指示などが確認できるようになります。また、修理履歴なども記録できるため、担当者が変わった場合でも適切に情報を引き継ぐことができます。
- マネージャー機能 作業や結果の集計、統計情報の分析などから、作業員の評価やチームの効率化などをサポートできます。
業界別アフターサービス事例
アフターサービスの具体的なサービス内容は業界によって異なります。ここでは建設業と製造業のアフターサービスの内容例をご紹介します。
建設業
建設業のアフターサービスには下記のようなものがあります。
- 設備の不具合対応
- 設備に関する質問対応
- 設備の定期点検
建設業が扱う建造物や施設は数十年にわたり顧客が利用し続けるものであり、長期的なアフターサービスを提供する必要があります。丁寧なアフターサービスで信頼性を上げることで、修理工事やリフォームなどの仕事につながる可能性が高まります。
製造業
製造業のアフターサービスには下記のようなものがあります。
- 製品の設置
- 製品の不具合対応
- 製品に関する質問対応
- 製品の定期点検
- 消耗品などの交換
製造業では、これらのアフターサービスを提供することで、顧客が継続的に製品を使用できることをめざします。製品の故障や不具合で業務に支障が出てしまう前に定期点検を行い、故障を未然に防げば、顧客満足度が大きく向上します。
アフターサービスの品質向上にはSalesforce Field Service
アフターサービスの品質を向上させたい場合は、ツールの導入もぜひ検討しましょう。
Salesforce Field Serviceは、顧客情報を一元管理し部署横断で必要な情報にアクセスできることで、現場の生産性向上に貢献するツールです。そのため、製品の使用状況や保証などに関する情報をリアルタイムで確認でき、スピード感ある対応が可能になります。
また、作業難易度に合わせて適切に人員をアサインができるため、スムーズな作業により顧客満足度の向上につながります。
修理履歴などの保守に関する情報を蓄積させることで、設備ごとや機器ごとに故障する傾向のある部分や時期を予測でき、故障が起こる前に対処できるようになります。

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記事のまとめ
アフターサービスとは、製品購入後の顧客に提供するさまざまなサービスのことを指します。アフターサービスを充実させることで、類似製品が多い中でも競合他社との差別化を図ることが可能となります。また、アフターサービスを通して顧客満足度を上げることで、リピーターや新規顧客の獲得につなげることもできます。
「よくある質問」を用意したり、CRMなどのツールを利用したりすることで、顧客に最適化されたアフターサービスを提供し、より高い顧客満足度を実現しましょう。