Open Compliance Summit とは
2021年12月16日に開催されたOpen Compliance Summitは、Linux Foundationのメンバーと限定された招待者だけが参加できるイベントです。数あるLinux Foundationのイベントの中でも「OSSコンプライアンス」をテーマに掲げているのが特徴で、さまざまなプロジェクトの最新状況や活動の動向が共有されます。
Linux Foundationのイベントは世界各国で行われますが、12月のこのイベントは毎年日本で開催されるため、OpenChain Japanの会合やアドホックイベントをこれに合わせて開催するなど、世界のOSSコンプライアンスのコアメンバーの皆さんをお迎えするホストのような気分で毎回参加しています。
今回は、昨年に引き続き残念ながらオンラインでの開催でしたが、21か国から122名の方が参加され、活発な情報交換と議論が行われました。
「OSSコンプライアンスに関するスキル標準フレームワークの策定」について発表
今回私は、「Developing Skill Standard of Open Source Compliance」というタイトルで、トヨタ自動車の遠藤さんと共同発表を行いました。
現在、有志メンバーで議論を進めている「OSSコンプライアンスに関するスキル標準フレームワークの策定」というプロジェクトの状況報告として、企業におけるOSSコンプライアンス人材育成のためのスキル標準の重要性やプロジェクトの進捗状況、2021年に定義したスキル標準フレームワークのドラフト版の内容などについて説明しました。
まだまだ検討段階のプロジェクトですが、今回の発表を聞いてくれた方が少しでも興味を持ってくれ、この成果を活用してくれたらいいなと思っています。
Exceptional Contributorアワードをいただきました!
本イベントでは、最後のセッションで、その年に活躍した方々に「The Open Compliance Summit 2021 Awards」が贈られます。今回、私はありがたいことにExceptional Contributorという賞をいただきました。
写真は、副賞(?)としてコミュニティからいただいたギフトのマグカップです。写真には写っていませんが、背面に「Exceptional Contributor」と書いてあります。正直、めちゃめちゃうれしいです。宝物です。 さっそく使って見せびらかしたいのですが、悲しいことに毎日在宅で仕事をしているので、チャンスがありません。悔しいので、Web会議のときに自然に映り込むようになんとか工夫しようと思います。
パンデミックの影響で、Linux Foundationのイベントが軒並みオンライン開催になり、コミュニティの皆さんに会えなくて寂しい限りですが、実はメリットもあります。まず、オンライン開催になったことでイベントの参加料金が安くなりました。また、渡航費用もかからないので、これまで参加を諦めていたイベントにも気軽に参加できるようになりました(時差に苦しむのはまた別の問題として、ありますが)。
また、各講演者による発表も事前録画制になっていますので、聞き逃してしまったセッションを後から視聴したり、難しいトピックスについては字幕の助けを借りたり、気になる話題はリピート視聴したりと、何度も楽しむことができます。さらに、事前録画制は、発表する側にとってのメリットが大きいです。本番一発勝負で緊張する必要が無く、何度でも気の済むまで録画のやり直しができますし、こっそり原稿を見ながら説明することもできてしまうので、英語が苦手な方でも、少しだけ発表のハードルが下がります。
これまで発表を敬遠していた方も、思い切ってチャレンジしてみてはいかがでしょうか?