スマートマニファクチャリングソリューション
パネルディスカッションレポート「担当者が語る!フィールドサービスのトレンド 対談:Dynamics×Salesforce」
2021年10月28日、「日立ソリューションズForum2021」が開催され、多くの方にご参加いただき、盛況のうちに終了いたしました。今回は、そのなかでも日立ソリューションズの「Microsoft Dynamics365」と「Salesforce」の専任エンジニアが対談形式で行ったセッション「DXによるプロアクティブなフィールド業務とは」のレポートをお届けします。
昨今、少子高齢化による生産労働人口の減少の影響により、多くの業種で人手不足が慢性化しつつありますが、これは製造業も同様です。また新型コロナウイルス感染拡大により、製造業でも特にフィールド業務は、顧客との接触も困難になり、これまでの働き方を大きく見直す必要が生じています。 そのなかで、社員の安全性を確保しつつ、「人材教育」「サービス品質の安定」「業務効率化」、さらには新規ビジネス創出を実現する、いわゆるDXを果たすには業務のデジタル化が必須です。 今回のセッションでは、「Microsoft Dynamics365」と「Salesforce」の専任エンジニアが現場で感じた課題点やその解決策、実際の事例などについてそれぞれの立場からさまざまなアイデアを交わし合いました。
◇ 日 時:2021年10月28日
◇ 会 場:WEBセミナー
◇ 主 催:株式会社日立ソリューションズ
プログラム
14:20~14:50:担当者が語る!フィールドサービスのトレンド対談:Dynamics×Salesforce
フィールド業務でデジタル化を進める際に抱える課題点
最初の議題は、製造業がデジタル化を進めるうえでどのような課題点があるのかについて意見交換がなされた。
引き合いが多いのは、IT部門やDX推進部門。また、最近の傾向としては、お客さまへの自由な訪問ができない状況となったことで、顧客接点を増やすためにカスタマーサポートに関するメーカーからの相談も増加している。
しかし、IT部門やDX推進部門、カスタマーサポートなどの社員がフィールド業務の労働環境や実態を把握していないケースが多く、IT部門やDX推進部門が理想とするデジタル・DX化がスムーズには進んでいないと江角氏・落合氏は説明する。
IT部門やDX推進部門が理想とするフィールド業務のデジタル・DX化
では、IT部門やDX推進部門が理想とするフィールド業務のデジタル・DX化とはどのようなものなのだろう。
DX推進部門では、クラウドやモバイルデバイスを使った業務効率化から、最近では最新技術を活用したエンジニアの育成、現場から収集したデータの経営への活用も視野に入れているケースが増えている、と江角氏は語る。
データ活用に関しては落合氏も、顧客別のマーケティング活動、競合製品の導入状況やサポート期限をもとにした、効果的なリプレイス提案、営業活動による売上向上への期待が高まっていると説明。
さらに江角氏は、最新技術活用の代表例としてスマートグラスやスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスを活用したフィールド業務の効率化やAR・VR技術を用いたエンジニアへの高度なトレーニング、また屋外作業時の外気温・湿度をはじめとした労働環境や、体温や心拍数といったバイタルデータを用いたエンジニアの安全管理を列挙した。効率化以外に「積極的な営業活動の推進」「カスタマーサポートの向上」「従業員満足度の向上」など、これまでにはなかった、「会社の成長に貢献できるDX」についての問い合わせも増えているとした。
現場が抱えているデジタル化の課題点
IT部門やDX推進部門が理想とするデジタル・DX化に対し、現場ではその実現にあたりさまざまな課題がある。具体的なものとしては、
・デバイスを使おうにも電波が入らない現場もある
・作業時は手が油まみれでモバイルが触れない
・作業内容や点検項目が書かれたチェックシートの分量が多いうえに複雑で現場での対応が難しい
・粉塵がある環境でデバイスが使えない
・高所での業務では両手が使えずデバイスも持てない
・音声コマンドの機能を準備しても、騒音が大きい環境では使えない
・常にグローブをしている状態では、画面が細かすぎてとても操作できない
などの課題が実際に現場で多く出ていると江角氏・落合氏は説明した。
フィールド業務に関わるさまざま課題を解決
【詳細資料】Microsoft Dynamics 365 Remote Assist とMicrosoft HoloLens
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Dynamics 365 Remote Assist と Mixed Reality デバイスである HoloLens を組み合わせることで、フィールド業務に関わるさまざまな情報をリアルタイムに活用できます。エンジニアが抱える問題の迅速な解決に貢献します。
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