株式会社日立ソリューションズは、建設関連事業の総合プランナーである木内建設株式会社とともに、機械製造メーカーの新工場建設にあたってのスマートファクトリーの実現を目的とした構想策定を実施しました。
事業の成長を促すDXや、持続可能な社会の実現をめざしたSX視点を加え、お客さまの将来あるべき事業の姿から工場建設に必要な要素やロードマップを定めました。
経営層を含め、お客さま内での目的・方針を明確化し、工場建設に関する工程の手戻り防止にも貢献しました。
異業種である日立ソリューションズと木内建設がそれぞれ保有している経験やノウハウを組み合わせることで、シナジー効果を最大限に発揮し、お客さまに対してより包括的で価値あるサービスを提供し、お客さまの事業成長を促進することをめざします。
日立ソリューションズは今後も、異なる分野との共創を進め、お客さまのDX実現を支援していきます。

• 背景

  • 機械製造メーカーのお客さまでは、工場建て替えの検討をされる中、スマートファクトリ化を推進したいという漠然とした要望を持たれていましたが、具体的な進め方をイメージできず、進められないというお悩みをお持ちでした。
  • “製造業DX”における豊富な経験、ノウハウを持つ当社と“工場DX”を推進する木内建設が一体となり、工場建て替えに合わせたスマートファクトリ化構想策定の具体的な成果物サンプルや、推進方針をご提案させていただいたことで、お客さまの信頼感を得ることに繋がりました。
  • 生産能力向上を実現する倉庫機能を有した新工場の建設に向け、木内建設と日立ソリューションズが、DXに関するお互いの経験やノウハウを組み合わせて、構想策定を進める方針となりました。

• 取り組み

  • 生産能力を向上めざすべく、経営層が描く未来像、現場が感じている課題をヒアリングするとともに、既存工場の機器を利用し、作業者の姿、利用されている部品の大きさ・重さとその収納方法などを現場に通いつめて実物を確認し、構内物流に関連する全16工程にて69の課題を抽出しました。
  • 各種課題を解消する実現策をマテリアルハンドリング機器やシステム導入・運用の見直しなどの観点で立案し、これらを踏まえた新工場のレイアウト、入荷から出荷までの各業務内容を整理した業務フロー、物量を加味した搬送ルートなどをめざす姿として提案しました。
    マテリアルハンドリング機器のレイアウトについては、木内建設から耐荷重や電源容量などの視点で助言をいただき、システムについては当社実績を元にした、絵に描いた餅とならない「実現性」のある内容での提案を行っています。
  • 現状業務がどれだけ効率化するかを業務内容から試算、その実現に見込まれる費用の規模感を試算し、効果ポテンシャルとして整理しました。また、これらの実現に向けたロードマップを策定しました。

• 効果

  • データとして整理されていなかった部品の容積、重さを調査することで部品ごとに最適な荷姿を整理し、目標とする生産能力を実現するために、必要な荷姿とその収容設備を明らかにすることができました。
  • 想定している建屋の中で実現可能なマテリアルハンドリング機器のレイアウトと搬送導線を整理し、新たな工場の具体的なイメージを明らかにすることができました。
  • 新たな工場の実現による効果と実現のための費用規模感を整理し、実現策の優先度や費用回収の目途を明らかにすることができました。

• 展望

  • 日立ソリューションズは今後も木内建設と協業し、建設視点・システム視点を踏まえた実現性のある新工場の構想策定のご提案を、スマートファクトリ化を推進されようとされている製造業のお客さまに対して広げていきたいと考えています。