PC自動シャットダウンシステムの導入事例
パナソニック建設エンジニアリング株式会社様社員自身によるタイムマネジメントを促し、チームのアウトプットを最大化させる手段の一つに
住宅・非住宅にかかわらず、建築全般のエンジニアリング会社として幅広い事業を展開するパナソニック建設エンジニアリング株式会社は、組織再編に伴うシステム刷新を機に日立ソリューションズの「PC自動シャットダウンシステム」を導入。時間を意識した働き方や身体への負担を軽減する働き方を促せるようになったことで、深夜残業が約1割減少。2024年より建設業への適用が始まる時間外労働の上限規制に向けて、手応えを感じています。
この事例に関するソリューション・商品
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背景
新会社設立に伴い既存のシステム環境を一新
「人起点の空間価値を創造すること」をミッションに掲げ、建築ソリューション事業と環境ソリューション事業を二本柱に、建設業界の課題をトータルで解決するパナソニック建設エンジニアリング株式会社。優れたエンジニアリング力、高い品質基準、変化する時代やお客さまのニーズに応えるコンサルティング力を強みとして、主にマンションやホテルにおける内装工事や住宅設備機器の提供、商業施設や工場への電気・空調・給排水設備工事などの施工管理を行っています。
2020年1月、パナソニック株式会社とトヨタ自動車株式会社が共同出資し、「くらしとテクノロジーの融合」による未来志向のまちづくりをめざす新会社「プライム ライフ テクノロジーズ株式会社」が誕生。パナソニック建設エンジニアリングは、そのグループの傘下に入ったことを受け、これまでパナソニックグループで利用してきたシステムの全面刷新を迫られることになりました。働き方改革の一環として導入されていた、PCをシャットダウンする仕組みもその一つでした。
取り組み
既存の勤怠管理システムとの連携を前提に検討
吉村 佳代 氏
既存システムは運用上大きな課題を抱えていたわけではありませんでしたが、「外勤者はコロナ禍でテレワークの導入が進むと同時に、内勤者はフレックス制度を積極的に活用するようになり、以前にも増して勤務状況を把握しにくくなっていました」と吉村氏。
図らずも見直しの機会を得た同社は、より使い勝手のよいシステムを手に入れるべく検討を開始。既存の勤怠管理システムとの連携が容易であることに加え、「社内のネットワーク環境にログインしないとシステムを起動できない」「フレックス設定に対応していない」といった既存のシャットダウンシステムの弱点をカバーする製品を求めた結果、日立ソリューションズが提供する「PC自動シャットダウンシステム」の採用を決定しました。
「少なくとも既存システムと同等か、それ以上の価値を生み出す製品であることが条件でしたから、以前からあったらいいなと思っていた機能を有する日立ソリューションズの『PC自動シャットダウンシステム』は魅力的に感じました。パソコンを立ち上げると同時に業務終了時刻がポップアップ表示されるので、時間の意識がしやすく、社員にタイムマネジメントを促すきっかけになりそうだという期待もありました」(吉村氏)
効果
勤務状況が把握しやすくなり深夜残業が約1割減少
「PC自動シャットダウンシステム」は、既存システムのユーザーインタフェースと大きく変わらないため、導入時の操作トレーニングは必要なくスムーズに運用がスタート。現在も安定的に稼働しています。「日立ソリューションズはフォロー体制が手厚く、情報システム部門とも密にやり取りしていただき、安心してお任せできました」と吉村氏。
「PC自動シャットダウンシステム」の導入を機に大きく変わったのは、上司と部下の間での時間管理に関するコミュニケーションです。
「以前は残業の実態が把握しにくかったのですが、『PC自動シャットダウンシステム』上で部下が残業申請を上げることで、上司が適切な働きかけを行えるようになりました。たとえば、身体への負担が大きい深夜労働を軽減するために仕事をシェアしたり、勤務間インターバルの取得を推奨したり、業務量をコントロールしやすくなっている実感があります。勤務状況が把握しやすくなったことによるメリットは大きいですね」と吉村氏が語るとおり、その効果は数値にも表れており、直近半年で22時以降の残業が約1割減少しています。
また、導入当初の狙いどおり、朝の起動時に業務終了時刻がポップアップ表示されることで時間を意識しながら仕事に従事できるようになり、社員からは、「シャットダウンの時刻を迎えていよいよパソコンが切れるというときに、これまでのようになんとなく残業してしまうのではなく、これを機に帰ろうという気持ちの切り替えがしやすくなった」という声も届いています。
展望
組織レベルでの問題解決に寄与
2019年4月に改正労働基準法により定められた時間外労働の上限規制は、5年の猶予期間を経て、2024年4月から建設業に従事する労働者にも適用されることが決まっています。そのような中で「PC自動シャットダウンシステム」が果たす役割について、吉村氏はこう語ります。
「日々の労務管理ももちろん重要ですが、月間もしくは年間単位で社員の勤務状況を把握し追跡できる仕組みが、ますます重要になってきます。『PC自動シャットダウンシステム』が、単にシャットダウンして終わりではなく、部下の業務量の把握や平準化という観点で多くの気づきを与え、根本的な問題解決をサポートするツールになっていくことを期待しています。どんな業務の比率が多いのか、どんな理由で残業が増えているのか、業務をより効率化するためにはどうすればいいのかを考えるきっかけとして、チーム全体のアウトプットを高めていくための手段の一つにしていきたいですね」
一人ひとりが自身の働き方と向き合った結果、チームとしてのパフォーマンスが向上し、長期的には組織レベルでの問題解決に寄与していくことになりそうです。
業務終了時刻を意識づけ、長時間労働や深夜残業の是正を推進
- 従業員一人ひとりのPC画面にPCを停止する時刻を定期的にポップアップ表示
- 必要に応じてワンクリックで残業申請でき、急な残業や翌日以降の残業に柔軟に対応
- 所定時刻での自動シャットダウンにより、個人の判断による残業を抑止
- 日次のPC利用時間に応じた制御や、在宅勤務や外勤における時間管理を可能にすることで、自由かつ節度ある働き方を支援
パナソニック建設エンジニアリング株式会社
所在地 | 東京都品川区東品川4丁目10番27号 品川ビル10階 | |
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設立 | 1989年9月 | |
従業員数 | 326名(2023年4月1日現在) | |
事業内容 | 建築資材、建築用装飾資材の販売並びに付帯工事、保守サービスの提供 | |
URL | https://panasonic.co.jp/pce/ |
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本事例の内容は2023年10月31日公開当時のものです。
最終更新日:2024年12月10日