CylanceOPTICS®(EDR)
概要
CylanceOPTICSは端末上のイベントをモニタリングしたうえで、サイバー攻撃によるセキュリティ脅威の可視化、分析、調査、そして迅速な対応を実現するEDR(Endpoint Detection and Response)機能を提供します。
2021年7月、SE Labsでの侵害対処テストにおいて最高ランクである「AAA」を獲得しており、脅威の検知と防御における有効性が高く評価されています。
EDRとは
EDRとはEndpoint Detection and Response(エンドポイントの検出およびレスポンス)の頭文字で、エンドポイントのセキュリティ脅威を検知し、対応を支援するセキュリティソリューションを指します。万が一サイバー攻撃によりセキュリティインシデントが発生した場合、対応が遅れるほど被害は拡大しますが、EDRを利用することで迅速な対処が可能になります。
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EDRの仕組み
EDRはエンドポイントに不審な動きがないかを常時監視し、アプリケーションや通信、起動プロセスなどのログを取得・分析することで、ウイルスなどのマルウェアの侵入原因や経路、被害状況を可視化します。どの端末がどんなマルウェアに感染し、どのような被害を受けたのかを迅速に特定することが可能です。
EDRとEPPの違い
EDRとEPP、どちらもエンドポイントセキュリティ製品・ソリューションですが、従来のマルウェア対策製品などのEPP(Endpoint Protection Platform:エンドポイント保護プラットフォーム)がウイルスなどのマルウェアの検知と感染防止を主眼にしているのに対し、EDRはマルウェア感染後の調査と対応支援を目的としています。
EDRは、EPPでは対応できていなかった事後対応の領域をカバーする(EPPを補完する)役割を担っているため、どちらか一方を導入するのではなく、EPP、EDRどちらも導入することでエンドポイントセキュリティを強化できます。EDRが必要な理由
昨今、サイバー攻撃はより高度化・巧妙化しています。ターゲット企業が明確で、その企業に関して念入りに下調べをしたうえで攻撃を行う標的型攻撃や、データを暗号化し、復号化と引き換えに金銭を要求するだけではなく、支払いを拒否した場合はデータを暴露すると二重に脅迫を行う「暴露型ウイルス」を用いた攻撃など、その手法は多岐に渡ります。こうした攻撃の高度化、巧妙化により、マルウェアの侵入を完全に防ぐことは困難であると言われています。もちろん従来の感染防止を目的とした対策も必要ですが、今後はマルウェアの侵入を前提とした感染後の対策が求められます。
万が一マルウェアに感染した場合、被害を最小限に抑えるためには、感染の原因や被害状況を迅速に調査し、早期に対応することが重要です。そのため、マルウェア感染後の調査と対応支援が可能なEDRが注目されています。 EDRは、調査・解析などに高度なスキルを要するほか、そもそものEPPの検知率が低いと、EDRで対処すべきセキュリティ脅威が増大し、運用負荷が増してしまいます。既知・未知にかかわらずマルウェア検知率の高いEPPと、EDRの連携が重要です。EDRを導入するメリット
EDRを導入することで、万が一セキュリティインシデントが発生した際の対応コストを低減させることができます。例えば、サイバー攻撃によりマルウェアに感染し、情報漏洩が発生した場合、下記のような流れで対応を行うことが基本となります。EDRにより下記①~③の対応を支援、担当者の負担軽減を実現します。
- セキュリティインシデントへの対応例
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マルウェアに感染したことの把握
EPPからのアラートや、漏洩した情報を確認した外部からの報告により、マルウェアに感染したことを把握します。
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初動対応
感染端末のネットワークからの隔離など、感染被害の拡大を防ぐための初動対応を行います。
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原因調査
感染がどこまで拡大しているか、どのような情報が漏れたのかなど、被害の状況を確認します。
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復旧と対応策の実施
復旧措置と、③での調査結果をもとに策定した再発防止策を実施します。
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特長
予防にフォーカス
セキュリティ脅威を自動的に検知して対処することで被害を未然に防ぐことを重点としています。
AIを活用
AI技術を利用した根本原因分析により、攻撃者がエンドポイントにどのように侵入しようとしたのかを判断します。
導入が容易
クラウドベースのアーキテクチャにより、既存インフラの増強などをすることなく、容易に導入が可能です。
迅速なインシデント対応
疑わしいファイルの取得や、ウイルスなどのマルウェアに侵入されたエンドポイントのネットワークからの隔離など、インシデント対応アクションを管理画面から迅速に実行することができます。
防御したマルウェアの侵入
経路を把握して対策
CylancePROTECTによってブロックされたマルウェアを用いたサイバー攻撃について、マルウェアが侵入してきた経路を特定、再発防止策の検討を支援します。
企業全体での脅威の調査
(脅威ハンティング)
流行中のマルウェアなどがエンドポイントに潜伏していないか、簡単な操作で確認できます。
端末上の疑わしい振る舞い
からサイバー攻撃の予兆を
検知して防御
端末上の疑わしい振る舞いをルールとして登録しておくことで、サイバー攻撃の予兆を未然に検知し、さらに脅威に対する適切なアクションを自動化することができます。
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