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カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?向上させるための3つのアプローチ・成功事例
いま「カスタマーエクスペリエンス」(CX)が注目されています。
今回は、カスタマーエクスペリエンス(CX)とはどのようなものなのか、カスタマーエクスペリエンスを向上させるためのアプローチについて解説します。
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One to One(1to1)のコミュニケーションを実現するために必要な機能を備えたBtoC向けマーケティングオートメーションツール。Emailはもちろん、お客さまを起点としたマルチチャネルでの対応や複雑なカスタマージャーニーも簡単な操作で設定できます。
カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?
カスタマーエクスペリエンスは日本語で「顧客体験」もしくは「顧客体験価値」と訳されます。要は、顧客の商品・サービス購入や利用にかかわるさまざまな体験を価値として提供するところに、マーケティングの方向性を設定しようという考え方です。
カスタマーエクスペリエンスを向上させるためには、お客さまが知りたいと思う情報を、最適なタイミングで届けることで、お客さまとOne to Oneで適切なコミュニケーションを実現することが大切です。
カスタマーエクスペリエンス(CX)の重要性
商品・サービスは、一度購入すればそれで終わりというものではありません。購入する側からすればそういう場合もあるでしょうが、売る側からすると、一度購入してくれた顧客には継続して購入してもらい、いわゆるリピーターになってほしいと考えるのが普通です。また、できることなら購入して満足した顧客に口コミを広げてもらい、新規顧客の開拓につなげるという波及効果への期待もあるはずです。
そこで近年注目されるようになったのが、カスタマーエクスペリエンスです。生活スタイルや価値観の多様化などにより、従来のように商品・サービスの提供者から画一化された価値を一方的に押し付けるだけでは、顧客はその商品やサービスを購入してくれません。また、スマートフォンの普及に伴い、SNSをはじめとするインターネット上の多彩なサービスが登場し、顧客との接点も多様化しています。
実店舗、オンラインにかかわらず、顧客が商品やサービスの購入・利用にあたってどのような体験をしていたか。そしてその体験に対して顧客がどのような価値を感じているか。こういった要素をデータから洗い出し、顧客一人ひとりの体験をさらに向上させるアプローチが、マーケティング活動においてきわめて重要になっています。
多様化した「価値」に寄り添うOne to Oneマーケティング
価値という言葉を聞くと、これまでは主に商品やサービス自体の価値を想定していました。これはいわば物質的な価値ということができます。これに対してカスタマーエクスペリエンスは、顧客が商品やサービスの購入に至るまでにどういった体験を経てきたか、そもそも商品やサービスを知るまでにどのような体験があったか、また購入後にその商品やサービスを利用することでどういった効果を感じ、どのような満足感を得たか、などに着目します。たとえばカフェでコーヒーを飲むとき、顧客はコーヒーの味そのものだけではなく、店内のインテリアやBGMといった雰囲気、レジでの決済までにかかる時間、清潔さ、座席間隔、店員の対応、もちろん価格など、さまざまなポイントで価値を吟味します。キャンペーンが実施されていることを知って来店した場合は、そのキャンペーン告知がどのようなもので、それを見てどう感じたかも重要なポイントになるでしょう。
これらすべてがカスタマーエクスペリエンス(顧客体験価値)に該当します。いわば、商品・サービスの物質的な価値に対して、心が体験する心理的な価値、感覚的な価値がカスタマーエクスペリエンスだということができます。
個人個人のニーズや購買・行動パターン、興味・関心、趣味嗜好などに合わせてマーケティングを行う「One to
Oneマーケティング」によって、カスタマーエクスペリエンスが向上します。その結果、リピーター獲得はもちろんのこと、新規顧客開拓、顧客ロイヤルティ確立、ブランドイメージ浸透などにつなげることができます。
カスタマーエクスペリエンス(CX)向上のための3つのアプローチ
カスタマーエクスペリエンスを向上させるには、大きく分けて「感覚に訴える」「知覚に訴える」「興味・関心や趣味嗜好に訴える」というアプローチがあります。
たとえば「丁寧なサービス」「楽しさ・快適さを感じるコミュニケーション」といった接客に関する部分は「感覚に訴える」アプローチといえます。もちろん、顧客が商品・サービスを実際に利用する中で感じる満足感や充足感もここに含まれます。
「知覚に訴える」というのは、店舗のデザインやレイアウト、香り、BGMがよかったというように、五感に訴えるアプローチです。Webサイトの場合はページのデザインなどもこれに含まれるでしょう。実店舗やWebサイトで商品を見つけやすい、購入までの動線がわかりやすいといった要素は、「感覚に訴える」ところもありますが、この「知覚に訴える」工夫が大きく影響すると考えられます。
また、顧客のこれまでの購買履歴や、アンケート、SNSでの投稿、Web検索履歴などのデータからわかる好みやニーズをつかみ、そこにアプローチする方法が3番目の「興味・関心や趣味嗜好に訴える」に該当します。
これらの手法はそれぞれ単独で実施するものというより、上記の例にもあるように、複数のアプローチを組み合わせてマーケティング活動やプロモーションを行うほうが効果的です。自社ページの閲覧数が多いのになかなかコンバージョンに至らないという課題を持っているなら、ランディングページから決済ページまでの体験に何らかの問題があると判断し、3つのアプローチから改善する必要が出てくるでしょう。
そして、こうしたさまざまなアプローチを考案し、実行するためのベースとなるのが、顧客に関するデータです。カスタマーエクスペリエンスは、つまりデータドリブンを導入して初めて成り立つものだともいえます。
One to Oneマーケティングにつなげる考え方が求められる
顧客へのアプローチ手法として代表的なWeb、メールにおいても、カスタマーエクスペリエンスに着目することで、顧客のエンゲージメントをさらに深めることができます。
たとえばメールで個人個人に合った情報を届ける、顧客がよく見るWebページやSNSに興味を持ちそうな情報(広告含む)を提供する、購入した商品・サービスや検索結果に応じて顧客のニーズを喚起するレコメンドを表示する、といった方法が考えられます。自分が興味を持つコンテンツが表示されることで、顧客の注意を惹き、結果的にエンゲージメントを深めることが可能になるでしょう。
実店舗においては、先ほども書いたように接客や商品陳列、店内の雰囲気などが大きく影響すると考えられます。
さまざまなデータをもとに顧客個々人のプロファイルを作成し、それをもとに自社が提供できるサービスをパーソナライズ。さらに適切なタイミングで情報を届けるというOne to Oneマーケティングの考え方が、カスタマーエクスペリエンスの向上には必須です。
カスタマーエクスペリエンス(CX)の成功事例
最後に、カスタマーエクスペリエンスの向上に取り組む事例を紹介します。
短尺動画プラットフォームのTikTokでは、一工夫されたレコメンド(おすすめ)機能が展開されています。通常、レコメンド機能はユーザーの閲覧履歴などをもとに、関連性のある動画や商品を提案するものです。これはユーザーに寄り添った形でサービスを提供している一方で、同じような動画や商品ばかりが表示されるリスクも伴います。
そこでTikTokは、カスタマーエクスペリエンスを向上させるために、レコメンド機能にある工夫を施しています。それは、ユーザーの興味とは無関係の動画も、意図的に表示することです。これにより、ユーザーへ新しい体験の機会を提供し、TikTokに飽きないようにしているのです。
まとめ
顧客のリピーター化、顧客ロイヤルティの向上、さらにはそこから派生した新規顧客獲得とブランドイメージ向上のために、いますぐれたカスタマーエクスペリエンスの提供が求められています。
MA、DMP、CMSといったツールを使って顧客にまつわるあらゆるデータを生かし、そこから得られた知見や気づきをもとにして、カスタマーエクスペリエンス向上に効果的なOne to Oneマーケティングを展開することが重要です。
Salesforce Marketing Cloud Engagement
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