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パーソナライズとは|メリットや重要性を解説

私たちのまわりには大量の情報があふれていますが、本当にほしい情報はなかなか手に入らない場合もあります。自分の興味や関心に合った情報が絶妙なタイミングで届けられたなら、情報提供元の企業や商品やサービスについてもっと知りたくなるのではないでしょうか。

ここでは、顧客一人ひとりに着目したマーケティング手法として重要視される「パーソナライズ」について解説します。

>パーソナライズとは|メリットや重要性を解説
  

目次

  1. パーソナライズとは
  2. パーソナライズが重要視される理由
  3. BtoBとBtoCで異なるパーソナライズ
  4. パーソナライズをするメリット
  5. パーソナライズをするデメリット
  6. パーソナライズの活用方法
  7. まとめ

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パーソナライズとは

パーソナライズとは、顧客の属性や行動履歴にもとづき、顧客ごとに最適化した情報を提供するマーケティング手法です。一人ひとりの興味や関心に合った情報を提供することで、顧客満足度の向上、潜在顧客の発見、マーケティング活動の効率化をめざします。

カスタマイズとの違い「誰が行うか」

カスタマイズも、顧客ごとの興味や関心に合った情報を作り出すものです。しかし両者の違いは「誰が行うか」にあります。

カスタマイズでは、顧客が自身のニーズに合わせた情報やサービスを作成します。アプリ画面の色やレイアウトを好みに合わせて変更したり、通知のカテゴリーを選択したりすることがカスタマイズに相当します。顧客自身が自分の好みに合わせてカスタマイズができるように、企業は多くの選択肢を用意しておく必要があります。

一方、パーソナライズでは、企業が顧客の属性や行動履歴にもとづいて情報やサービスを調整します。顧客が自分でわざわざ変更しなくても、提供される情報やサービスがすでに自分の好みに合っているため、顧客の負担は軽減されます。さらに、商品・サービスやブランドに対する愛着や信頼を高めることも期待できます。

レコメンドとパーソナライズ

パーソナライズを実現するうえで重要となるのが、レコメンドです。

ECサイトで目にする機会が増えているレコメンドとは、企業から顧客に「おすすめ」したい商品やサービスを提案することです。レコメンドを作り出す際には、関連商品を紹介する、似た属性の複数顧客の購買履歴から導き出す、顧客個人の嗜好を予測して作り出すなど、さまざまな方法が試みられています。

最近は、レコメンドがよりパーソナライズされることによって、顧客一人ひとりにマッチした提案ができるようになってきました。

パーソナライズが重要視される理由

パーソナライズが求められている背景には、インターネット上での購買行動の拡大があります。

インターネットが普及したことで、顧客は特定の企業から提供される情報だけで購買を決定するのではなく、自ら自由にインターネット上で情報を集め、さまざまな商品やサービスを比較検討できるようになりました。

パーソナライズが重要視される理由には、インターネットの普及がもたらした顧客の購買行動の変化と、それにともなう顧客ニーズの多様化があります。

BtoBとBtoCで異なるパーソナライズ

パーソナライズでは、対象となる顧客が個人(BtoC)か企業(BtoB)かによって異なるアプローチをとる必要があります。

BtoBのパーソナライズの場合

BtoBにおけるパーソナライズは、顧客である企業や組織の目的やニーズに合った情報を提供する活動に相当します。ここで重要となるのは、「顧客の育成(ナーチャリング)」です。

BtoBは、BtoCと比較して購買プロセスが長く、関与する人数も多い傾向にあります。そのため、自社への問い合わせがあった時点など、購買プロセスのできるだけ早い段階から顧客のニーズを知るための情報収集を始める必要があります。セミナーやウェビナーの開催、ホワイトペーパーの提供、メール配信やSNS投稿など、購買プロセスに顧客とのタッチポイントを複数設け、パーソナライズ情報を継続的に提供していきます。

購買プロセスにおいて情報収集・分析・パーソナライズ情報提供を繰り返し、顧客の目的に合った質の高い情報を提供して顧客との信頼関係を高めていく中で、顧客の購買意欲の醸成を図ります。

BtoCのパーソナライズの場合

BtoCのパーソナライズで重要なのは、「タイムリーな提案」です。顧客個人の興味や関心にマッチした情報を提供することはもちろん、情報提供やレコメンドの適切なタイミングを逃さないことが肝心です。顧客の関心が変わらないうちに、顧客情報の収集から分析、提案までをスピーディーに行う必要があります。

さらに、情報を提供する際には、利用メディアや情報提供日時、頻度についても、顧客ごとに適切なものを選ぶと効果的です。

パーソナライズをするメリット

パーソナライズをするメリット

パーソナライズが成功すると、さまざまなメリットを享受できます。代表的なメリットは以下の3つです。

潜在層へのアプローチが可能

パーソナライズでは、顧客自身も気づいていないニーズを掘り起こすことが期待できます。

BtoCの場合、明確な購買ニーズはないものの関心はあるという状態でWebサイトやECサイトを訪れることがあります。そうした顧客の属性や閲覧履歴からレコメンドを行うことで、顧客自身が新たなニーズに気づき、購買へとつながる可能性が生まれます。

BtoBの場合は、顧客と同じ業界における事例情報を提供しつつ、顧客の目的に合った活用案などを提案することによって、購買検討へとつながる機会を作り出すことが可能です。

顧客満足度の向上

顧客のニーズが多様化する今の時代では、誰もが同じ情報を受け取るマスマーケティングではなく、一人ひとりのニーズに合った情報を提供するパーソナライズでなければ顧客満足度を高めることは困難です。

いつも自分の趣向にあった情報を提供してくれる企業に対して、顧客は愛着や信頼感を持つ傾向にあります。企業と顧客との信頼関係を築き、顧客満足度を向上するため、パーソナライズは欠かせない手法といえるでしょう。

効果的なマーケティング活動が可能

顧客データの分析結果にもとづいて行われるパーソナライズは、企業にとって効果的なマーケティング活動を可能にします。

パーソナライズでは、情報収集や分析を十分に行う必要がある一方、効果の高い情報提供によって無駄な打ち手が減ると考えられます。情報収集や分析については、適切なツールやシステムを活用することで効率化が可能です。

パーソナライズをするデメリット

パーソナライズに取り組む際には、うまくいかない場合のデメリットについても理解し、可能な対策をとることをおすすめします。

パーソナライズで想定されるデメリットは主に以下の2つです。

マイナスの印象を与えてしまう可能性がある

たとえ興味や関心があるとしても、繰り返し同様のコンテンツを表示し続ければ、しつこい印象を与えかねません。マイナスの印象を与えてしまわないよう、適切な表示回数・表示タイミングを設定し、閲覧履歴や開封状況を確認するなど、パーソナライズの効果を適宜検証することが重要です。

ユーザーがリアルタイムで必要としている情報とは限らない

人の好みは時間が経つと変化します。過去のデータを元にパーソナライズした情報をいつまでも望んでいるとは限りません。最新の顧客の興味・関心を把握し、最新のデータからパーソナライズできるよう、PDCAを繰り返していくことが求められます。

パーソナライズの活用方法

パーソナライズは、さまざまなメディアにおいて可能な取り組みです。パーソナライズしたメディアを通して顧客の満足度を高め、囲い込みやコンバージョン率の向上に取り組む企業が増えています。

動画

動画配信サイトは、顧客の属性や視聴履歴にもとづいて関連性の高い動画を次々と紹介することで知られています。ベースとなる動画に顧客固有のデータを差し込むことで、顧客にとって身近で、すぐにアクションにつなげやすい情報を提供できます。

具体的には、手続きを説明する動画に氏名や住所など顧客固有の情報をあらかじめ差し込む、ローン返済シミュレーションや健康診断結果などに顧客のデータをはめ込むなどといった方法があります。

SNS

SNSでは、顧客が「いいね」した投稿や閲覧する情報がどのようなカテゴリーに属しているかによって、表示する投稿や広告の優先順位を変更できます。また、個人同士のつながりを関連づけて紹介することで、SNS上でのコミュニケーションを活性化することも可能です。

行動がデジタルに記録されるSNSでは顧客の興味・関心が把握しやすく、パーソナライズに適したプラットフォームといえます。ただし、パーソナライズに活用するデータの取り扱いについては、個人情報の保護やプライバシー尊重の観点から十分留意する必要があります。

ニュース記事

ニュース記事やコラム記事においては、顧客の興味・関心に合った記事をまとめてトップ画面に表示する、顧客が閲覧した記事と関連性のある記事や広告を表示するなどのパーソナライズが行われています。検索の手間なく興味のある記事が読めることによって、顧客の満足度を高めることができると考えられます。

企業にとっては、顧客の自社サイトにおける滞留時間を長くすると同時に、自社サイトからの離脱を防ぐことが期待できます。

メールマガジン

日々大量に届くメールの中に自社メールが埋もれないようにするには、メールマガジン(メルマガ)のパーソナライズが欠かせません。

メールマガジンのパーソナライズは以下のような方法で行われます。

メールを受信する顧客の年齢・性別・住所などの属性に合わせたコンテンツを配信する
●メール本文のあて名に顧客の名前を差し込む
●クリック履歴、購買履歴など顧客の行動履歴からレコメンドを送る
●顧客の属性や行動履歴から、開封率が高いと想定される時間帯・頻度で配信する

メールマガジンのパーソナライズの効果は、開封率・クリック率・コンバージョン率などを参照して評価します。

ECサイトのレコメンド機能

ECサイトにおけるレコメンドにおいてもパーソナライズが活用されています。

従来のレコメンド機能はシンプルなロジックで関連商品や同じカテゴリーの商品を紹介するもので、パーソナライズは行われていませんでした。しかし、現在はレコメンドを決める仕組み(レコメンドエンジン)が複数登場しています。同時購入されることの多い商品を表示したり、購買行動が似ている顧客が購入している商品を提案したりと、よりきめ細かなレコメンドが可能になっています。

さらにパーソナライズが進んだレコメンドでは、顧客の属性だけでなく閲覧履歴や購買履歴から顧客の嗜好を機械学習によって分析し、レコメンドを行うものもあります。

まとめ

顧客の興味や関心にマッチした情報を提供するパーソナライズは、顧客満足度を高めるうえで、いまや欠かせない手法となっています。

パーソナライズを有効に実現するためには、顧客の属性や行動履歴について情報を収集・分析し、顧客のニーズを予測して、適切な頻度とタイミングで情報提供するための仕組みが必要です。

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