デジタルマーケティングソリューション
「行列の待ち時間」に売上アップ! 待ち時間の活用から生まれる新たなサービス
あなたは「待っている時間」が好きですか? ……おそらくほとんどの人が「好きじゃない」と答えることでしょう。その理由としては、「待っている時間がムダに感じる」がやはり多いでしょうか。
それならば、待つことでおトクな価値が生まれれば、ムダに感じることがなくなり、ストレスも減るかもしれません。逆に、待たせる側(店舗、施設など)からすると、滞在時間の増加を売上拡大につなげることも可能になるわけです。
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行列の待ち時間を活用するデジタルマーケティングとは
人は基本的に、何もせずただ待たされている時間を苦痛に感じます。何もせずに待っている時間の代表格が、行列です。行列に並ぶ待ち時間が長くなると、ストレスや不満を覚えることでしょう。
ただし、これはあらゆる行列に当てはまるものではありません。テーマパークの人気アトラクションに乗るため、あるいは話題のラーメン店に入るために30分待たされたとしても、その時間を苦痛に感じる人はあまりいないはずです。
つまり、何らかの自発的な目的のために並ぶのであれば、人は待ち時間を苦にしない傾向があります。これを別の見方で考えると、行列の待ち時間にも価値を持たせることが可能であり、それをマーケティングに生かすことも可能だということです。
行列で待つこと自体に価値があり、そこで何らかのトクを得られるのであれば、待ち時間のモチベーションが高まり、利用者の満足度や売上アップにつなげられることでしょう。
行列の待ち時間を活用した売上アップの手法
行列ができる人気店の噂が広まり、さらに行列が伸びても、訪れた客は満足を得て帰る……そういう話をよく聞きます。行列はどういうわけか、日本人の心に訴えかけるようです。そこで行列を作り出すためのアプローチが、マーケティングの世界では当たり前のように考えられています。
一方、その行列=待ち時間を、いかにして価値に変えるか。一般的に、商業施設で来店客の滞在時間が長くなると売上も増加します。スーパーマーケットであれば他の商品を購入するチャンスが、複数の店舗が入る商業施設であれば他の店舗に立ち寄るチャンスが増えるからです。
とはいえ、何の目的もない状態で客の滞在時間を増やすことはできません。そこで、その商業施設に長時間滞在するとトクするという意識を来店客に持ってもらう、つまり滞在時間の長さをポジティブに捉えられるようにする施策が必要になります。
あるスーパーマーケットでは、多くの商品を購入してもらうために、売り場の配置を工夫して滞在時間を延ばす施策を実施し、売上も伸びているといいます。これは行列の話ではありませんが、行列の待ち時間についても、ITを活用して待ち時間をポジティブな価値に転換する方法が考えられます。
たとえば飲食店であれば、客が行列に並んだ時間を待ち時間としてスマートフォン上で計測します。その時間が長くなるに従って、獲得できるクーポンの額や種類が増えるといった特典を用意することで、客のモチベーションや満足度を高め、リピートにもつなげられるでしょう。
送客の促進
大型商業施設の場合、ショッピングスペースにくわえて料理教室や英会話教室、趣味のスクール、あるいはレストラン、カフェといった多様な店舗が用意されています。
ただ、たとえば英会話教室を目的に訪れた客は、他の店舗に関心を持ってくれるとは限らず、施設全体としてせっかくの多様な店舗を生かせずに、思うような集客ができていないという話もしばしば耳にします。いわゆる“寄り道”をしてくれない、という悩みです。
この寄り道の促進にも、クーポンを活用できます。ある趣味のスクールのために滞在した客に、施設内の飲食店で利用できるクーポンを提供すれば、スクールの帰りに立ち寄ってもらえます。こうした施策を利用すれば、施設内の滞在時間を増やし、他フロアへの送客や施設自体の活性化も可能になります。
このアイデアは、ひとつの店舗やビル内の行列に限定されるものではありません。ある程度広い範囲の地域に滞在する時間を延ばすという考え方で、エリア全体での集客・送客効果を上げることもできます。 たとえば、ある街のショッピングセンター、スポーツ施設、アミューズメントパーク、さらにはレストランやカフェ、その他の個人店舗が提携し、それぞれの場における滞在時間を積算して、エリア内で最後に立ち寄った施設・店舗で滞在時間の総計をチェック。その長さに応じてクーポンを提供するという方法が考えられます。
提携店舗の中に行列ができる店があれば、行列の待ち時間も滞在時間として積算されるので、いわば街ぐるみで待ち時間に価値を持たせ、提携施設・店舗への来店につなげられます。
行列の軽減
このように、行列の待ち時間に価値を持たせることでさまざまなマーケティング施策につながります。とはいっても、客にとって待ち時間は根本的にストレスがたまるもの。そこで、待ち時間に価値を持たせつつも、行列のストレスを軽減する取り組みが必要になります。
ある大型商業施設内に人気の飲食店があるとします。この店は常に行列が発生し、混む時間帯だと1時間待ちが当たり前です。こうしたケースでは、商業施設に入ってスマートフォンによるカウントをスタートし、施設全体での滞在時間が長い客は行列店で優先的に入店できる特典が得られる、といった施策はどうでしょうか。施設全体の滞在時間を長くすることで購買機会を増やしつつ、行列の軽減も可能と、一石二鳥の効果が狙えます。
同様の考え方は、慢性的に混雑する商業施設の駐車場で、滞在時間が長かった客には混雑時に優先的に入出庫できる権利を与えるといった方法でも応用できるでしょう。
また、地域で大きなイベントを開催する際、イベントが始まる直前の時間帯はどうしても混雑し、行列もできてしまうものです。そこで早い時間に入場し、イベント終了後もゆっくり長時間滞在した客に対して、エリアの飲食店で使えるクーポンを配布すれば、地域全体の混雑緩和と利用者のストレス軽減、そしてもちろん売上増加にも役立ちます。 空港もシーズンや時間帯によって荷物検査場に行列ができますが、早めの時間に空港へやってくる客が増えれば、行列が減るだけでなく、空港内のレストランや土産ショップを利用する人も増えます。やはり特典を与えることで、空港全体の消費が活性化するでしょう。
まとめ
滞在時間が長くなれば消費金額も増える、というのはマーケティングにおける定説です。問題は、その滞在時間をどのようにして生み出すか。行列ができる店舗や施設であれば、その行列に並ぶ待ち時間に価値を持たせることで、施設全体やさらに広くエリア全体での滞在時間を増やすことが可能です。
一方、そうはいっても行列はやはりストレスがかかるものですから、行列に並ぶ時間を施設内での滞在時間に変換し、行列の負荷解消と他店舗での消費活性化につなげる方法も効果的でしょう。ITソリューションを活用し、待ち時間に価値を持たせるさまざまなアイデアを考えてみてはいかがでしょうか。
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