働き方改革は「ペーパーレス化」から
その理由とメリットを解説
[後編]1億件超の文書も高速に検索 その仕組みとは?
後編(全2回)
転載元:ITmediaエンタープライズ
ITmediaエンタープライズ2019年6月3日掲載記事より転載。本記事は、ITmediaエンタープライズより許諾を得て掲載しています。
1億件超の文書も高速に検索 その仕組みとは?
文書の電子化によるメリットとして、検索のしやすさを先に挙げたが、扱うデータが膨大になると、一般的な文書管理システムでは現実的な検索速度を出すのが難しくなる。そこで「活文」では、大規模サービスで採用例が多いオープンソースの検索エンジン「Elasticsearch」を利用した企業内検索基盤を用意している。
通常の文書管理システムでは対応できない膨大なデータの高速検索を可能にする企業内検索基盤。ユーザー認証システムなどと連携し、シングルサインオンで閲覧権限に応じた検索結果を表示できる
同ソリューションでは、もともとElasticsearchには含まれていないクローリング処理の方法や検索結果を表示するインタフェースの開発もパッケージ化されており、既存の社内システム(ユーザー認証システムや複数の社内データベース)と統合して運用できる。企業が保有する大量の文書を横断的に検索しながら、そのユーザーに閲覧が許された文書のみを検索結果として表示する仕組みだ。
また、検索結果の統計的なレコメンドやランキング表示が可能なため、検索回数を削減して、より効率的に検索できることにくわえて、将来的には、AIが分析した結果を検索キーワードの候補や関連文書として提示する機能や、クラウドに保存されている文書の検索機能も予定されている。
実際に複数のファイルサーバーを横断的に検索するデモ環境を用意してもらい、検索速度を試してみたところ、1秒以下の速さで検索結果が表示された。膨大な文書を対象としながら、“自分(検索者)が見てもいい文書”だけが結果として並ぶので、「情報資産を活用したいがセキュリティ上の制約が多い」といった場合でも安心して利用できそうだ。
企業内検索基盤のデモ。右カラムにはよく検索されるキーワードや検索ワードに関連する参照頻度の高いファイルが並び、目当ての文書を探しやすい
同社によれば、この検索基盤は数十台のサーバーに対応できる拡張性を備える。実際、インフラ関連事業の導入事例では、1億件という膨大な文書を検索するシステムを構築し、業務効率を大幅に改善できたという。また、オンプレだけでなくクラウド(Microsoft Azure)にも対応し、段階的なスケールアップが容易なのも特長だ。
「今では活文を導入されている企業は2000社を超えています」と前原氏が語るように、ここで挙げた例は情報共有をデジタル化するメリットのほんの一部。「多様なワークスタイルの実現、社内コミュニケーションの活性化、あるいはデータドリブンな経営など、お客さまはいろいろな課題を抱えていらっしゃいますが、何よりもまず情報資産を活用しやすい形に変えていく仕組みが必要なのです」
取材にご協力いただいた日立ソリューションズの「活文 Contents Lifecycle Manager」担当チーム(ビジネスコラボレーション本部 フロントソリューション部)。左から、技師の土井聡氏、植田萌子氏、主任技師の前原哲也氏
働き方改革に向けた一歩を踏み出すために、日立ソリューションズの「活文」に注目してみてはいかがだろうか。
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