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利用拡大が進むクラウドサービス。国内では約6割の企業が利用していると言われています。メリットの多いクラウドサービスですが、その普及によって、既存のネットワークインフラでは利用に支障をきたすということも起き始めています。その原因は、クラウドサービス利用時に発生するトラフィックの急激な増加に伴う、閉域網やインターネットVPNの帯域不足によるものです。
日立ソリューションズでは、このような課題を解決するため、UTM ※1 とSD-WAN ※2 を活用したネットワークソリューションを提案しています。クラウドサービス利用時に適したセキュリティ、パフォーマンス、そしてコストのバランスが取れたネットワークインフラを提供します。
※1 UTM(Unified Threat Management):複数の異なるセキュリティ機能を一つのハードウェアに統合し、脅威管理を統合的に行うこと
※2 SD-WAN(Software Defined WAN):ソフトウェアによって仮想的に定義されたネットワーク、またそれを実現する技術全般の総称
クラウドサービスはテレワークへの対応や、管理工数・コストの削減など、働き方改革や生産性の向上との親和性が高いため、企業での導入は増加の一途をたどっています。平成30年通信利用動向調査(総務省調査:2019年5月)によれば、約6割の企業が何らかのクラウドサービスを利用しているという回答をしています。
メリットの多いクラウドサービスですが、その普及によって既存のネットワークインフラ、特に複数拠点を閉域網やインターネットVPNで結んでいる企業では、ネットワークの速度低下が起こり始めています。その原因は、クラウドサービス利用時に発生するインターネットアクセスのトラフィック増によるものです。
従来、LANや閉域網の中で完結していたトラフィックが、クラウドサービスの利用によりインターネットへ出ていくようになりました。そのため、ゲートウェイやプロキシを通過するトラフィックが増え、これら機器の負荷が大きくなっています。さらにMicrosoft Office 365やG Suiteなどのオフィスでよく使われるクラウドサービスでは、常にクラウド上のサーバーと通信を行うので、従来のアプリケーションと比較してデータ量やコネクション数が増加し、閉域網やインターネットVPNの帯域不足が起こる可能性があります。
では、このような課題にどのように対処していけばよいのでしょうか。真っ先に考えられるのは、回線やネットワーク機器といったネットワークインフラの増強です。しかし、これには大きなコストがかかります。
そこで提案したいのが、各拠点から直接インターネットに接続し、特定のアプリケーションのトラフィックを逃してしまうという考え方「インターネットブレイクアウト」です。
つまり、トラフィック量が多いクラウドサービスの通信を各拠点から直接インターネットへ出してしまうことで、トラフィックの集中を避け、拠点間の通信負荷を軽減することが狙いです。
ただし、これには課題があります。一つは、トラフィック量が多いクラウドサービスをきちんと選択して経路を制御することです。もう一つは、ネットワークの出入口が増えることによるセキュリティリスクの増加です。これらの対策のためにそれぞれ機器を導入するのであれば、やはりコスト面でも管理面でも負担が大きくならざるを得ません。
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