お役立ち情報

テレワーク時代の従業員エンゲージメント向上に必要なポイント

リシテア/就業管理クラウドサービス」より勤怠管理・労務管理のお役立ち情報のご紹介です。
働き方改革の推進やコロナ禍によって、テレワークを導入する企業も増えているのではないでしょうか。出社せずに業務できるなどさまざまなメリットがある一方で、対面でのコミュニケーションの機会が減少したことで、組織の一員としての帰属意識や一体感が薄れ、以前より従業員のエンゲージメントが低下していると心配している企業もあるかもしれません。

従業員のエンゲージメントが低下すると、仕事の質や生産性の低下を招きかねません。そのためテレワークを導入する際は、従業員エンゲージメントの管理が非常に重要となります。
今回は、テレワーク環境下でもエンゲージメントを高めるポイントについて解説します。

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エンゲージメントは満足度やモチベーションとは異なる

人事領域における「エンゲージメント」とは「会社への帰属意識」を意味します。いわば「エンゲージメント=企業と従業員が同じ方向を目指している状態」と捉えることができるでしょう。

エンゲージメントは「満足度」や「モチベーション」と混同されやすいですが、厳密には異なります。たとえ、待遇がよく満足度が高くても、自動的にエンゲージメントも高くなるわけではありません。

エンゲージメントを高めるためには「やらされている」「やらなければいけないからやる」という意識ではなく、従業員の「やりたい」意識を向上させ、仕事に取り組める環境や体制を作れるかが重要です。

テレワークで従業員間の対面でのコミュニケーションが希薄になりつつあるいま、従業員の意識を高めて、エンゲージメントを高めるための施策が必要です。

従業員のエンゲージメントを高める5つのポイント

では、どのようにすればエンゲージメントを高められるのでしょうか。ここからは、エンゲージメントの向上における5つのポイントについて解説します。

コミュニケーションを活性化させる

オフィスに机を並べて仕事していた時は、上司や同僚が同じ空間のなかで作業を行っていました。相談や質問があればその都度聞くことができるほか、休憩中には何気ないコミュニケーションを取れるため、従業員同士の関係性を深めやすかったのではないでしょうか。

しかし、テレワークになると、これらのコミュニケーションが取りづらくなります。なかには、1人で作業することに孤独を感じる従業員もいるでしょう。

働く様子を見てもらえないだけでなく、成果物のみで評価されやすいため、「自分は会社にとって必要なのか」といった、ネガティブな気持ちを抱いてしまう可能性も考えられます。このような状況では、従業員のエンゲージメントが低下してしまいます。

エンゲージメントを高めるには、上司が部下と意識的にコミュニケーションを取る必要があります。業務中の情報共有はもちろん、何気ない質問や会話などができる機会を設けることも重要です。対面での自然な接点が発生しにくいテレワーク環境下での場合、1対1でのミーティングや、Webでの雑談会などを積極的に実施して、社内のコミュニケーションを活性化させましょう。

密なコミュニケーションを取ることで、「会社は従業員のことを大切に思っている」ということが従業員に伝わります。その結果、「自分は会社の一員として仕事をしている」という実感を持てるようになり、エンゲージメントの向上にもつながりやすいでしょう。

仕事への熱意を高める

エンゲージメントが低下する要因として、従業員の適性や能力にマッチしない仕事を任せることが挙げられます。

もちろん、誰しも適材適所で仕事を任せることの重要性は理解していると思います。しかし、テレワークになると業務中の表情や態度を見ることができません。意欲的に取り組めているか、モチベーションが下がっていないかなどを把握しづらく、従業員の適性や能力も見極めにくいという課題があります。その結果、適材適所となるような業務アサインが出来ていない状態に陥ることもあるでしょう。

エンゲージメントの低下を防ぐためには、意識的にコミュニケーションを取るだけでなく、成果だけで判断しないような仕組みづくりが必要です。

ただタスクを任せるのではなく、業務にかかった時間やプロセス、感じたことなどを記録してもらい、定期的に相談やフィードバックを実施しましょう。成果物そのものの評価はもちろん、仕事への取り組み方や意欲も把握することで、「適切に評価されている」と信頼感を持ってもらえます。

従業員のやりたい仕事、今後チャレンジしてみたいことなどの意見を吸い上げ、積極的に対話・対応をすることで、仕事への熱意を高めてエンゲージメント向上へとつなげることができます。

従業員の自律性を高める

テレワークでは、対面の職場環境よりも従業員の管理がしづらくなることもあります。これまでは、職場にいる上司や管理者からタスクや優先順位を指示してもらえていたところ、テレワークでは仕事内容や優先度、期限を自分で決めなければならないケースも増えるかもしれません。

テレワーク前は管理されることに慣れ、「仕事を待つ」傾向にあった従業員は、テレワークに変わることで、「一人で判断できなくなる」「孤独やプレッシャーが強くなる」ことも少なくありません。その結果、仕事へのやる気が減少し、エンゲージメント低下を招くことがあります。

テレワーク中でのエンゲージメント低下を防ぐためには、従業員の自律性を高める必要があります。業務上のルールを定めたうえで進行を委ねるなど、自律的に業務を進められるような体制づくりが必要です。案件情報やナレッジの共有や、コミュニケーションツールによる連携で、自発的に効率よく業務を遂行していけるようサポートしましょう。

待遇に対する満足度を高める

日本の企業の人事制度は不明確なものが多く、あいまいな人事評価制度に不満を持つ従業員も少なくありません。また、テレワークとなれば働く様子を目視できないため、従業員を正当に評価しづらくなるといった課題があります。

成果のみで評価できないバックオフィス系の業務などは、評価基準を統一することも難しくなります。また、「サボっている人がいる」など、従業員間で不平不満が生まれる可能性もあります。このように、正しく評価されない環境で働いていると、従業員の不満が高まり、エンゲージメント低下につながってしまいます。

こうした事態を防ぐためには、成果だけでなく、仕事の質や過程に伴う評価制度を整えることが重要です。

組織への共感を高める

テレワークでは、1人で作業する時間が多くなるため、チームにおけるビジョンやミッションといった方向性を共有することが難しくなるといった課題があります。それによって組織との一体感が薄れていくと、従業員エンゲージメントが低下することがあります。

対面でのコミュニケーションが取れないテレワーク環境において、組織の結束を強めるためには、密な情報共有やコミュニケーションが必要です。

チーム全体でコミュニケーションを取りつつ、互いに評価し合うことで、「会社の一員として働いている」「認められている」と感じることができます。同じビジョンを持ち、チームの方向性に沿って仕事に取り組むことで、モチベーション維持やエンゲージメント向上にもつながります。

このようにスムーズかつ密な連携を取るためには、従業員の勤務状況を共有できる勤怠管理ツールや、コミュニケーションツールの活用が有効です。

従業員との”密な”コミュニケーションが大切

これまでも述べてきたとおり、テレワークの時代だからこそ、従業員と頻繁にコミュニケーションをとらなければ、エンゲージメントは高まりません。

上司部下や同僚間など、従業員同士で自発的にコミュニケーションを取り、判断力や決断力をもって業務を進めていけるよう、自律性のある働き方を実現する必要があります。

また、勤怠状況を可視化したり、共有したりすることも重要です。勤怠状況を正確に管理し可視化することで、従業員一人ひとりがどのような業務にどれくらいの時間がかかっているのか把握できるようになります。そこで見つかった課題に対して、業務量の配分を調整するなど対策をすれば、組織全体の生産性を高めながら従業員の仕事の偏りを軽減することができるので、エンゲージメントを高めていくための一つの手段として有効と言えるでしょう。

勤怠管理システムを活用することで、成果だけではなく生産性やその過程に対する評価制度を整備できるようになります。きちんと評価されていると感じられることはエンゲージメントを高めていくための一つの手段として有効と言えるでしょう。

エンゲージメント向上に「勤怠管理システム」が役立つ

作業工数データや目標管理などさまざまなデータと連携できる勤怠管理システムを導入すれば、より詳細に勤務実態や作業内容を可視化でき、業務量をより正確に適切な配分で任せられるので、従業員のエンゲージメント高めることができます。また、得られたデータを使って成果だけではなく生産性やその過程に対する評価制度を整備できるようになります。きちんと評価されていると感じられることはエンゲージメントを高めていくために有効です。

適材適所の人員配置が可能になる

勤怠管理システムを活用することで、労働時間だけでなく、仕事内容やタスクごとにかかった時間などを把握できるため、今従事している業務についての“向き””不向き”を判断するのに役立ちます。

また、非効率な作業や、プロセスが煩雑化している業務などを見つけやすくなるといった役割もあります。オーバーワークになりやすい業務には人員を追加する、残業が多い従業員のタスクを見直すなど、従業員が無理なく働ける環境を整えられます。

「パフォーマンスの高い業務」「品質が低い業務」などを洗い出すことで、適材適所の人員配置が可能になります。効率的に仕事に取り組んでもらえることで、エンゲージメント向上や、生産性向上にもつながるでしょう。

自律的な働き方が実現する

テレワーク時代の多様な働き方に対応するには、インターネット環境があれば自宅や外出先から打刻できる、クラウド型勤怠管理システムの活用がおすすめです。

また、各従業員の勤務状況がリアルタイムで把握できるため、自分がやるべき業務を見つけ出し、状況に応じてサポートし合うなど、自律的な行動を促せるといった効果もあります。
これまでのように、オフィスで従業員の就業管理ができない環境だからこそ、ツールを用いて自発的に行動できる環境づくりが重要といえます。
システムをうまく活用することで、業務内容やライフスタイルに応じた働き方が可能になるため、エンゲージメント向上にもつながりやすいでしょう。

適切な人事評価につなげられる

勤怠管理システムを活用することで、勤務状況や業務プロセスを記録・把握できます。成果だけではなく、業務の質やプロセスも考慮した、適切な人事評価が可能になるという利点があります。

正当な評価が得られることは、そこで働く従業員にとってモチベーションやエンゲージメント向上につながります。テレワーク環境だからこそ、適正な人事評価をすべく勤務状況や業務内容を可視化できる体制構築が求められます。

まとめ:テレワーク環境だからこそ、クラウド型勤怠管理システムでエンゲージメントの向上を

テレワークなどの多様な就業環境下でエンゲージメント向上を図るには、適材適所で従業員を配置するなど、仕事の質や過程も考慮した人事評価をすることが重要です。それらを実現するためにも、勤怠管理システムの活用によって、従業員や組織単位での就業・稼働状況を可視化し、多角的に把握できるように取り組んでいきましょう。

記事公開日:2021年7月21日

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