RPA DIGITAL WORLD 2019 TOKYO 講演レポート
Automation Anywhere導入
~本格運用の勘所とは
2019年6月7日、東京国際フォーラムにて、RPA BANK主催「RPA DIGITAL WORLD 2019 TOKYO」が開催され、多くのご来場者にお集まりいただき盛況のうちに終了しました。
日立ソリューションズは、「Automation Anywhere導入~本格運用の勘所とは~あらゆるノウハウを集約した「RPA運用支援クラウドサービス」~」の題目で講演実施。約600名の方にセッションをお聞き頂きました。当日の講演資料もダウンロードできます。
【講演者】
株式会社日立ソリューションズ 営業企画本部 営業戦略部 部長代理/エバンジェリスト 松本 匡孝
RPAの全社展開が進まない原因とは?
企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)への対応が盛んに行われているが、その効果を実感できていると感じている企業は、実はごく一部でしかないと言われている。
DXにおける企業戦略の旗手として注目されるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)であっても、ご多分に漏れず“実感度”は低い。
ある調査結果ではRPAを導入済みの企業のうち、全社展開に成功している企業はほとんどないという結果が出ている。
そこには、「野良ロボットの発生」「ロボットの開発は難しい」といった解決しなければならない8つの課題が存在する。
日立ソリューションズの取組
では、全社展開に成功している会社はどの様な対策を講じているのか。
当社は2016年よりRPA導入検討に着手し、2017年から全社展開を行っている。
そこで実施したRPA全社展開の手順は以下の通りだ。
まず最初に行うことは「導入目的・目標の整備」である。現状の課題を整理し、システム上の課題や業務の課題を洗い出し、解決方法を検討する。同時に自動化対象業務の選定も行う。
次に「製品の選定」である。製品選定のポイントについて、当社が重要視したことは「高い開発・メンテナンス性」と「豊富な管理機能」であった。
当社はRPAツールとしてAutomation Anywhereを選択したが、ロボット開発においてフォローチャート型を採用する製品が多い中、Automation Anywhereはメンテナンス性に優れたスクリプト型であることがポイントだ。
フローチャート型は、一見分かりやすいが、構造や分岐が複雑になると、どこで何をしているかの把握が困難となる。
スクリプト型はシナリオ全体を俯瞰的に把握可能であり、新旧シナリオの差分を容易に把握可能なコンペア機能もある。
最後は「導入・運用」のフェーズである。RPA専門組織を設置し、ロボットの開発から本番実行に至るまでのプロセスを支援するRPA管理ポータルを設置している。さらに各種ガイドラインや教育コンテンツ、シナリオの管理も全てこのポータルで一元管理させることにより、効率的な運用を推進している。
以上の様な取組により、当社は冒頭で挙げた8つの課題の解決に繋げた次第である。
RPA連携ソリューションのご紹介
定型業務の自動化にあたっては、RPAだけでなく複数のIT製品を組合せた運用が必要になる。
当社では、Automation Anywhereのユーザー企業としての取組から得た知見を生かし、最適なRPA製品や関連ソリューションを提供している。
例えば、デジタル化されていないデータ(紙媒体など)をRPAで取り扱うことは不可能である。
ここで活躍するITツールが「AI-OCR」である。当社では「AI-OCR」により、社外から受領した請求書や注文書などの、多様な形式の紙書類に記載されている情報を自動抽出。
紙書類のシステム入力業務にかかる作業コストを低減し、業務効率化を支援する。
また、システム環境の影響でロボットが頻繁に停止したり、複数処理と連携して動作する際のジョブコントロールが必要な際は「JP1連携ソリューション for RPA」の出番だ。
統合システム運用管理JP1と各種RPA製品の連携により、柔軟なソフトウェアロボットの実行や一元的な予実績管理を実現。
バックオフィス業務のさらなる運用効率化と信頼性の維持・向上を実現する。
いざ、RPAを全社導入する事になった際は、運用管理への負荷が高くなるのが実態である。そこで活躍するのが「RPA運用支援クラウドサービス」である。このサービスは、自社運用の知見とノウハウをサービス化したもので、RPA全社導入までの時間を短縮するとともに、運用時の管理部門負荷低減に繋げて頂く事が可能だ。
当日の講演資料はこちらからダウンロードできます。是非ご覧ください。
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