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勤怠管理システムの選び方-7つのポイント
社労士監修
「リシテア/就業管理クラウドサービス」より専門家によるコラムのご紹介です。
勤怠管理といえばタイムカードやExcelなどを活用するケースも多いでしょう。しかし、働き方が多様化する現在、非効率的なケースもあります。例えば、テレワークの申請・承認手続きや残業時間の集計作業は、代表的な例といえます。そのような中で注目されているのが、勤怠管理システムです。DX推進にもつながる勤怠管理システムは、多様なデバイスで利用でき、次世代の働き方に対応するためにも、欠かせないツールといえます。
一方、勤怠管理システムを導入しても従業員が使いづらさを感じてしまっては、効率的に運用することは難しいでしょう。新しい勤怠管理システムが従業員に定着せず、失敗に終わることも考えられます。勤怠管理システムを選ぶうえでは、管理側の視点のみならず従業員が使いやすいと感じるポイントにおいても、しっかり検討することが必要です。
ここでは、勤怠管理システムを賢く選ぶためのポイントを紹介します。
監修者
小野社会保険労務士事務所代表
小野高史
大学卒業後、小売業界、社会保険労務士法人での勤務を経て、2014年に小野社会保険労務士事務所を開業。 開業後は、労務相談、労務リスク対策、法改正対応、就業規則作成などのコンサルティング業務を事務所の主軸業務とし、製造業、運送業、飲食業、IT業をはじめ、幅広い業界において、実務的で質の高い労務サポートを行っている。
目次
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勤怠管理システムを導入していない場合の問題点
そもそも、勤怠管理システムを導入しない場合、どのような問題点があるでしょうか。今回は代表的な問題点を3つのポイントに分けて解説します。
紙やExcelでの管理
タイムカードや紙、Excelで管理している場合、データの収集や集計に手間がかかるほか、一定期間にわたる保管も必要なため、管理にも手間がかかります。
リアルタイムで状況が把握できない
働き方改革関連法の改正により、「残業時間の上限に規制」が設けられたほか、「10日以上の年次有給休暇を付与する従業員に対し、うち5日間は使用者に時季を指定した取得を義務付ける」など、さまざまな対応が求められるようになりました。しかし勤怠管理システムを導入しない場合では、従業員の勤怠状況をリアルタイムで把握しづらいため、残業時間や年休取得に対して早期にフォローすることも難しいといった問題があります。
多様な働き方に対応しづらい
オフィスや店舗、工場など出勤する場所でしか打刻ができないとなると、コロナ禍で求められているテレワークには対応できません。また出勤時間をずらす時差出勤や、フレックスタイム制を導入した場合も、集計や管理が煩雑化することから、労務管理担当者により負荷を与える可能性があります。
使いやすい勤怠管理システムを選ぶ7つのポイント
現在、従来型勤怠管理の問題点を解消する手段として、勤怠管理システムの導入が注目されています。使いやすい勤怠管理システムを選ぶうえでは、従業員側と管理側のそれぞれの目線で検討する必要があります。以下では、注意すべき具体的なポイントをご説明します。
打刻方法が豊富
勤怠管理システムの中には、PCはもちろん、スマートフォンやタブレット端末など、複数のデバイスでの打刻に対応したものがあります。テレワークやオフィスワークでも併用できる勤怠管理システムを選ぶことも、重要なポイントといえるでしょう。
シフト管理ができる
シフト勤務の現場やサービス業なども含めた、さまざまな職種で活用することを考えると、店舗やチームごとにシフト管理ができる勤怠管理システムが理想といえます。シフトを作成する管理者の負担も軽減され、勤怠管理の工数削減が期待できます。
リモートワークに対応している
インターネット環境がある場所で利用できるクラウドシステムを導入することで、社内だけでなく出張先や外回り、テレワークなどの勤怠登録にも対応しやすくなります。GPS打刻に対応していれば、位置情報も含めた勤怠登録が可能です。
有給などの申請・承認・管理が簡単
従業員が有給休暇を取得するための申請に加えて、承認・管理の機能も備わった勤怠管理システムを導入するのがおすすめです。別途システムを準備する必要もなく、休暇と勤怠状況を一元的に管理できるため、従業員の負担も軽減できます。また有給日数が管理できることで、5日の年次有給休暇の取得日数が不足しそうな従業員に対し、個別にフォローがしやすくなります。
リアルタイムで状況が確認できる
残業時間を適正に管理するためには、従業員が勤怠登録をするたびに、リアルタイムに集計結果が反映されるシステムを選ぶことが重要です。これにより、残業時間の管理がしやすく、管理者は従業員に適切なフォローができます。個人または部署ごとに残業時間の傾向も把握できるため、慢性的に残業時間が多い場合には、対処もしやすくなるでしょう。
アラート通知で事前に対策
残業時間の上限を超える可能性がある場合に、アラートを発出する勤怠管理システムもあります。これにより、万が一管理者がフォローできていなかったとしても、従業員本人に対して勤怠管理システム側から、残業時間の上限に達しそうだと知らせることができます。
要件に合わせた最適な選択ができる
自社で用意したサーバーにソフトウェアを導入する「オンプレミス型」勤怠管理システムの場合、企業のニーズに合わせて細かな仕様が決められます。一方で、「クラウド型」であれば導入までの期間がスピーディーで、大がかりな作業も必要ありません。最適な選択が勤怠管理をより効率的にします。
まずは理想の勤怠管理をイメージしよう
勤怠管理システムの導入にあたっては、自社の勤怠管理の実情について知り、理想的な運用方法をイメージすることが重要です。たとえば、シフト管理が求められる企業の中でも、従業員の数や店舗数、チームの規模は異なり、それぞれの規模に合った勤怠管理システムが求められます。システムの機能だけに注目するのではなく、現場の意見もヒアリングしながら検討することが重要です。
トライアルと導入サポートを受けよう
理想的な勤怠管理を実現するためには、実際にシステムを運用し試してみなければ、分からないこともあるでしょう。そこでおすすめなのが、トライアルを導入することです。本格導入の前にトライアル期間を設けているベンダーも多数存在し、導入のサポートも行っているため、困りごとや悩みがある場合には相談してみましょう。
これまでの勤怠管理をより楽にするためのシステム導入
働き方改革関連法に対応するためにも、勤怠管理システムの導入は有効な方法といえます。しかし、勤怠管理システムにはさまざまな種類があるので、使いやすいシステムを選ぶうえではいくつかのポイントを押さえておかなければなりません。今回紹介したポイント以外にも、企業によって独自の視点を踏まえ、導入を検討するケースもあるでしょう。勤怠管理システムの導入が初めてで分からないことが多い、または不安がある場合には、ぜひお気軽に当社へご相談ください。
記事公開日:2022年2月22日
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